強制執行 | 弁護士法人M&A総合法律事務所
債権回収裁判訴訟紛争弁護士法律事務所【全国対応】

債権回収裁判訴訟紛争弁護士法律事務所【全国対応】

Posts Tagged ‘強制執行’

不倫慰謝料110番|浮気・不倫で慰謝料を請求されたらどう対応する?!

2021-05-08

婚外の交際がばれていないと油断していたら、突然慰謝料を請求された……。

こんなトラブルに立ち向かうには、まず事実関係や予想される相手の出方をしっかり整理し、自身に有利な点は毅然と主張することが大切です。間違っても、慌てて連絡をとったり、慰謝料の一部を支払ったりしてはなりません。

まずは落ち着き、浮気・不倫にかかる慰謝料の法的根拠や減額要素と共に、慰謝料請求された時の初動対応を押さえておきましょう。

慰謝料請求の根拠

いったん浮気・不倫の事実が発覚すると、交際している2人のどちらも損害賠償義務を負います。ここで言う損害賠償義務とは、一般に「不貞慰謝料」「離婚慰謝料」と呼ばれているものです。

夫婦間の損害賠償義務に関しては、民法第709条の条文解釈上課される「貞操義務」に違反したことが根拠になります。浮気相手もまた、交際する相手の配偶者に対して共同で損害を加えたと解釈されるため、連帯して損害賠償しなければなりません(共同不法行為者の責任/民法第719条)。

ただ、それぞれのケースで支払うべき慰謝料の金額は、事情を総括しながら当事者で話し合って決めます。金額その他トラブル解決の条件を決める話し合いは、「示談」と呼ばれます。

どんな法律トラブルでも、示談をせず、一方的に決められた金額を支払わなければならない……ということは決してありません。

配偶者から慰謝料請求された時のチェック事項

慰謝料の請求書が届いた時は、落ち着いて内容を丁寧に確認しましょう。

下記事項をチェックすれば、事態にどのくらい緊急性があるのか、相手が今後どんな行動に出るのか、大体の予想が立ちます。

誰からどんな形式で送られてきたのか?

最初にチェックしたいのは、請求書の差出人と形式です。

請求権者である配偶者またはその代理人、あるいは裁判所が差出人であれば、今後迅速かつ誠実に対応しなくてはなりません。そして、内容証明郵便や特別送達で届くのは、相手が法的解決を強く望んでいることの証です。請求を無視したり、決められた返答の期日に回答しなかったりすると、相手の言い値を支払わざるを得なくなります。

支払期限が指定されているか?

次にチェックしたいのは、相手が指定する支払期限です。

この支払期限に関しては、基本的には「示談交渉を始めるべき期限」と認識しても構いません。法的に有効な支払期限は、合意書や和解調書、確定判決等で決めるべきものだからです。つまり、双方の合意あるいは裁決がないと、「いつまでに・いくら払うべきか」を決めることはできないのです。

相手の要望は何か?

第三に、示談交渉を成功させるためのポイントとして、請求書から「相手が何を望んでいるか」を出来るだけ把握することが大切です。

慰謝料の支払いを求めてくる相手は、謝罪、接触禁止と交際の取り止め、離婚、夫婦関係の修復等の何らかの要望を持っているはずです。今後ピントの合った対応を進めることで、慰謝料減額の交渉に応じてもらいやすい状況を作り出せます。

記載内容は事実か?

最後に、相手が指摘する不貞行為がそもそも本当にあったことなのか、回数・期間・状況の詳細等が正しいのか、自身の事実認識と照らし合わせてみましょう。少しでも認識に齟齬があれば、慰謝料適正化のため、今後の話し合いで相手に主張する必要があります。

また、記載中に不貞行為の詳細に関する指摘がない請求書は要注意です。映像や音声資料、その他浮気調査報告書等の「確度の高い証拠」を持っている可能性があり、うかつに対応すると足をすくわれてしまいます。

浮気・不倫の慰謝料の相場

浮気・不倫による慰謝料の相場は、配偶者から浮気相手への請求で100万円~200万円程度です(平成30年司法統計年表の家事編より)。

個別のケースで支払うべき金額に関しては、決まった指標はありません。配偶者がストレスの影響と思われる病状の診断を受けたことや(※1)、いったん訴訟で解決したにも関わらず交際を続けていること(※2)を理由に高額請求を認めた理由もありますが、300万円以上の請求に妥当性があるとするケースは稀です。

※1:東京地裁平成30年4月12日判決

※2:東京地裁平成29年12月22日判決

実情として、500万円・1,000万円……とのように、慰謝料請求は相場とかけ離れる傾向にあります。相手の要求を鵜呑みにせず、資力と事実に見合った負担で済むよう、必ず示談交渉しなければなりません。

浮気・不倫慰謝料の減額要素

浮気・不倫にかかる慰謝料の交渉では、下記の要素を加味して減額することが可能です。

以下の他にも、配偶者から浮気相手に対するしつこいメールや面会要求が減額に加味される(東京地裁平成29年4月27日判決)、不貞行為にかかる責任割合に応じて交際相手に求償できる(東京地裁平成28年10月20日判決)等の考え方もあります。

減額要素(一例) 詳細
主導していない・積極的加害意図がない 「夫婦関係が破綻している」と聞いていた、浮気の主導権は交際相手にあった

(東京地裁平成29年5月24日判決等)

不貞行為の期間が短い 長くても1年程度

(東京地裁平成30年2月27日判決等)

不貞行為の回数が少ない せいぜい数回程度

(東京地裁平成30年5月25日判決等)

婚姻期間が短い 長くても4年弱程度

(東京地裁平成28年11月8日判決等)

幼い子がいない 子供がいない、もしくは全員成人している

(東京地裁平成30年1月26日判決等)

不貞行為の前から夫婦関係が円満ではない 普段から不満げな態度をとっている、離婚を考えていた等

(東京地裁平成30年3月29日判決等)

