投資詐欺被害を訴訟と刑事告訴と銀行口座凍結により回復しよう!

投資詐欺被害を訴訟と刑事告訴と銀行口座凍結により回復する方法!!

元本保証や高配当などをうたって投資させて資金をだまし取る「投資詐欺」。投資詐欺に遭ったらどのような対処法が考えられるのでしょう。

・投資詐欺とは

・投資詐欺のよくあるパターン

・投資詐欺被害の回復方法

以上の3つのポイントを弁護士が解説します。

投資詐欺とは?

日本にはいくつかの有名な詐欺があります。特に有名なのはATMからお金を振り込ませる「振り込め詐欺」などではないでしょうか。投資詐欺も日本でよくある詐欺のひとつです。

投資詐欺とは、投資を持ちかけ、当資したお金をだまし取ってしまうタイプの詐欺になります。投資詐欺には次のような特徴がよく見られます。

・高配当や高還元、高利率な投資内容である

・未公開株や海外不動産、外国通貨、自然エネルギー、プロ向けファンドなどへの投資

・元本保証を確約している

・契約や追加投資を急がせる

・「必ず儲かる」「絶対に利益が出る」「とにかく儲かる」などの言葉で勧誘される

・投資してすぐに配当があり追加投資の勧誘をする

・追加投資をすると配当がないなど滞りはじめる

・投資後、または追加投資後に業者と連絡がとれなくなる

・投資の業者と連絡がとれても配当や返金をのらりくらりとかわされる

平成26年1月から平成27年12月の間に金融庁へ寄せられた投資詐欺の相談は5,400件以上となっています。うち、財産に被害が出た相談件数は約2,300件です。投資詐欺の相談のうち40%以上は何らかの財産的な被害を受けていたという結果でした。

投資詐欺の主な被害者は高齢者です。平成27年の投資詐欺の相談では、相談の半分以上が70歳以上の高齢者からでした。投資を持ちかけられた本人は投資詐欺だと気づかず、息子や娘などの若い世代が気づくケースもあります。

投資詐欺のよくあるパターン

投資詐欺でよく見られる特徴を踏まえ、実際にある投資詐欺のパターンを見てみましょう。

【投資詐欺例】

高配当が期待でき、元本も保証するという投資の勧誘をされた。投資先は説明でもよくわからなかったが、海外の不動産という話だった。うさん臭さも感じたが元本保証で多くの人が投資額よりかなりのプラスを得ており、マイナスが出ていないという話だった。元本を保証してもらえるならと思い、少しだけ投資することにした。

投資後すぐに「配当です」とお金が振り込まれた。普通に株や投資信託に投資するよりも高額・高利率であった。「この投資はさらに利益が出ます」「人気もあるので募集がすぐに埋まります。急いでください」「絶対儲かります」と追加投資の勧誘をされた。実際に配当で利益も出たし、決断も急かされたので、すぐに追加投資を決めた。

追加投資後に配当が出るのを待ったが、配当が振り込まれない。業者に連絡をとってが、なかなか繋がらない。やっと連絡が取れたと思えば「〇月〇日には振り込まれるはずです」などの言い訳をする。しぶしぶ電話を切って配当の振り込みを待ったが、業者が指定した日になってもやはり配当は振り込まれなかった。

最後、業者に連絡を取ることにした。しかし、業者とは連絡が取れなかった。慌てて弁護士に相談したら、投資詐欺であることが発覚した。

以上が投資詐欺のよくあるパターンになります。

投資詐欺だからといって上記事例と同じパターンになるわけではありません。ですが、特徴に少しでも当てはまり、かつ「怪しい」と感じたら、やや違ったパターンでも投資詐欺を疑うことが重要です。

投資詐欺か判断できないときの対処法

怪しいと感じても、投資詐欺か自分では判断がつかない。このようなときは、投資を急がず、周囲に相談することをおすすめします。

投資詐欺には次のような窓口や相談先があります。

・息子や娘などの親族

・弁護士

・国民生活センター

・消費生活センター

・警察署

・金融サービス利用者相談室(金融庁)

