事業承継税制!

事業承継税制(特例措置)とは?!

非上場株式の相続税対策において、相続税評価額の引き下げのほかに、事業承継税制を活用する方法もあります。

事業承継税制とは、中小企業の事業承継に際して、後継者が非上場株式などを承継するときに、相続税や贈与税の納税を猶予ないし免除される制度です。

現在の日本では、中小企業において後継者不在のため、事業承継がうまく進まず廃業に至るという問題が多数生じています。後継者がいる場合も、非上場株式を相続する際に相続税を現金で支払うことができず、承継よりも廃業を選ぶことがあります。そのため、非上場株式における相続税・贈与税の負担を減らして、中小企業での事業承継を促進するために生まれたのが事業承継税制です。

特例措置では、全株式の相続税・贈与税が100%納税猶予に

平成30年の税制改正により、従来の事業承継税制(一般措置)に加えて、10年間限定で、全株式を対象に、相続税・贈与税ともに100%が納税猶予の対象となる「特例措置」が創設されました。

一般措置では、株式数の3分の2を上限として、相続税80%・贈与税100%が対象であり、そのほかにも特例措置では複数の条件が緩和されています。

特例措置の適用を受けるには、平成30年4月から令和5年3月までの間に「特例承継計画」を作成して都道府県知事に提出し、平成30年1月から令和9年12月までの間に、対象となる贈与や相続を行う必要があります。

事業承継税制における適用要件

事業承継税制の適用を受けるため、先代経営者・後継者・会社のそれぞれにおいて満たすべき主な要件は次の通りです。

先代経営者

・過去に会社の代表であった

・(贈与や相続の直前で)議決権を一族で5割超保有し、一族のなかで筆頭株主である(後継者を除く)

・(贈与のみ)代表を既に退任または退任予定

後継者(特例措置の場合は最大3人まで)

・現在、会社の代表である

・(贈与や相続の直前で)議決権を一族で5割超保有し、一族のなかで筆頭株主である(後継者が複数いるパターンでは2位・3位も可)

・(贈与のみ)20歳以上で、役員に就任してから3年が経過している

・(相続のみ)相続直前に役員であった

会社

・承継法のうえで「中小企業者」に該当する(中小企業者の定義は中小企業庁のHP参照

・非上場企業である

・資産管理会社ではない

相続・贈与から5年以内は維持が必要な要件

上記に加えて、相続や贈与が発生してから5年以内は満たし続けなければならない要件がいくつか存在します。主なものは次の通りです。

・(後継者が)会社の代表に就任し続ける

・(後継者が)会社の株式をもち続ける

・会社において雇用の80%を保ち続ける

上記の要件を5年間維持できなければ、基本的には納税猶予が打ち切りとなり、年利0.8%の利息とともに税金を納めることになります。

事業承継税制が、創設初期にそれほど普及しなかった理由のひとつに、雇用の8割維持という要件が困難だった点が挙げられます。そのため、平成30年度の改正で、雇用の8割を維持できなかった場合も「実績報告書」にて理由を報告し、都道府県知事から確認書の交付を受ければ、納税猶予を継続できるよう条件が緩和されました。

 

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