海外投資詐欺に遭ってしまった場合の投資資金回収方法!

投資を行う場合には、海外ファンドや海外FXやオフショアファンドなどの高利回りの商品に魅力を感じる人が多いでしょう。

しかし、このような高利回りの投資をする人が増えることに伴い、それを利用した海外投資詐欺もどんどんと増えてきています。

海外投資詐欺の具体的な例としては、高利回りで魅力的な商品が多い海外投資などを利用して実態の無い会社などが資金を持ち逃げしてしまうケースなどが挙げられます。

今回は、実際に海外投資詐欺に遭ってしまった場合の資金の回収方法について詳しく解説していきます。

■■■ 目 次 ■■■

1.投資詐欺の状況

投資詐欺にはいろいろなケースがありますが、すべてに共通することは「高配当の投資案件を紹介する」といって金銭を騙しとることです。

また、投資詐欺の被害者の年齢は20歳代~80歳代までいろいろな年代に渡っていますが、60歳代以上の人が全体の約6割と高齢者が被害にあいやすいのが特徴です。

2.投資詐欺の手口

近年に行われた投資詐欺の手口は、以下のようなものがあります。

未公開株を利用した投資詐欺

未公開株とは、証券取引所に上場していない株式のことをいいます。

未公開株を利用した投資詐欺とは、ある会社が近々証券取引所に上場する予定であり上場すれば必ず儲かるから今のうち買っておくべきと説明し未公開株を買わせる方法です。

未公開株は一般的には売買できる市場がないため上場されなければ売ることもできませんし、持っていても譲渡制限が設けられているものがほとんどです。

ポンジスキームを利用した投資詐欺

ポンジスキームとは、高配当を謳い文句に多数の投資家から出資金を集める投資詐欺の手法です。

特徴としては新たな顧客から集めた出資金を配当と偽り横流しすることで、最初の段階では実際に配当が出たように見えることです。

実際には配当が出るのは最初のうちだけで、いすれかは破綻して配当金が支払われなくなります。

外国通貨を利用した投資詐欺

ある開発途上国に対して開発プロジェクトが進んでいるため、大きく経済成長するため通貨価値が上昇すると嘘の情報を流します。

そして、今その国の通貨を安価の内に購入しておき、将来経済成長をした時に円に両替したら儲かるといいます。

また、解発途上国の通貨のため一般の銀行では取扱っていないので、当社でしか両替できないと説明するのです。

劇場型の投資詐欺

一つの会社ではなく、一見別々に見える複数の会社が口裏を合わせ一人の投資者を騙す手口を劇場型の投資詐欺といいます。

例えば、A社から有望な未公開株の購入を勧誘された後に、B社からその未公開株を高値で買い取りたいので代理で購入して欲しいと勧誘します。

複数の会社から同じ未公開株について有望といわれたため、投資者は有望だと信じてしまうという手口です。

権利に関わる投資詐欺

風力発電や太陽光発電などの権利や、HIVやiPS細胞などの権利など、その時代のキーワードに沿った新技術に関する知的財産権などの権利に対する投資を勧誘する投資詐欺などもあります。

3.注意しなければならないポイント

投資詐欺かどうかを見破るにはいくつかのポイントがあります。

以下のような勧誘をされた場合は、注意が必要です。

そして、これは、海外投資詐欺についても同じなのです。

必ず儲かると勧誘してくる

「必ず儲かります。」や、「上場は確実です。」や、「元本は保証されています。」などと勧誘された場合は注意が必要です。

株式や債券や投資信託やファンドなどの投資商品は、収益が出なかったり元本割れをするなどのリスクも少なからずあります。

リスクに対する説明がない金融業者の勧誘は、投資詐欺の可能性がありますので注意が必要になります。

聞いたことのない金融業者からの勧誘

勧誘してくる金融業者が、金融商品を取り扱うライセンスを持っているかどうかが大切です。

ライセンスを持っていない勧誘は法律違反の可能性もありますので、聞いたことのないような金融業者からの勧誘は注意が必要です。

金融庁やその他の公的機関などから認可や許可や委託や指示などを受けていると勧誘してくる

投資詐欺に多くある勧誘手口ですが、金融庁やその他の公的機関が民間の金融業者に認可や許可や委託や指示などをすることはありません。

金融業者が金融庁などの公的機関やそのことを連想させる名称を利用している場合

民間の金融業者が金融庁や財務省財務局や消費者庁や消費生活センターや証券取引等監視委員会などの公的機関を連想するような名前を使っている場合は、投資詐欺を疑う必要があります。