親族や法律の専門家、専門の窓口などに経緯を話すことで投資詐欺だと判断できる可能性があります。

自分で判断がつかない。怪しいがよくわからない。このようなケースでは放置せず、親族や窓口に相談することが重要です。投資詐欺が疑われるときに早めに相談することで、被害防止にも繋がります。

投資詐欺にあったときにしておきたいこと

投資したお金の返金などを求めるとして、まずは何からはじめたらいいのでしょうか。

投資詐欺にあったときに最初にしておきたいのは、次の3つのことです。

・投資詐欺師の情報の記録や証拠の保存

・被害の状況確認と証拠の保存

・投資詐欺の経緯をまとめる

投資詐欺師の情報の記録や証拠の保存

投資詐欺にあったら最初にしておきたいのが、投資詐欺師の情報の記録や証拠の保存です。

これから詐欺被害の回復を目指すとして、投資詐欺師がわからなければ被害回復は極めて困難になります。投資詐欺師の名前(業者の名前や担当者の名前)、住所、電話番号、メールアドレス、名刺、投資詐欺師の口座情報、業者のパンフレットなど、投資詐欺師にまつわる情報をまとめ、保存しておきましょう。

被害の状況確認と証拠の保存

詐欺被害にあったら被害状況についてまとめておくことも重要です。証拠になるものも、しっかりと保存しておきましょう。

具体的には、契約書や請求書、領収書、投資詐欺師への送金記録、投資詐欺師とのやり取りがわかる通帳などをまとめ、保存しておくことが重要です。被害がわからないと投資詐欺被害の回復が難しくなります。

投資詐欺の経緯をまとめる

どのような流れで投資詐欺に引っかかってしまったのか。なぜ投資詐欺だと感じたのか。業者(担当者)との会話や、投資詐欺会社の説明、被害までの経緯をまとめておく必要があります。経緯から「投資詐欺被害なのか」を判断するためです。

自分でまとめることが難しい場合は、親族や配偶者にサポートしてもらってまとめても差し支えありません。

投資詐欺被害の回復方法

投資詐欺被害にあった場合、投資したお金(詐欺被害にあった財産)を回復させたいと多くの被害者が願うことでしょう。投資詐欺被害はどのように回復させればいいのでしょうか。

投資詐欺被害の回復には次のような方法があります。

・内容証明郵便で投資詐欺師に警告する

・投資詐欺の投資詐欺師と交渉する

・投資詐欺師を刑事告訴する

・投資詐欺師に対して訴訟を起こす

・支払督促で被害を回復する

・差押えと強制執行で対処する

・振り込め詐欺救済法を使う

方法①内容証明郵便で投資詐欺師に警告する

投資被害回復のひとつ目の方法としては、内容証明郵便で投資詐欺師に警告と返金を求める方法があります。

内容証明郵便は、日本郵政が提供しているサービスです。郵便局の方で投資詐欺師に送付した手紙の文面と送付の事実を証明してくれるサービスが内容証明郵便になります。

内容証明郵便には強制力はありません。ただ、内容証明郵便は法的手続きや法的手続きを見据えた督促などによく使われるため、僅かではありますが、投資詐欺師側が自主的に返金に応じる可能性や、交渉に応じる可能性があります。

返金に応じなくても「投資詐欺の返金を求めた」という事実が郵便局に残るのです。いずれ証拠のひとつとして利用できます。

内容証明郵便は自分で投資詐欺師に送ることもできますが、投資詐欺師に被害者が個人的に送付しても、解決に至るケースはかなり少ないといえます。投資詐欺の被害者から内容証明郵便を受け取ったくらいで返金に応じるような投資詐欺師であれば、最初から投資詐欺になど手を染めないことでしょう。