不貞行為の結果に対する寄与度が小さい もともとDVやモラハラ等があった

(東京地裁平成28年10月27日判決等)

離婚に至っていない 同居継続、不倫の黙認、有責配偶者を許す行為

(東京地裁平成30年3月27日判決等)

不貞行為がすでに終了している 交際をやめ、退職する等して相手と距離を取っている

(東京地裁平成30年2月27日判決等)

すでに夫婦間で金銭を交付している 慰謝料の支払い、家賃、その他婚姻費用の負担を行っている

(東京地裁平成29年7月10日等)

注意したいのは、資力や収入は近年考慮されない傾向にある点です。

あらゆる減額要素を加味した上でまだ「支払いが難しい」と感じられる場合は、分割の交渉を進めなくてはなりません。

浮気・不倫の慰謝料を払わなくてよいケース

以下の場合は、不法行為が成立しない(あるいは消滅時効が完成している)ため、慰謝料の支払いは不要になると考えられます。当てはまる場合は、相手に毅然と主張すべきです。

  • 濃厚な性的接触がない
  • 既婚者との交際について故意・過失がない(民法第709条の条文より)
  • 不貞より前から夫婦関係が破綻していた(※1)
  • 最後の不貞行為から一定の時間が経っている(※2)

※1: 最高裁平成8年3月26日判決

不貞行為にかかる慰謝料の請求権が認められるのは、「婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益」が侵害された場合です。交際前からある程度の別居期間があるなど、夫婦関係(=婚姻関係)が破綻していた場合は、上記のような権利または利益が存在せず、請求権も成立しません。

※2:民法第724条(不法行為による損害賠償請求権の消滅時効)

不貞行為にかかる慰謝料は、被害者又はその法定代理人が損害及び加害者を知った時から3年経つと、消滅時効の援用で支払い義務がなくなります。

その他、不貞行為の時またはそれを原因とする離婚から20年間行使しない時も、支払い義務がなくなります。この点、2020年の民法大改正で「20年経つまでの間に一度でも相手から請求があれば」時効は完成しないとされました(除斥期間から消滅時効への変更)。

第三者に対する慰謝料支払いは原則不要

他にも、配偶者の親族や職場等の「第三者」に対しても、特に慰謝料の支払い義務は負いません※。したがって、第三者から請求を受けた場合は、後々配偶者が事実を知ってどんな行動に出るかが問題になります。

※参考1:東京地裁平成29年5月26日判決(原告=配偶者の兄)

※参考2:東京地裁平成28年5月9日(原告=配偶者の父)

慰謝料請求された時の対応方法

浮気・不倫の慰謝料を請求された時は、「話は後日にしたい」等と回答をいったん保留し、今後の対応をしっかりと練るのが正しい対応です。これから解説するポイントを押さえ、初動のミスを徹底的に回避しましょう。

うかつに話し合いに応じない

最も重要なのは、慌てて連絡を取ったり、自己判断で話し合いの場を設けようとしたりしないことです。

離婚あるいは不貞の慰謝料の請求権者は、少なくとも「家族や弁護士に相談する」等の準備をしていると考えるべきです。何の準備もなくコンタクトを取ると、話し合いに立ち会う人の数や証拠の面で不利になり、相手の提示する条件をそのまま受け入れることになりかねません。

求められても念書・誓約書等にはサインしない

同じように、念書・誓約書・合意書等へのサインを求められても、すぐに応じないようにしましょう。相手の主張する高額慰謝料や虚偽の事実を全面的に受け入れたことになり、同意署名があることで、調停や訴訟でも不利になります。

【参考判例】東京地裁平成28年1月29日判決

配偶者と不倫相手との間で交わした合意書(和解金300万円)が暴利にあたるとして、無効となるかどうかが争われた事件です。

判決ではまず、裁判沙汰になることを避ける意味を含めて交わされたことから、合意が優先されるべきとされました。和解金の額も、「高額な部類に入るだろうが、それでもこの程度の金額では公序良俗に違反するとは言えない」と結論付けられています。

示談を始める前に弁護士に状況確認してもらう

いずれにしても日程を決めて示談交渉する必要がありますが、何の指標もなく始めれば、泥沼化・長期化は避けられません。そこで、少なくとも事前に弁護士に相談し、下記事項について確認しておきましょう。

  • 慰謝料の適正額
  • 自身の主張の立証手段
  • 話し合いの進め方
  • 万一訴訟になった場合の費用や勝訴の見込み

なお、既婚者がその配偶者から慰謝料請求されたケースでは、他に話し合うべき費目と混同しないのもポイントです。慰謝料・財産分与・養育費・婚姻費用……とのように、費目ごとに妥当性のある金額を把握しなければなりません。

弁護士への相談の際は、届いた文面の内容を見せ、自分の認識する事実関係を併せて伝える順で進めるとスムーズです。

支払いの合意は書面で交わす

示談する時の条件提示と合意は、全て書面で行いましょう。トラブルを確実に完結させ、後から相手の要望が変化する(追加払いを要求される等)のを防ぐためです。

書面作成でのポイントになるのは、必要な事項を完備できているかどうかです。

【表】示談書・合意書の基本的な記載事項

記載事項 内容
合意当事者の情報 氏名住所、署名押印
不貞行為当事者の情報 当事者の氏名、不貞行為の事実に関する詳細
支払いについて 支払回数、支払期限、振込先情報
接触禁止条項 交際の即時取りやめ、交際相手との連絡禁止、違約金
清算条項 不貞行為について合意した以上の債権債務が双方に存在しない旨の確認

書面作成時は、違約金の妥当性も検討しながら、文面から曖昧な点を無くす必要があります。

例として挙げられるのは、清算条項の有効性です。夫婦関係の調整や婚姻費用の負担にかかるもので、不貞に伴う慰謝料は対象外、つまり改めて話し合う等して支払うべきだと判断されたケース(東京地裁平成28年4月14日判決)があるため、文言には十分注意しなければなりません。

