配当還元法について|非上場株式・少数株式の株式価値評価方法!!

配当還元法について|非上場株式・少数株式の株式価値評価方法

非上場株式・少数株式の株式価値評価方法の一つに「配当還元法」というものがあります。

配当還元法は、対象会社から株主に対して配当が実施される額を継続的に受領することを想定して、非上場株式・少数株式の株式価値を評価する方法です。

例えば、株式1株につき、1万円を10年にわたって受領すると想定すると、約10万円と言うこととなります。

割引率を掛けて現在価値を算定する必要がありますので、10万円ちょうどとなるものではありませんが。

では対象会社が非上場株式・少数株式について全く配当を行っていなかった場合、配当還元法では非上場株式・少数株式の株式価値はゼロとなってしまうのでしょうか。

いえ、そうではありません。

配当還元法では、類似業種の配当性向などに鑑み、対象会社であるべき配当を算定し、例えば、最終利益の3分の1を配当するのが対象会社の属する業界の傾向であれば、それだけ配当することを前提として、受領できる配当額の合計額の現在価値から、株式価値を算定することとなります。

その対象会社がたまたま配当していなかったからと言って非上場株式・少数株式の株式価値評価がゼロとなるものではありません!!

配当還元法は、会社と関係のない第三者(現在及び将来にわたって配当しか得られる可能性のない株主)における非上場株式・少数株式の価値ですので、会社と関係のある株主の場合は、時価純資産法や収益還元法等の非上場株式・少数株式の株式価値評価方法が使用されます。

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配当還元法に関して今後論点となりそうなポイント

配当還元法では、例えば、最終利益の3分の1を配当するのが対象会社の属する業界の傾向であれば、その3分の1の配当の現在価値から非上場株式・少数株式の株式価値を算定する方法です。

では、その残りの最終利益の3分の2はどこに行ってしまうのでしょうか。

それはもちろん、対象会社に留保され、①再投資に回されてさらに最終利益が増えて株主に増額配当されることとなるのか、②最終的に将来の会社清算時まで留保され残余財産分配として株主に分配されることとなるのか、のいずれかです。

そう考えると、配当還元法においても、上記①の将来の増額配当や、上記②の将来の残余財産分配も想定しないといけないということとなります。

現在の裁判所における配当還元法の議論は、この点が欠けているものと思われます。

この点を含めて考えますと、配当還元法に基づく非上場株式・少数株式の株式価値評価においても、収益還元法に基づく非上場株式・少数株式の株式価値評価に基づく株価と同じになるものと思われます。