内容証明郵便は弁護士名や弁護士事務所名で送付することも可能です。投資詐欺師に精神的なプレッシャーを与えるためにも、弁護士などの専門家に依頼して送付するといいでしょう。

ただ、悪徳な投資詐欺業者の場合は内容証明郵便だけで解決できるとは、あまり考えない方が良いかもしれません。次の方法の布石くらいに考えておいた方がいいでしょう。

方法②投資詐欺の投資詐欺師と交渉する

投資詐欺師の情報を知っており投資詐欺師とコンタクトが取れれば、投資詐欺師に対して返金するよう交渉する方法があります。民事訴訟や刑事告訴を回避するため、交渉によっては投資詐欺師が返金に応じる可能性があります。

ただ、投資詐欺師が詐欺集団やプロの投資詐欺師の場合、個人で交渉しても言い逃れをされたり、言いくるめられたりする可能性があるため注意が必要です。特にプロの投資詐欺師や業者単位で投資詐欺をしている業者の場合は、個人で返金交渉しても、返金に応じてもらえないことが少なくありません。

悪徳業者の場合は詐欺被害を指摘することにより恫喝などの二次被害に繋がる可能性もあるため注意してください。

方法③投資詐欺の投資詐欺師を刑事告訴する

投資詐欺の多くは刑法の詐欺罪に該当するため、警察に申し出て刑事告訴することにより、犯罪として捜査や立件が行われます。警察の捜査が進めば投資詐欺師が逮捕されることがあるのです。

ただし、注意したいのは、警察はあくまで犯罪捜査や犯罪者を逮捕する機関であり、詐欺被害の回復を主としている機関ではない点になります。投資詐欺の投資詐欺師が逮捕されても、警察の方で詐欺被害の財産を回収し戻してくれるわけではありません。注意する必要があるのです。

投資詐欺の投資詐欺師が逮捕された場合、少なからず被害者側に示談の申し入れをすることがあります。示談では示談金が提示されますので、ある程度の詐欺被害を回復できる可能性はあります。

ただし、投資詐欺師が絶対に示談を申し入れてくるわけではありません。刑事告訴は投資詐欺師を処罰するという意味では強い方法ですが、詐欺被害の回復を目的とする場合は他の方法の利用や併用を検討することが重要です。

方法④投資詐欺の投資詐欺師などに訴訟を起こす

投資詐欺師に対して民事訴訟などの裁判所手続きを用いて被害を回収する方法です。

投資詐欺の首謀者や主導者はもちろんのこと、それ以外の詐欺会社の役員、勧誘に関与した代理店の代表者、勧誘行為を行った詐欺会社の担当者個人、宣伝広告・広報を行った業者など周辺の関与者に民事訴訟を通じて損害賠償請求・責任追及する方法になります。

民事訴訟を利用する際に注意したいポイントはふたつです。ひとつは、判決をもらっても、裁判所が投資詐欺被害の回収までしてくれるわけではないところ。投資詐欺師が判決に沿って支払ってくれればいいのですが、支払ってくれない場合は強制執行などを使って自分で回収する必要があります。

また、投資詐欺の中でも詐欺に慣れている悪徳業者や詐欺師の場合、巧妙に財産隠しをしている場合もあります。投資詐欺の被害回復のための訴訟は、相手の情報を集めながら計画的に動くことが重要です。

方法⑤支払督促などで被害を回復する

投資詐欺の被害回復に使えそうな方法は他に支払督促もあります。支払督促には利用に際してルールや注意点があるため注意が必要になります。

支払督促は裁判所を通して行う督促なので、投資詐欺師に無視される可能性があります。そもそも、投資詐欺師の情報がわからなければ、支払督促の利用はできません。支払督促を送っても、投資詐欺師が返金に応じなければ無駄になってしまうこともあります。