いずれにしても、当事者だけで書面を交わすと、請求権者が暴走して公序良俗や社会的妥当性に反する合意事項を盛り込まれてしまう恐れがあります。そのため、書面作成から交付まで、一貫して弁護士に任せるのがベストです。

慰謝料を分割で支払う場合の注意点

不貞行為にかかる慰謝料は、資力がなく分割払いとする場合がよくあります。支払いの分割では、示談成立時の合意を公正証書で交わすのが一般的です。

公正証書が作成される点について注意したいのは、支払いが滞った場合、速やかに債権回収手続き(強制執行等)が進むことです。そのため、毎回の支払い額を無理のない範囲に収められるよう、粘り強く交渉しなくてはなりません。

また、証書作成時には、公証人の前で当事者が揃う必要があります。当然、顔合わせから来る精神的苦痛は大きいと言わざるを得ません。代理弁護士がいれば、本人の委任状とその他の書面(印鑑証明書等)を預けて作成手続きを一貫して任せられるため、苦痛は大幅に緩和されます。

浮気のパターンごとの慰謝料請求の可能性

その他、不貞のパターンによっては、下記のように権利義務の関係が複雑化します。当てはまる場合は、今後別の請求権者が現れ、示談交渉がますます複雑になる場合もあると心得ておくべきです。

パターン1:独身者&既婚者の不倫の場合

→浮気の当事者どちらに対しても、配偶者から慰謝料請求される可能性がある

パターン2:いわゆる「ダブル不倫」の場合

→浮気当事者のどちらも、自身の配偶者と相手の配偶者の2人から慰謝料請求される可能性がある

パターン3:既婚者が独身と偽り、独身者と不倫した場合

→既婚者に対し、配偶者と浮気相手の双方から慰謝料請求される可能性がある

まとめ

浮気・不倫について慰謝料請求された時は、請求元・期限・相手の要望・指摘されている事実の4点をチェックしましょう。配偶者から自身の認識と相違ない事実を指摘された場合は、支払い義務があることを前提に、減額や分割払いの交渉を速やかに進めるべきです。

なお、慰謝料の金額の目安や減額要素に関しては、個別のケースを判例等に当てはめて元に判断します。減額はもとより、泥沼化や後日のトラブルを回避するには、不貞行為にかかるトラブルに詳しい専門家に支援を受けるのがベストです。

浮気・不倫の慰謝料請求に1人で対応すると、多くの場合不利になります。あまり悩み過ぎず、弁護士に相談しましょう。

お問い合わせ

不倫浮気慰謝料請求に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

    被害金額目安【必須】

    ※基準額以下の場合でも強いご要望があれば有料相談対応いたします。


    ※経緯をしっかり書いて頂いた方が当事務所からの連絡可能性が高くなります。

    弁護士相談料【必須】

    アンケート【必須】

     


    お問い合わせ・無料法律相談

    民事執行法改正(財産開示手続き)で勝訴したのに回収できないことはなくなる?!

    2021-04-25

    法的な債権回収手続きでは、勝訴判決を得たのに差押えができず、結局弁済が受けられないまま終わるケースがよく見られました。この問題を解決するため、2019年(令和元年)5月に民事執行法が改正されています。

    本改正の特徴は、債務者の財産(預金や不動産等)を把握するための裁判上の手続きが、以前と比べて格段に使いやすくなった点です。以降では、売掛金等の未払いトラブルに遭った時の備えとなるよう、「民事執行法の改正点」を中心に債権回収手続きを解説します。

    債権者を悩ませる法的回収の仕組み

    法的な債権回収手続きの目的は、確定判決等の「請求権を明らかにする公文書」(=債務名義)に基づき、強制執行手続で回収を成就させることです。

    問題は、執行対象になる債務者の財産について、債権者側で特定しなければならない点です。預貯金を例にとれば、少なくとも金融機関名・支店名・口座番号の3つが分からないと、その残高に対する執行手続は開始できません。

    そうは言っても、これといった調査なしで財産情報を把握できているケースは稀でしょう。たまたま以前の交流で知り得ていても、債務者の生活のため費消されていたり、あるいは差押え逃れのため移動されていたりする場合が当然考えられます。

    ついに執行対象の財産が不明のままになると、債務名義を得るために費やした労力は全て無駄です。このような例は珍しくなく、決して少額ではない損失が出ると分かっていても、最初から法的回収を諦めてしまうケースすらありました。

    法改正前の財産開示手続の問題点

    強制執行しようにも財産特定ができない問題では、平成15年(2003年)の民事執行法の改正で「財産開示手続」が創設されています。本制度は、債務名義や一般の先取特権がある債権者の申立により、出頭期日を決めて債務者を裁判所に呼び出し、そこで財産情報を本人に陳述させるものです。

    しかし残念ながら、下記のように仕組みが完全とは言えず、財産開示手続の実効性もまた不十分でした。

    不開示に対するペナルティが緩い

    財産開示手続の創設時から、債務者が開示義務を果たさない場合には罰則があります。しかし、その内容は30万円以下の過料(旧法第206条1項)に留まり、罰則の性質としては、社会的地位を著しく傷つけるとは言えない「行政処分」でした。

    その結果、制度を利用しても不開示に終わったケースが、直近で40%を超える事態となっています。

    開示させられる債務名義の種類に制限がある

    また、金銭債権の債務名義の中には、持っていても財産開示手続には利用できないものがありました。影響を受けるケースとして、下記のようなものが挙げられます。

    公正証書で締結した契約での不履行

    金銭債権を定める公正証書は、これを債務名義として速やかに強制執行手続を開始できる点から、特に個人間の重要な契約では「事前の債権回収トラブル対策になる」として作成が推奨されています。しかし、財産開示手続の利用要件からは外されていたため、債権者が自力で差し押さえるべき財産を把握できないと、まったく無意味でした。

    支払督促(裁判所を通じて債務者に履行を呼びかける手続き)

