M&Aにおける農地の取扱いについて

M&Aにおける農地の取扱いについて

株式会社は「農地」を所有することはできないが、オーナー経営者個人名義で農地を実質的に所有し、事業に供してしまっている会社は多く存在します。

そのような会社をM&Aで買収する場合、対象会社の株式を購入するだけでは足りず、その農地をも別途購入する必要があるが、この時に問題となるのが、農地法の問題です。

すなわち、「農地」は、①転用して転売する場合のみならず、②「農地」のままで転売する場合であっても、農地法上、農地委員会(なお、同地域の農地委員会(地元の農家や有力者で構成される)は1ヶ月に1回くらいしか開催されないことが一般)又は都道府県知事の許可(農地移転許可及び農地転用許可)が必要であり、所有権は同許可が得られない限り移転しない。また、農地転用許可は農地移転許可よりも審査が厳しく許可の取得にもやや時間がかかります。

この点、農地か否かの区分については、必ずしも明確ではなく、登記の地目において田、畑とされているものについては、農地法上の農地と判断されることが多く、権利の移転にあたって都道府県知事又は農業委員会の許可が必要か照会することが好ましい。ただし、農地法上の農地かどうかは最終的には土地の現況が農地又はすぐに農地に復帰できるかによって判断されます。

農地「移転」許可に関しては、農地委員会が対象土地は農地であると評価する土地についてのみが対象となり、農地の上に何らかの施設などの建物が建っていると農地と評価されないため、農地「転用」許可が必要となります。

たとえば、従前より土地所有者から賃借していた土地であっても、その後購入する際に、すでにその土地の上に建物が建っていた場合、その建物を取り壊し、その部分を農地に戻した上で、農地「転用」許可を取得せざるを得ない。すなわち、取り壊すことができない建物の場合は、農地「転用」許可を得ることができないということとなります。

したがって、M&Aに際して、株式会社がオーナー経営者個人名義で実質的に所有する農地を承継するためには、農地「転用」許可を得ることができない部分はやむを得ないが、得ることができる部分は、敷地を分筆し、得ることができない部分は、農地のまま農地移転許可を取得し、他方、得られる部分は、農地転用許可を取得し、前者は買主のオーナー経営者名義で買収するなどし、後者は対象会社に購入させる必要があるのです。

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