アーリーリタイアとは?必要な資金やメリット・デメリットについて解説

近年、自由な働き方が推奨される中で、「定年を待たずに退職したい」「会社に縛られず自由な暮らしがしたい」と考える方が増えています。

会社員であれば定年まで働くのが一般的ですが、「アーリーリタイア」を実現することで、定年前を待たずして退職することができます。

この記事では、アーリーリタイアについて解説します。

アーリーリタイアするのに必要な資金や、メリット・デメリット等について詳しく解説しますので是非参考にしてください。

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アーリーリタイアとは

アーリーリタイアとは、「アーリー(早めに)」「リタイア(引退・退職)」することです。つまり定年退職の年齢を待たずして、会社を早期退職することを意味します。

日本の企業では終身雇用制度が定着しているため、60歳や65歳の定年を迎えるまで働くのが一般的です。

しかし近年は、働き方改革等の推進により、様々な働き方が尊重されるようになりました。

その中で「生きていくために資金があるのであれば、定年前に退職して自由な時間を過ごす」という選択をする人が増え、アーリーリタイアが注目されるようになりました。

アーリーリタイア、セミリタイア、FIREとの違い

アーリーリタイアとよく似てるのが「セミリタイア」「FIRE」です。

アーリーリタイアとセミリタイア、FIREの大きな違いは、アーリーリタイアはリタイア後は収入を得ずに貯蓄のみで生活するのに対して、セミリタイアとFIREは、退職後に収入がある点です。

セミリタイアは、退職後、アルバイトやフリーランス等で最低限の収入を得て、自由な時間を過ごすことを言います。

FIREは、退職後、投資の運用益で不労所得を得て経済的自立を確立した状態を言います。働かない点でアーリーリタイアと同じですが、FIREを実現するためには、年間支出の25倍の資金と年間4%の運用益を出せないと難しいと言われています。

リタイア後も収入のあるセミリタイアやFIREに比べて、アーリーリタイアは事前に十分な資金を貯めておく必要があるのです。

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アーリーリタイアのメリット

アーリーリタイアには以下3つのメリットがあります。

・自由な時間ができる

・仕事のストレスから解放される

・住む場所を自由に決められる

ここからは、それぞれのメリットを解説します。

自由な時間ができる

アーリーリタイアの最大のメリットは、自由な時間を確保できることです。

通常会社に勤めていると1日8〜10時間程度拘束されますが、退職後はその時間を自由に使えます。

毎日仕事に追われることなくゆっくり過ごす、趣味や好きなことをする等、使える時間が圧倒的に増えます。

仕事のストレスから解放される

アーリーリタイアすることで、仕事のストレスから解放されます。

毎日働いていると、人間関係や仕事のプレッシャー等、様々なストレスがかかります。ストレスに伴い、不眠や食欲不振等、健康状態が悪くなる人もいるでしょう。

早期退職することで、ストレスなく穏やかに過ごすことができるのもメリットの1つと言えます。

住む場所を自由に決められる

住む場所を自由に決められるのも、アーリーリタイアの大きなメリットです。

会社に勤めていると、通勤のために会社へ通える範囲の地域に住む必要があります。本当は静かな田舎に住みたいのに都心から離れられない、ということもあるでしょう。

アーリーリタイアすることで、通勤の必要がなくなるため、自分の好きな場所に住むことができます。

アーリーリタイアのデメリット

アーリーリタイアには以下3つのデメリットがあります。

・収入がなくなり貯金が減っていく

・キャリアがストップする

・孤独を感じやすくなる

ここからは、それぞれのデメリットを解説します

収入がなくなり貯金が減っていく

当然ですが、アーリーリタイアは退職後に収入がないので貯金が減っていきます。

アーリーリタイアするには、日々の生活費だけでなく、想定外の事故や病気等に備えた費用も必要であり、これらをまかなえるだけの資金を確保しなければなりません。

十分な資金の準備ができていないと、途中で資金がショートすることも起こり得ます。

キャリアがストップする

アーリーリタイアによって早期退職することで、積み上げてきたキャリアが止まります。

会社で働き続ければ、さらなるキャリアアップを実現できたとしても、退職することでこれまでのキャリアはストップします。

またアーリーリタイアした後に社会復帰を考えたとしても、何かスキルがないとキャリアダウンする可能性もあります。

社会復帰を視野に入れる場合は、自己研鑽し、スキルや資格等を取得しておくことをお勧めします。

孤独を感じやすくなる

人にもよりますが、アーリーリタイアすることで孤独を感じる場合があります。

早期退職したものの、会社の同僚や取引先等との関わりがなくなり、社会から取り残されたような孤独感を感じてしまいます。孤独感に耐えられなくなり、再就職やアルバイト等を始める人も少なくありません。