    裁判上の「支払督促」は、金銭支払いを求める理由がある場合、簡素かつ迅速な回収が可能になる手続きです。ただ、支払督促に応じないとして仮執行宣言を付しても、財産開示手続の申立は不可能です。つまり、ただちに強制執行に移れる状態にも関わらず、その前に債権者側で調査が必要になり、結局は債務者に費消や財産隠しの機会を与えてしまうのが実情でした。

    民事執行法改正による主な変更点

    2019年の民事執行法改正では、財産開示手続きの欠陥が修正され、執行対象の財産の特定をさらに助ける「第三者からの情報取得手続」が新たに設けられました。本変更に伴い、強制執行手続の申立時点で回収を断念するケースは、今後減っていくと考えられます。

    詳しい変更点は下記の通りです。

    開示義務に応じない場合のペナルティ強化

    強制執行手続の開始要件を満たす人にとっては、財産開示手続の罰則規定の強化が最も大きな変更点です。

    新法では、正当な理由なく出頭を拒んだり、宣誓拒否・陳述拒否・虚偽陳述を行ったりした債務者に対しては、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます(改正法第213条1項5号~6号)。

    新しい罰則の性質は、社会的地位に強い悪影響を及ぼす「刑事罰」です。債務者への圧力が大きくなり、ようやく実効性が期待できるようになりました。

    制度利用対象者の拡大

    また、財産開示手続の利用要件となる債務名義の種類は、その制限がほぼ撤廃されました。

    金銭債権にかかるもののうち、これまで制度の利用要件から除外されていた以下3つの債務名義について、今後はどれであっても開示手続の申立が可能です(新法第197条1項)。

    執行証書

    …債務者による「不履行があればただちに強制執行に服する」旨の文言(=執行認諾文言)を付した公正証書

    仮執行宣言付判決

    …判決確定前でも強制執行を可能とする宣言(民事訴訟法第259条)

    仮執行宣言付支払督促・確定判決と同一の効力を有する支払督促

    …支払督促において債務者から異議申立が行われない、あるいは異議申立が却下された場合に債務名義となるもの(民事訴訟法第391条・第396条)

    「第三者からの情報取得手続」の創設

    新設された「第三者からの情報取得手続」とは、債務者の財産につき情報を保有する第三者に対し、裁判所を通じて情報提供を命じる制度です。

    例えば、執行のため預貯金や有価証券のある口座情報を知りたい場合、口座を扱う金融機関から財産情報を取得できます(新法第207条1項)。同じように、不動産は登記所から(新法第205条1項1号)、給与債権であれば市区町村等の社会保険を扱う機関から(新法第206条)、それぞれ情報取得できるようになりました。

    財産開示手続の不奏功要件は変更なし

    財産開示手続を債務名義等に基づいて申立する場合、強制執行しても完全な弁済が得られない状況であることが前提です。実務家では「財産開示手続の不奏功要件」と呼ばれるこの規定は、解釈が難しくハードルが高いように思われる点が問題ですが、今回の法改正では変更されていません。

    なぜ変更されなかったのか、まずは不奏功要件の詳しい内容を見てみましょう。

    【財産開示手続の不奏功要件とは?】

    ① 強制執行or担保権実行から6か月以内に行われた配当等の手続で、完全な弁済が得られなかった

    ② 知れている財産に対する強制執行を実施しても、完全な弁済を得られないことを疎明(=確からしさを証明)する

    →①・②のいずれかの要件を満たせば、財産開示手続が出来る

    ごく簡単に言うなら、把握できる財産に対して①ひとまず強制執行するか、それが出来ないのなら、②強制執行しても全額回収できそうにないことを証明しなければなりません。

    しかし、強制執行にはある程度の費用と時間がかかるため、まずやってみるというのは無理があります。そのため、ほとんどの場合は②の要件で開示手続を申立てますが、そもそも債権者自身での財産調査がほぼ不可能だから開示手続に頼ろうとしているのであり、疎明を求めるのは矛盾しています。

    令和元年の法改正では、上記の問題点を受けて②の要件緩和が検討されました。

    ただ、裁判実務の状況として「厳格な疎明は求めない例が多い」「要件を満たさないことを理由として申立てが却下された事例はほとんどない」といった点が紹介され、実務で困難が生じているわけではないため改正は不要と判断されました※。

    ※法制審議会民事執行法部会第回14会議の資料に基づき、内容を要約しています。

    参考1:部会資料14-1

    参考2:議事録

    改正法の施行日と経過措置

    ここまで解説した変更点を含む改正民事執行法は、令和2年(2020年)4月1日より施行されています。

    ただし「第三者からの情報取得手続」による不動産情報の取得は、登記所でのシステム準備に時間がかかります。そのため、翌年5月16日までには開始するとされました(経過措置/附則第5条)。

    財産開示手続の利用方法【法改正対応済】

    法改正で実効性が確保された財産開示手続は、万一の債権回収トラブルの際、利用を視野に入れる可能性が高くなると考えられます。

    そこで、改正内容の解説では省略したポイントを含め、申立の要件と開示までの流れを紹介します。

    申立の要件

    財産開示手続の申立は、「執行力のある債務名義の正本」もしくは「一般の先取特権を証する文書」を提出できる場合に限られます。加えて、すでに説明したものを含む下記要件につき、全て満たす必要があります(民事執行法197条1項~3項)。

