非上場株式の売り方(売却の仕方)を教えてください!

非上場株式の売り方(売却の仕方)ですが、株式には、「上場株式」と「非上場株式」があります。

非上場株式を保有している方は、まずその現実に困惑するかと思われます。

上場株式とは、その名の通り日本の証券市場に上場している会社の株式であり、反対に非上場株式は、上場をしていない会社の株式です。

また、実際に日本の証券市場に上場している会社は「1%」にも満たないため、ほとんどの株式は非上場株式となっています。

実は、この非上場株式とは非常に問題を孕んでおり、資産としての価値はあるのに、様々な厳しい制約に直面します。

そもそも、上場株式のように公に売買できる市場が形成されていない非上場株式は、簡単に譲渡や売却を行うことができません。

さらには、よほどの多くの非上場株式を保有していなければ会社の経営に携わることはできないですし、受け取ることができる配当も大半のケースでは雀の涙程度です。

他方、非上場株式は資産としての価値は巨額ですので、相続税が巨額ののぼる等の問題も出てくるため、非上場株式の株主は、様々な疑問や現実に直面するのです。

そこでこの記事では、M&A弁護士が、株主の皆様の「非上場株式の売り方(売却の仕方)を教えてください」との質問に回答していきます。

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・非上場株式の売り方(売却の仕方)を教えてください!

Q.1:非上場株式の売り方(売却の仕方)を教えてください!

非上場株式を保有しているのですが、売却の仕方がわかりません。

具体的な手段を教えて頂きたいです。直接会社に連絡を行い、株式の買取をお願いする流れとなるのでしょうか?

A:会社への問い合わせか、もしくは買い手を探すのが好ましいと思われます。

非上場株式は、上場株式のように証券市場があるわけではありません。

そのため、発行会社に買取を申し出るか、もしくは別の買い手を探すのがベターな手順となります。

しかし、ここで注意してもらいたいのが、「会社に株式を買取る義務はない」という点です。

このことから、仮に発行会社に株式の買取を打診したとしても、安価で買いたたかれるか、もしくは買取を断られてしまう可能性が高いです。

この場合、株主が自ら取得を希望する第三者を探すしかありません。

ただし、仮に株の買い手を見つけることができたとしても、今度は「譲渡制限」の問題が出てきます。

非上場株式のほとんどには譲渡制限が付随しているため、この場合株の買い手が見つかったとしても、その株の発行会社の取締役会の承認を得ることができなければ、譲渡(売却)することは認められないのです。

ですがこのケースでは、もし取締役会の承認を得ることができなかった場合でも、会社には別の買受人を探すか、もしくは会社自身が買受人とならなくてはいけなくなる義務が発生します。

よって、結果的に非上場株式の譲渡(売却)が叶うこととなります。

また、基本的に利益の薄い非上場株式の買受人を探すのは難しいですが、発行会社が譲渡を嫌うようなライバル会社などは、株式売却の打診相手としては適しているのでおすすめです。

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Q.2:非上場株式を少しでも高く売却したいのですが!

父の遺産で非上場会社の株式があるのですが、会社に買取請求を行ったとしても額面でしか買い取ってもらえないと聞きました

少しでも高く売却する方法はありますでしょうか?

A:限定的な手段ですが、非上場株式でも高額に売却できる可能性はあります。

「会社に買取請求を行ったとしても、額面でしか買い取ってもらえないと聞きました」という点は、あながち間違いではありません。

そもそも、会社には非上場株式の買取り義務はないため、よほどの理由がなければ買取りを断る、または、額面かそれ以下で買取りを受託するというのが通常です。

よって、より高額で非上場株式を売却したい場合は、会社と交渉を行うか、もしくは、もっと高く買い取ってくれる第三者を自分で探すしかありません。

ただし、同族会社で親族が会社を経営している場合は、あるいは「会社が嫌がる第三者へ売却を持ちかける」「株式分散のリスクを説明する」といったことを材料にすることで、有利に価格交渉を運べる可能性もあります。

また、譲渡承認請求が認められない場合は、指定買取人との売買価格交渉や裁判所への申立により、高額(公正な価格)で売却できる可能性も十分に考えられます。

Q.3:非上場株式を強制的に買い取ってもらえる手段はありますか?