未公開株などの勧誘をしてくる

一般的には幅広い個人の投資家に対して、未公開株や私募債の購入を勧誘してくることはあり得ないと考えて良いでしょう。

劇場型と考えられるような勧誘を受けた場合

ある会社Cの株式や社債などの購入を金融業者Aから勧誘された後に、別の金融業者Bからタイミングよく連絡があり勧誘されるケースがあります。

その内容は、会社Cの株式や社債などについて「必ず値上がりする。」や「株式や社債を金融業者Aから購入してくれたら、後日買値よりも高値で買い取ります。」などと勧誘してきます。

このような場合は、劇場型の投資詐欺と疑うべきです。

運用状況が確認できるかどうか

投資する商品の運用状況が、WEBやレポートなどからしっかりと確認できるかどうかも投資詐欺を見破るポイントになります。

運用状況がまったくわからない場合、実際には投資した資金が運用されていないで金融業者の懐に入っている可能性も考えられます。

投資ファンドの運用スキームに第三者が介在していない場合

通常投資ファンドの運用においては、資金を持ち逃げされることの防止のためにカストディアンと呼ばれる信託銀行などの第三者が介在します。

第三者が介在することで金融業者自体の資産と別に管理されるため、金融業者が仮に破産した場合でも投資家の運用資金がなくなることはありません。

社名や事業所や連絡先が確認できるかどうか

勧誘してきた金融業者が、本当に実体があるのかどうかを確認することも投資詐欺を見破るポイントになります。

社名や事業所や連絡先などをインターネットで検索してみて、ヒットしない場合は投資詐欺の可能性が高いです。

4.投資詐欺にあった場合にまず行うこと

今まで解説してきたように投資を行う時には、詐欺に会わないように十分に気を付けなければいけません。

しかし、気を付けていても投資詐欺にあってしまった場合はどのように対応すれば良いでしょうか?

まず考えられるのが、弁護士に相談する方法です。

弁護士は法の専門家であるため、スムーズな交渉と解決を目指すことができます。

また、このような投資詐欺にあった場合にお金を取り戻すために利用できる法律として、「振り込め詐欺救済法」があります。

振り込め詐欺救済法と聞くと、ほとんどの人が振り込め詐欺のための法律だと考えると思われます。

しかし、振り込め詐欺救済法は預金口座への振り込みを利用して行われたすべての詐欺が対象のため、投資詐欺にも適用されるのです。

この法律はあくまでも預金口座への振り込みを利用した場合が対象のため、手渡しや郵送などの方法で預金口座を介さなかったケースには適用されません。

また、投資詐欺を行った金融業者などが、すでに預金口座からお金を引き出した後では救済が受けられません。

そのため、投資詐欺の被害に気付いた時点で、すぐに手続きをする必要があります。

そして、これは、海外投資詐欺についても同じなのですが、海外案件や海外投資詐欺に強い弁護士に依頼する必要があります。

5.振り込め詐欺救済法とはどんな法律?

振り込め詐欺救済法は、正式名を「犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律」といい被害者救済の観点から平成20年6月21日に施行されました。

具体的な内容は、振り込め詐欺などによって資金が振り込まれた先の金融機関がその口座を凍結します。

そして、凍結された口座の名義人の預金債権を消滅させるための公告手続きを、預金保険機構に対して依頼します。

依頼された預金保険機構は、自身のホームページで60日以上の期間公告を行ないます。

さらに、自身のホームページで、被害者に対する資金の分配を行う旨の公告を30日以上行うものです。

この資金の分配を行う旨の公告の期間に詐欺の被害者からの支払い申請を受けた場合、凍結した預金口座の残高を上限に被害者に公平に支払う手続きが行われます。

あくまでも凍結した預金口座の残高を上限に被害者に対して支払われるものであって、足りない被害額を国や金融機関などが補填するというものではありません。

このような経緯を考えると振り込め詐欺救済法を利用して返金されるためには、預金口座凍結から実際に支払われるまで4ヵ月~5ヵ月かかると考えた方が良いでしょう。

6.振り込め詐欺救済法の対象となる詐欺について

振り込め詐欺救済法は、振り込め詐欺や投資詐欺だけを対象にしている法律ではありません。

振り込め詐欺救済法の対象となる主な詐欺は、以下のケースなどが考えられます。

  • オレオレ詐欺
  • 架空請求詐欺
  • 融資保証金詐欺
  • オークション詐欺
  • 還付金等詐欺
  • ヤミ金融
  • 未公開株式購入に係る詐欺など
  • そして、これは、海外投資詐欺についても同じなのです。