    執行開始要件を備えている

    …債務者に債務名義の謄本が送達されている、確定期限が到来している、等

    強制執行が開始できる状態である

    …破産手続開始決定、民事再生手続開始決定等が開始されていない

    不奏功要件等を満たしている

    …強制執行または担保権の実行により完全な弁済が得られなかった、もしくは知れている財産に対して行っても完全な弁済が得られないことを疎明できる

    債務者が直近3年以内に財産を開示した者ではない

    …不開示の場合、開示した者であっても「一部の財産の非開示」「新たな財産の取得」「雇用関係の終了」のいずれかを債権者が立証できた場合は、この限りではない

    実施決定後の流れ

    財産開示手続の申立後は、裁判所から実施決定が出され、債務者に送達されます。

    その後の流れは下記の通りです。

    【財産開示手続の流れ】

    実施決定の確定

    …債務者から執行抗告がなければ、実施決定が確定します。この時、約1か月後を目安に財産開示期日が定められます。

    債務者による財産目録の提出期限

    …財産開示期日の約10日前に指定される期限までに、債務者から財産目録が提出されます。提出された財産目録は、以降閲覧・謄写することが出来ます。

    財産開示期日における出頭・陳述

    …財産開示期日には、必ず債務者本人が出頭し、宣誓・陳述しなければなりません。一方の債権者は、代理弁護士が出頭し、裁判所の許可を得て質問できます。

    第三者からの情報取得手続の利用方法

    新設された「第三者からの情報取得手続」には、いくつかポイントがあります。

    はじめに、取得できる情報を踏まえて「第三者」が誰にあたるのか解説し、申立の要件等、実際に利用する際の要点を紹介します。

    取得できる情報の種類

    本手続きで取得できる情報は、下記4種類に分類されます。

    「不動産と預貯金の両方を差押えたい」とのように複数の情報を得る必要がある場合、それぞれ手続きしなければなりません。

    不動産情報

    …法務省令で定める登記所から取得

    勤務先情報

    …債務者が居住する市区町村か、厚生年金を扱う団体(日本年金機構や共済組合等)、もしくは両方から取得

    預貯金情報

    …銀行や信用金庫など、預金債権を持つ金融機関から取得

    ※複数の金融機関から同時に情報取得するのも可

    株式情報(投資信託や国債等も含む)

    …証券会社や金融商品取引業者等、口座管理機関から取得

    ※複数の金融機関から同時に情報取得するのも可

    申立の要件

    第三者からの情報取得手続にかかる基本的な要件は、財産開示手続に準じます。

    ただし、以下の2点には注意しなければなりません。

    ポイント1:財産開示手続の前置

    不動産情報と勤務先情報については、財産開示手続を行ってからでないと、第三者から取得できません。

    ポイント2:勤務先情報にかかる制限

    勤務先情報の取得は、「扶養義務等にかかる請求権」あるいは「人の生命もしくは身体の侵害による損害賠償請求権」にかかる債務名義がある場合に限られます。その他の債務名義、一般の先取特権では申立てできません。

    申立後の情報取得の流れ

    申立後の情報取得の流れは、取得したい情報によって2パターンに分かれます。

    不動産情報と勤務先情報で共通する流れ(下記①)では、債務者に通知してから提供命令が確定し、また執行抗告の余地があります。

    【情報取得の流れ①】

    情報提供命令の発令

    債務者に情報提供命令正本を送達(執行抗告できる)

    情報提供命令が確定

    第三者に情報提供命令正本を送付

    情報提供の実施

    一方、預貯金情報と株式情報で共通する流れ(下記②)では、少なくとも情報提供が実施されるまで、取得の申立をしていることは債務者に伏せられます。

    【情報取得の流れ②】

    情報提供命令の発令

    第三者に情報提供命令正本を送付

    情報提供の実施(1か月経過後に順次債務者へ通知)

    今後の債権回収手続きのポイント

    令和元年度の民事執行法改正は、個別の債権回収トラブルでの対応にどう影響を与えるのでしょうか。改正内容の追記も含め、実際に代金未回収問題の解決が必要になった時に受ける影響を2点紹介します。

    債務者の「差し押さえ逃れ」に先手を打てる

    強制執行に向けた動きを債務者に察知されると、口座資産を移動される等して、弁済の可能性がゼロになってしまいます。財産開示手続では、改正前と変わらず、上記リスクは防げません。

    しかし、今後は「第三者からの情報取得手続」で先手を打てます。情報取得の申立時、金融機関から情報が提供されると同時に強制執行の申立をできるよう準備しておくのが、債権回収実務の常識となっていくでしょう。

    取立権の発生時期に関する変更に注意

    今回の民事執行法改正では、強制執行手続を開始した後の対応にも影響が出ます。影響するのは、差押命令の送達後1週間が経過すれば「取立権」が発生するところ、原則4週間とのように発生が延期された点です(法第155条2項)。

    債権回収の実務では、差押えで一部回収を実現しつつ、債務者へ直接取り立てて満足な弁済を受けるのが一般的です。今回の変更は、そうした問題解決までの手間やスケジュール感に影響します。

    まとめ

    改正法が施行される2020年4月からは、強制執行に向けて債務者の財産を調べる手段が充実しています。今回、旧法からある「財産開示手続」の利用対象者と効果が強化され、銀行等から情報入手できる「第三者からの情報取得手続」も創設されました。

    今後は「勝訴したのに未払金回収ができない」といったトラブルは少なくなり、債務者にも「法的対処に移行する前に弁済に応じよう」とする姿勢が広まっていくでしょう。

    販売代金等を支払ってくれない問題は、そもそも手続きが複雑であることから、法的対処を諦めてしまう場合が多くあります。また、債務者の動きも読んで、上手く先手をとる対応をしなければなりません。社内で対応するのが難しいと感じられた時は、弁護士に相談しましょう。

    お問い合わせ

    債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
    ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      被害金額目安【必須】

      ※基準額以下の場合でも強いご要望があれば有料相談対応いたします。


      ※経緯をしっかり書いて頂いた方が当事務所からの連絡可能性が高くなります。

      弁護士相談料【必須】

      アンケート【必須】

       


      お問い合わせ・無料法律相談

      投資詐欺被害を訴訟と刑事告訴と銀行口座凍結により回復しよう!

      2020-07-31

      投資詐欺被害を訴訟と刑事告訴と銀行口座凍結により回復する方法!!