自分がどのような人生を送りたいかを事前によく考えることでこのようなリスクを防げるでしょう。

アーリーリタイアを実現させるために必要な資金

65歳以降の年金を受け取れない期間と、年金を受け取れる65歳以降に必要な生活費等の総額を準備しておく必要があります。

それではアーリーリタイアを実現するには、いくら必要なのでしょうか。

ここからは、30歳、40歳、50歳でアーリーリタイアする場合に必要な資金について、それぞれ解説します。

なお、仮の前提条件として、独身者・1カ月の生活費16万円・90歳まで生きる想定で計算します。

30歳でアーリーリタイアする場合

30歳でアーリーリタイアした場合、65歳までに必要な生活費は約6,720万円、年金受給額を月8万円とすると65歳以降に必要な生活費は約2,400万円で、合計約9,120万円の資金を準備しなければなりません。

また結婚や子育て等があると、さらに数百万円から数千万円の準備が必要なので、1億円以上蓄えが必要となることもあるでしょう。

40歳でアーリーリタイアする場合

40歳でアーリーリタイアした場合、65歳までに必要な生活費は約4,800万円、年金受給額を月10万円とすると65歳以降に必要な生活費は約1,800万円で、合計約6,600万円の生活費が必要となります。

年金受給額が上がるため30歳でアーリーリタイアするよりは、若干ハードルが下がります。

50歳でアーリーリタイアする場合

50歳でアーリーリタイアした場合、65歳までに必要な生活費は約2,880万円、年金受給額を月13万円とすると65歳以降に必要な生活費は約900万円で、合計約3,780万円が生活費が必要です。

アーリーリタイアする年齢が遅いほど、必要な生活費は減り、年金受給額が上がるため、より実現し易いと考えられます。

なお、これらはあくまで独身かつ最低限の生活費を想定した金額です。

年齢を重ねるごとに生活水準は上がりますし、結婚や子育て、想定外の事故や病気等にも備える必要があります。

上記金額は必要最低額と考えて、余裕をもって資産形成を行いましょう。

アーリーリタイアを実現できる人の特徴

アーリーリタイアに成功することは容易ではありませんが、実現できるのはどのような人なのでしょうか。

ここからはアーリーリタイアを実現し継続できる人の特徴を解説します。

M&Aや投資で数億円の資産を所有する人

これまでお話したとおり、アーリーリタイアには働かずに生涯生きていくためのまとまった資金が必要です。

アーリーリタイアを実現させた人の多くは、M&Aや投資で多額の資産を貯めています。

例えば、自身の経営していた会社を売却し数億円の資産を得る、成長株へ長期投資する等の方法で十分な資金を得ることができます。

不労所得がある人

退職後、不労所得で安定した収入を得られる人もアーリーリタイアを実現しやすいでしょう。

例えば不動産投資の家賃収入や、株式保有による配当金等が挙げられます。

貯金以外に毎月安定した収入があれば、心に余裕をもってアーリーリタイア後の生活を過ごせます。

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アーリーリタイアを実現させるためのポイント

アーリーリタイアを実現するためのポイントは以下の3点です。

・アーリーリタイア後のプランを設計する

・M&Aや投資で資産形成に取り組む

・アーリーリタイア後の収入源を確保する

ここからは、それぞれのポイントについて詳しく解説します。

アーリーリタイア後のプランを設計する

アーリーリタイアに成功するには、アーリーリタイア後の人生設計を行うことが非常に重要です。

アーリーリタイアをした後に、具体的にどのような人生を過ごしたいか、そのためにはいくらの資金が必要か等を考える必要があります。

例えば、どこで生活をするのか、どれくらいの水準で生活するのか、子供を私立学校に入れるのか等によって必要な資金は異なります。

事前に必ずシミュレーションを行い、綿密に計画を立てましょう。

M&Aや投資で資産形成に取り組む

アーリーリタイアを実現するためには、まずは資産形成に取り組む必要があります。

ただ一般的な社会人の給料だけで、アーリーリタイアするための資金を貯めることは難しいため、投資等で別途資金を確保します。

また会社を経営している人であればM&Aで一括で資金を得るのも、資産形成の方法の1つです。

アーリーリタイア後の収入源を確保する

退職後に安定した生活を送るために、収入源を確保しておくこともお勧めです。

アーリーリタイア後は収入が無くなりますが、資産運用やフリーランスで収入源を作っておくことでアーリーリタイアのハードルは下がります。

厳密にはアーリーリタイアでなくセミリタイアに近いかもしれませんが、収入源を確保することで心にも余裕をもって過ごせるでしょう。

まとめ

アーリーリタイアは定年前に退職し、その後の人生を働かずに過ごすことです。

会社のストレスから解放され、自由な生活ができる等のメリットがありますが、退職後の人生プランを考え、必要な資金を確保しておく必要があります。

資金確保には様々な方法がありますが、例えばM&Aを行う場合は弁護士等の専門家に相談しアドバイスをもらうのも方法の1つです。

アーリーリタイアを目指す場合は、メリット・デメリットをしっかり理解し、計画を立てるようにしましょう。

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