非上場株式の買取請求についてお聞きしたいです。

現在、私は同業他社の非上場株式を保有しています。その会社は、未上場の地元の中小企業です。

元々は、その会社の仕事をしたくて買った株だったようなのですが、現在は同業他社ということでライバル会社に位置しています。勿論、今現在取引もありません。

正直、この株はその会社に売り払いたいのですが、その会社の経営状況を鑑みると、ただ買取りを打診しても取り合ってもらえないように感じます。

法的な力で、強制的に買い取ってもらう手段があればベストなのですが、何かいい方法はありますでしょうか?

A:場合によっては法的に買い取ってもらうことも可能です。

質問者様の保有する「非上場株式(未上場株式)」の場合ほとんどが、譲渡制限が付随された「譲渡制限株式」となります。

自由に株式を売買できる非上場株式(未上場株式)と、譲渡制限がある非上場株式(未上場株式)では全く内容が異なるため、この点は明確な確認が必要です。

ここでは、質問者様の保有する株が非上場株式(未上場株式)であることを前提として回答します。

まず、大前提としまして、非上場株式(未上場株式)を法的に譲渡(売却)することは可能です。

しかしこの場合は、以下のようにいくつかの手順を踏んでいく必要があります。

①譲渡(売却)をしたい非上場株式(未上場株式)の買い手を見つける

まずは、質問者様が任意で非上場株式(未上場株式)の買い手見つける必要があります。

そもそも、価値を見出すことが難しい非上場株式(未上場株式)ですので、この初手が最も難関かもしれません。

②株式を発行している会社に買い手に株式を売ってもよいかを確認する(譲渡承認請求)

無事買い手が見つかりましたら、株式を発行している会社に買い手に株式を売ってもよいかを確認を行います。

また、この場合譲渡承認請求が承認されるか否かで下記のように対応が変わってきます。

〇会社から譲渡(売却)が承認された場合・・・そのまま買い手と株式の売買価格の協議を行い、折り合えば売買成立となります

〇会社から譲渡(売却)が承認されなかった場合・・・会社が譲渡(売却)を承認しなかった場合、会社は別の買取人を指定するか、もしくは自社が買取人となる義務が発生します

③純資産額を供託する

発行会社は、一株当たりの純資産額に、質問者様が買い取りを求める株式数を乗算した額を供託した上で、質問者様に通知します。

【供託額=純資産額÷発行済株式総数×質問者様の売買予定株数】

④売買価格の協議

質問者様と指定会社(または指定買取人)間で譲渡価格の協議を行っていきます。

また、協議が整うか、整わないかで下記のように対応が変わってきます。

〇売買価格の協議が整った場合・・・譲渡価格にお互いが納得いけば、売買成立となります

〇売買価格の協議が整わなかった場合・・・売買価格の協議が整わない場合は、最終的に裁判所の決定に委ねることとなります

⑤裁判所への申立

「高く売りたい」「安く買いたい」という売り手と買い手の思惑がある以上、当人同士の協議で売買価格が決定することは稀です。

よって、多くのケースでは裁判所への申立を行い、適正な譲渡価格を裁判所に決めてもらい、売買が成立することとなります。

また、会社(指定買取人)や質問者様からの申立がない場合、③で供託した額が株式の売買価格となります。

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ここから先の重要な実務上の留意点については来所相談で!

なお、この論点については、実際の運用時における留意点の方が重要であり、ここから先の重要な実務上の留意点については、来所相談又は実際受任時にのみお話しさせて頂きます!

・まとめ

今回は、非上場株式の売り方で困っている方のご質問に回答させて頂きました。

やはり、非上場株式を保有している株主のほとんどの方が、その売却方法で困っている印象です。

扱いの難しい非上場株式でも、売却を行う手段は存在します。

しかし、法に精通していない一般の方が、個人で売却方法を模索するには限界があるのも事実です。

「非上場株式を円滑に売却したい」「会社との交渉の代理人を頼みたい」などという場合は、是非とも知識や経験が豊富なM&A弁護士へのご相談をご検討ください。