      元本保証や高配当などをうたって投資させて資金をだまし取る「投資詐欺」。投資詐欺に遭ったらどのような対処法が考えられるのでしょう。

      ・投資詐欺とは

      ・投資詐欺のよくあるパターン

      ・投資詐欺被害の回復方法

      以上の3つのポイントを弁護士が解説します。

      投資詐欺とは?

      日本にはいくつかの有名な詐欺があります。特に有名なのはATMからお金を振り込ませる「振り込め詐欺」などではないでしょうか。投資詐欺も日本でよくある詐欺のひとつです。

      投資詐欺とは、投資を持ちかけ、当資したお金をだまし取ってしまうタイプの詐欺になります。投資詐欺には次のような特徴がよく見られます。

      ・高配当や高還元、高利率な投資内容である

      ・未公開株や海外不動産、外国通貨、自然エネルギー、プロ向けファンドなどへの投資

      ・元本保証を確約している

      ・契約や追加投資を急がせる

      ・「必ず儲かる」「絶対に利益が出る」「とにかく儲かる」などの言葉で勧誘される

      ・投資してすぐに配当があり追加投資の勧誘をする

      ・追加投資をすると配当がないなど滞りはじめる

      ・投資後、または追加投資後に業者と連絡がとれなくなる

      ・投資の業者と連絡がとれても配当や返金をのらりくらりとかわされる

      平成26年1月から平成27年12月の間に金融庁へ寄せられた投資詐欺の相談は5,400件以上となっています。うち、財産に被害が出た相談件数は約2,300件です。投資詐欺の相談のうち40%以上は何らかの財産的な被害を受けていたという結果でした。

      投資詐欺の主な被害者は高齢者です。平成27年の投資詐欺の相談では、相談の半分以上が70歳以上の高齢者からでした。投資を持ちかけられた本人は投資詐欺だと気づかず、息子や娘などの若い世代が気づくケースもあります。

      投資詐欺のよくあるパターン

      投資詐欺でよく見られる特徴を踏まえ、実際にある投資詐欺のパターンを見てみましょう。

      【投資詐欺例】

      高配当が期待でき、元本も保証するという投資の勧誘をされた。投資先は説明でもよくわからなかったが、海外の不動産という話だった。うさん臭さも感じたが元本保証で多くの人が投資額よりかなりのプラスを得ており、マイナスが出ていないという話だった。元本を保証してもらえるならと思い、少しだけ投資することにした。

      投資後すぐに「配当です」とお金が振り込まれた。普通に株や投資信託に投資するよりも高額・高利率であった。「この投資はさらに利益が出ます」「人気もあるので募集がすぐに埋まります。急いでください」「絶対儲かります」と追加投資の勧誘をされた。実際に配当で利益も出たし、決断も急かされたので、すぐに追加投資を決めた。

      追加投資後に配当が出るのを待ったが、配当が振り込まれない。業者に連絡をとってが、なかなか繋がらない。やっと連絡が取れたと思えば「〇月〇日には振り込まれるはずです」などの言い訳をする。しぶしぶ電話を切って配当の振り込みを待ったが、業者が指定した日になってもやはり配当は振り込まれなかった。

      最後、業者に連絡を取ることにした。しかし、業者とは連絡が取れなかった。慌てて弁護士に相談したら、投資詐欺であることが発覚した。

      以上が投資詐欺のよくあるパターンになります。

      投資詐欺だからといって上記事例と同じパターンになるわけではありません。ですが、特徴に少しでも当てはまり、かつ「怪しい」と感じたら、やや違ったパターンでも投資詐欺を疑うことが重要です。

      投資詐欺か判断できないときの対処法

      怪しいと感じても、投資詐欺か自分では判断がつかない。このようなときは、投資を急がず、周囲に相談することをおすすめします。

      投資詐欺には次のような窓口や相談先があります。

      ・息子や娘などの親族

      ・弁護士

      ・国民生活センター

      ・消費生活センター

      ・警察署

      ・金融サービス利用者相談室(金融庁)

      親族や法律の専門家、専門の窓口などに経緯を話すことで投資詐欺だと判断できる可能性があります。

      自分で判断がつかない。怪しいがよくわからない。このようなケースでは放置せず、親族や窓口に相談することが重要です。投資詐欺が疑われるときに早めに相談することで、被害防止にも繋がります。

      投資詐欺にあったときにしておきたいこと

      投資したお金の返金などを求めるとして、まずは何からはじめたらいいのでしょうか。

      投資詐欺にあったときに最初にしておきたいのは、次の3つのことです。

      ・投資詐欺師の情報の記録や証拠の保存

      ・被害の状況確認と証拠の保存

      ・投資詐欺の経緯をまとめる

      投資詐欺師の情報の記録や証拠の保存

      投資詐欺にあったら最初にしておきたいのが、投資詐欺師の情報の記録や証拠の保存です。

      これから詐欺被害の回復を目指すとして、投資詐欺師がわからなければ被害回復は極めて困難になります。投資詐欺師の名前(業者の名前や担当者の名前)、住所、電話番号、メールアドレス、名刺、投資詐欺師の口座情報、業者のパンフレットなど、投資詐欺師にまつわる情報をまとめ、保存しておきましょう。

      被害の状況確認と証拠の保存

      詐欺被害にあったら被害状況についてまとめておくことも重要です。証拠になるものも、しっかりと保存しておきましょう。

      具体的には、契約書や請求書、領収書、投資詐欺師への送金記録、投資詐欺師とのやり取りがわかる通帳などをまとめ、保存しておくことが重要です。被害がわからないと投資詐欺被害の回復が難しくなります。

      投資詐欺の経緯をまとめる

      どのような流れで投資詐欺に引っかかってしまったのか。なぜ投資詐欺だと感じたのか。業者(担当者)との会話や、投資詐欺会社の説明、被害までの経緯をまとめておく必要があります。経緯から「投資詐欺被害なのか」を判断するためです。