7.投資詐欺にあってしまった場合に振り込め詐欺救済法を利用する手順

投資詐欺にあってしまった場合、被害者がお金を取り戻すために振り込め詐欺救済法を具体的に利用する手順は以下になります。

警察に被害届を提出する

警察庁の相談窓口に連絡してどのような書類や情報などが必要か確認してから、警察署に被害届を提出しに行きます。

投資詐欺に関わる被害届を提出する場合は、振り込み先の口座番号や、電話での録音内容や郵便物などの証拠があれば一緒に持参する必要があります。

振り込み先銀行へ届け出をする

被害届を提出したら、投資詐欺にあった資金を振り込んでしまった口座がある金融機関に連絡をしましょう。

そして、振り込んでしまった口座がある金融機関に名義や口座や被害状況などを伝えた上で、口座の凍結を依頼します。

被害者が複数存在していて他の被害者からも通報があった場合は、すぐに口座を凍結してくれる可能性もあります。

口座の凍結と消滅手続き

金融機関は被害者から届け出された後に振り込み先の口座を凍結し、口座の消滅手続きを行います。

口座の消滅とは、詐欺の対象である振り込み先の口座の名義人が持つ権利を消滅させて預金債権を自由に利用することをできなくする手続きのことです。

具体的には金融機関から依頼を受けた預金保険機構が、「消滅手続のための公告」を60日間ホームページに掲載します。

そして、その60日間の間に口座の名義人が何もアクションを起こさなかった場合は、預金債権は名義人のものでなくなり消滅します。

さらに、「消滅預金等債権について被害回復分配金の支払手続が開始された旨等の公告」を30日以上ホームページに掲載します。

但し、被害回復分配金の支払いは、振り込み先の口座残高が1,000円以上の場合のみに限られます。

口座残高が1,000円未満の場合は、被害回復分配金の支払いは行われずに預金保険機構に納付されるのです。

被害回復分配金の申請手続き

投資詐欺の被害者は、消滅預金等債権について被害回復分配金の支払手続が開始された旨等の公告が掲載されている間に被害回復分配金の支払申請を行うことができます。

被害回復分配金の支払申請は、金融機関から送られてくる支払申請書に必要事項を記載して振り込み先の金融機関に提出します。

その際の必要な書類は、公的な本人確認の証明書や振込依頼書の写しなどです。

振込依頼書の写しなどは振り込みを行った証明として大切な明細ですが、捨ててしまったり紛失してしまう場合もあるでしょう。

しかし、振込依頼書の写しなどがなくても、被害回復分配金の申請手続きを行える可能性があります。

その場合の条件は、振込日や振り込み先の口座番号や振り込み金額などを金融機関に説明することにより金融機関が振り込みを確認できることになります。

被害回復分配金の支払い

被害回復分配金の支払申請を受けた金融機関は、申請者がその分配金の支払いを受けられるか否かの決定を行います。

被害回復分配金の支払金額は、消滅預金などの債権の額に金融機関が認定した被害額の総額に被害者ごとの割合を乗じた金額です。

但し、被害額が上限であり、被害額を越える金額が支払われることはありません。

※ 投資詐欺師は資金を抜き出しているから銀行口座凍結しても無駄?!そうとも限りません!!

投資詐欺に遭ったのはかなり前だから、投資詐欺師はその銀行口座から投資資金を引き抜いてしまっているから、「投資詐欺師の銀行口座を凍結しても無駄だよ!」と思うかもしれません。もちろんそういう可能性も相応にあると思いますが、投資詐欺師は多数の投資家を勧誘し、その銀行口座に投資資金を振り込ませていることもあると思われます。その場合、多額の投資資金が銀行口座に滞留している可能性があります。当事務所が投資詐欺師の銀行口座を凍結した事例では、投資資金の6倍もの資金が投資詐欺師の銀行口座に滞留していましたこともあります。そのような場合、投資詐欺に対して、投資資金の返還を求めるだけではなく、慰謝料も請求することとなるでしょうし、請求するべきです。

8.まとめ

このように、投資詐欺の被害を受けた場合は、振り込め詐欺救済法の被害回復分配金の支払いにより投資資金の回収ができる可能性があります。

そして、これは、海外投資詐欺についても同じであり、海外投資詐欺だからと言って諦める必要はありません。

但し、振り込み先の口座に残高が少ない場合は、回収できる金額も少なくなります。

また、投資詐欺の被害を受けた人が多ければ多いほど回収金額も少なくなります。

そのため、投資詐欺に気づいたら、できるだけ早く手続きができるように対応することが大切です。

債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

お問い合わせ・無料法律相談