支払督促は一定期間で強制執行の材料になる債務名義になります。よって、一定期間の経過で強制執行も可能ですが、支払督促を送ることで強制執行をする前に投資詐欺師などが逃げてしまうリスクもあるのです。先に支払督促を送り、一定期間待ってから強制執行するわけですから。

支払督促の後に通常訴訟をしよう等と考えている場合は、投資詐欺師にかえって逃げる時間や財産隠しの時間を与えてしまうことにも繋がります。

方法⑥差押えと強制執行で対処する

強制執行とは、投資詐欺師の財産をおさえ、公権力により強制的に詐欺被害を回復(お金を回収する)方法です。債権の回収などでもよく使われる非常に強力な手段で、詐欺被害の回復手段としても強力な方法になります。

通常訴訟の判決をもらっても、投資詐欺師が支払わなければ被害の回復はできません。支払督促も同じです。通常訴訟や支払督促で投資詐欺師が支払わない場合は、投資詐欺師の財産を差押えて強制的に回収する強制執行で被害回復をはかります。

通常訴訟や支払督促を利用しても自動で強制執行してくれるわけではない点に注意してください。判決や支払督促をもとに、自分で強制執行する必要があります。

「最終的に強制執行しなければいけないなら、最初から強制執行すればいいのではないか」と思うかもしれません。強制執行は債務名義(一定期間が経過した支払督促や訴訟の確定判決など、法律に定められた公文書)がなければできません。強制執行に繋げるためにも、詐欺被害では通常訴訟などを行うことが重要なケースがあります。

強制執行をするときは、財産の調査から強制執行まで迅速に動くことが大切です。のんびりしていると財産状況が変わってしまうことや投資詐欺師に逃げられること、財産隠しをされることもあります。強制執行はスピードを要する手続きなのです。利用の際は注意してください。

方法⑦振り込め詐欺救済法を使う!

振り込め詐欺救済法という詐欺被害への対処法があります。名前は振り込め詐欺救済ですが、投資詐欺にも使える方法です。

振り込め詐欺救済では、警察や金融機関などに投資詐欺被害を申し出て、詐欺に使われた金融機関口座の凍結を行います。その上で、詐欺に使われた口座から返金を受け、詐欺被害を回復する方法です。

振り込め詐欺救済法を利用する際は、口座残高によっては詐欺被害の回復ができない点に注意が必要になります。残高の乏しい口座からは詐欺被害分を回収できないのです。また、振り込め詐欺救済法を使うときは、詐欺被害の回復まで90日以上の期間が必要になることにも注意が必要になります。

振り込め詐欺救済法でお金を回収しても、損害賠償請求権は消えません。ただし、振り込め詐欺救済法で回収した分については権利が消えてしまいます。訴訟も検討している場合は弁護士と相談の上で手続きするといいでしょう。

※ 投資詐欺に遭ったのはかなり前だから、投資詐欺師はその銀行口座から投資資金を引き抜いてしまっているから、「投資詐欺師の銀行口座を凍結しても無駄だよ!」と思うかもしれません。もちろんそういう可能性も相応にあると思いますが、投資詐欺師は多数の投資家を勧誘し、その銀行口座に投資資金を振り込ませていることもあると思われます。その場合、多額の投資資金が銀行口座に滞留している可能性があります。当事務所が投資詐欺師の銀行口座を凍結した事例では、投資資金の6倍もの資金が投資詐欺師の銀行口座に滞留していましたこともあります。そのような場合、投資詐欺に対して、投資資金の返還を求めるだけではなく、慰謝料も請求することとなるでしょうし、請求するべきです。

最後に

投資詐欺かと思ったら、業者や担当とのやり取りをよく思い出して、冷静に判断することが重要です。自分で投資詐欺かどうか判断が難しい場合は、相談窓口などを頼りましょう。

投資詐欺の被害回復には7つの方法があります。方法にはそれぞれ特徴がありますので、被害状況に合わせて使い分けることがポイントです。弁護士に相談し、よりケースにあった方法を選択しましょう。

投資詐欺に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

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