      自分でまとめることが難しい場合は、親族や配偶者にサポートしてもらってまとめても差し支えありません。

      投資詐欺被害の回復方法

      投資詐欺被害にあった場合、投資したお金(詐欺被害にあった財産)を回復させたいと多くの被害者が願うことでしょう。投資詐欺被害はどのように回復させればいいのでしょうか。

      投資詐欺被害の回復には次のような方法があります。

      ・内容証明郵便で投資詐欺師に警告する

      ・投資詐欺の投資詐欺師と交渉する

      ・投資詐欺師を刑事告訴する

      ・投資詐欺師に対して訴訟を起こす

      ・支払督促で被害を回復する

      ・差押えと強制執行で対処する

      ・振り込め詐欺救済法を使う

      方法①内容証明郵便で投資詐欺師に警告する

      投資被害回復のひとつ目の方法としては、内容証明郵便で投資詐欺師に警告と返金を求める方法があります。

      内容証明郵便は、日本郵政が提供しているサービスです。郵便局の方で投資詐欺師に送付した手紙の文面と送付の事実を証明してくれるサービスが内容証明郵便になります。

      内容証明郵便には強制力はありません。ただ、内容証明郵便は法的手続きや法的手続きを見据えた督促などによく使われるため、僅かではありますが、投資詐欺師側が自主的に返金に応じる可能性や、交渉に応じる可能性があります。

      返金に応じなくても「投資詐欺の返金を求めた」という事実が郵便局に残るのです。いずれ証拠のひとつとして利用できます。

      内容証明郵便は自分で投資詐欺師に送ることもできますが、投資詐欺師に被害者が個人的に送付しても、解決に至るケースはかなり少ないといえます。投資詐欺の被害者から内容証明郵便を受け取ったくらいで返金に応じるような投資詐欺師であれば、最初から投資詐欺になど手を染めないことでしょう。

      内容証明郵便は弁護士名や弁護士事務所名で送付することも可能です。投資詐欺師に精神的なプレッシャーを与えるためにも、弁護士などの専門家に依頼して送付するといいでしょう。

      ただ、悪徳な投資詐欺業者の場合は内容証明郵便だけで解決できるとは、あまり考えない方が良いかもしれません。次の方法の布石くらいに考えておいた方がいいでしょう。

      方法②投資詐欺の投資詐欺師と交渉する

      投資詐欺師の情報を知っており投資詐欺師とコンタクトが取れれば、投資詐欺師に対して返金するよう交渉する方法があります。民事訴訟や刑事告訴を回避するため、交渉によっては投資詐欺師が返金に応じる可能性があります。

      ただ、投資詐欺師が詐欺集団やプロの投資詐欺師の場合、個人で交渉しても言い逃れをされたり、言いくるめられたりする可能性があるため注意が必要です。特にプロの投資詐欺師や業者単位で投資詐欺をしている業者の場合は、個人で返金交渉しても、返金に応じてもらえないことが少なくありません。

      悪徳業者の場合は詐欺被害を指摘することにより恫喝などの二次被害に繋がる可能性もあるため注意してください。

      方法③投資詐欺の投資詐欺師を刑事告訴する

      投資詐欺の多くは刑法の詐欺罪に該当するため、警察に申し出て刑事告訴することにより、犯罪として捜査や立件が行われます。警察の捜査が進めば投資詐欺師が逮捕されることがあるのです。

      ただし、注意したいのは、警察はあくまで犯罪捜査や犯罪者を逮捕する機関であり、詐欺被害の回復を主としている機関ではない点になります。投資詐欺の投資詐欺師が逮捕されても、警察の方で詐欺被害の財産を回収し戻してくれるわけではありません。注意する必要があるのです。

      投資詐欺の投資詐欺師が逮捕された場合、少なからず被害者側に示談の申し入れをすることがあります。示談では示談金が提示されますので、ある程度の詐欺被害を回復できる可能性はあります。

      ただし、投資詐欺師が絶対に示談を申し入れてくるわけではありません。刑事告訴は投資詐欺師を処罰するという意味では強い方法ですが、詐欺被害の回復を目的とする場合は他の方法の利用や併用を検討することが重要です。

      方法④投資詐欺の投資詐欺師などに訴訟を起こす

      投資詐欺師に対して民事訴訟などの裁判所手続きを用いて被害を回収する方法です。

      投資詐欺の首謀者や主導者はもちろんのこと、それ以外の詐欺会社の役員、勧誘に関与した代理店の代表者、勧誘行為を行った詐欺会社の担当者個人、宣伝広告・広報を行った業者など周辺の関与者に民事訴訟を通じて損害賠償請求・責任追及する方法になります。

      民事訴訟を利用する際に注意したいポイントはふたつです。ひとつは、判決をもらっても、裁判所が投資詐欺被害の回収までしてくれるわけではないところ。投資詐欺師が判決に沿って支払ってくれればいいのですが、支払ってくれない場合は強制執行などを使って自分で回収する必要があります。

      また、投資詐欺の中でも詐欺に慣れている悪徳業者や詐欺師の場合、巧妙に財産隠しをしている場合もあります。投資詐欺の被害回復のための訴訟は、相手の情報を集めながら計画的に動くことが重要です。

      方法⑤支払督促などで被害を回復する

      投資詐欺の被害回復に使えそうな方法は他に支払督促もあります。支払督促には利用に際してルールや注意点があるため注意が必要になります。

      支払督促は裁判所を通して行う督促なので、投資詐欺師に無視される可能性があります。そもそも、投資詐欺師の情報がわからなければ、支払督促の利用はできません。支払督促を送っても、投資詐欺師が返金に応じなければ無駄になってしまうこともあります。

      支払督促は一定期間で強制執行の材料になる債務名義になります。よって、一定期間の経過で強制執行も可能ですが、支払督促を送ることで強制執行をする前に投資詐欺師などが逃げてしまうリスクもあるのです。先に支払督促を送り、一定期間待ってから強制執行するわけですから。

      支払督促の後に通常訴訟をしよう等と考えている場合は、投資詐欺師にかえって逃げる時間や財産隠しの時間を与えてしまうことにも繋がります。

      方法⑥差押えと強制執行で対処する

      強制執行とは、投資詐欺師の財産をおさえ、公権力により強制的に詐欺被害を回復(お金を回収する)方法です。債権の回収などでもよく使われる非常に強力な手段で、詐欺被害の回復手段としても強力な方法になります。

      通常訴訟の判決をもらっても、投資詐欺師が支払わなければ被害の回復はできません。支払督促も同じです。通常訴訟や支払督促で投資詐欺師が支払わない場合は、投資詐欺師の財産を差押えて強制的に回収する強制執行で被害回復をはかります。

      通常訴訟や支払督促を利用しても自動で強制執行してくれるわけではない点に注意してください。判決や支払督促をもとに、自分で強制執行する必要があります。

      「最終的に強制執行しなければいけないなら、最初から強制執行すればいいのではないか」と思うかもしれません。強制執行は債務名義(一定期間が経過した支払督促や訴訟の確定判決など、法律に定められた公文書)がなければできません。強制執行に繋げるためにも、詐欺被害では通常訴訟などを行うことが重要なケースがあります。

      強制執行をするときは、財産の調査から強制執行まで迅速に動くことが大切です。のんびりしていると財産状況が変わってしまうことや投資詐欺師に逃げられること、財産隠しをされることもあります。強制執行はスピードを要する手続きなのです。利用の際は注意してください。

      方法⑦振り込め詐欺救済法を使う!

      振り込め詐欺救済法という詐欺被害への対処法があります。名前は振り込め詐欺救済ですが、投資詐欺にも使える方法です。

      振り込め詐欺救済では、警察や金融機関などに投資詐欺被害を申し出て、詐欺に使われた金融機関口座の凍結を行います。その上で、詐欺に使われた口座から返金を受け、詐欺被害を回復する方法です。

      振り込め詐欺救済法を利用する際は、口座残高によっては詐欺被害の回復ができない点に注意が必要になります。残高の乏しい口座からは詐欺被害分を回収できないのです。また、振り込め詐欺救済法を使うときは、詐欺被害の回復まで90日以上の期間が必要になることにも注意が必要になります。

      振り込め詐欺救済法でお金を回収しても、損害賠償請求権は消えません。ただし、振り込め詐欺救済法で回収した分については権利が消えてしまいます。訴訟も検討している場合は弁護士と相談の上で手続きするといいでしょう。

      ※ 投資詐欺に遭ったのはかなり前だから、投資詐欺師はその銀行口座から投資資金を引き抜いてしまっているから、「投資詐欺師の銀行口座を凍結しても無駄だよ!」と思うかもしれません。もちろんそういう可能性も相応にあると思いますが、投資詐欺師は多数の投資家を勧誘し、その銀行口座に投資資金を振り込ませていることもあると思われます。その場合、多額の投資資金が銀行口座に滞留している可能性があります。当事務所が投資詐欺師の銀行口座を凍結した事例では、投資資金の6倍もの資金が投資詐欺師の銀行口座に滞留していましたこともあります。そのような場合、投資詐欺に対して、投資資金の返還を求めるだけではなく、慰謝料も請求することとなるでしょうし、請求するべきです。

      最後に

      投資詐欺かと思ったら、業者や担当とのやり取りをよく思い出して、冷静に判断することが重要です。自分で投資詐欺かどうか判断が難しい場合は、相談窓口などを頼りましょう。

      投資詐欺の被害回復には7つの方法があります。方法にはそれぞれ特徴がありますので、被害状況に合わせて使い分けることがポイントです。弁護士に相談し、よりケースにあった方法を選択しましょう。

      投資詐欺に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      売掛金の差押方法とメリット・デメリット!

      2020-06-22

      ある取引先からの債権が回収できない、何度督促しても「お金がないから払えない」の一点張りで困っているときに、その取引先に多額の売上金が入金予定という情報を得ました。そんなときに役立つのが、売掛金の差押です。

      売掛金を差し押さえることができれば、その売掛金の支払いを債権の回収として回収することができますし、その回収金が大きくなくても、取引先に差押通知が送付されますので、債務者の信用問題も大きくなるため、債務者としては差し押さえを撤回して欲しいと考えることは必定であり、債務者からの債権回収の和解申し入れが行われる可能性も高くなり、債権回収の可能性が非常に高まります。

      この記事では、売掛金の差押とは、売掛金を差し押さえるメリット、売掛金の仮差押えについて、売掛金の差押や仮差押えの手続きについて解説します。

      1.売掛金の差押とは

      差押(さしおさえ)とは、債務者(借りた側)がお金を返さない場合に、債権者(貸した側)が貸した金額を回収できるよう、裁判所が債務者の財産を確保して売却できないようにする法的行為です。

      差押というと、ドラマなどで家財道具に赤札を貼られるシーンを思い浮かべるかもしれませんが、差押は債権に対しても行えます。

      債権とは、相手に対して金銭の支払などを請求できる権利です。債権のうち、売掛債権とは、販売した商品・サービスに対して代金の支払などを請求できる権利となります。売掛債権には、売掛金や受取手形などがあります。

      つまり、売掛債権の差押とは、相手方がほかの会社に対して有している売掛金などを差し押さえる行為です。

      たとえば、取引先Aへの債権100万円が回収できずに困っているとします。取引先Aは、取引先Bに対して売掛金200万円を有しています。こうしたケースでは、取引先Aがもつ売掛金200万円のうち100万円分を差し押さえることで、取引先Bから直接支払を受けることが可能なのです。

      2.仮差押えと差押との違い

      売掛金の差押は使い勝手のよい手法ですが、差押をするには「債務名義」(要するに裁判を行って判決を取るなどしておくこと)が必要です。

      詳しくは後述しますが、債務名義の代表的なものには、裁判による確定判決があります。つまり、差押にあたっては基本的に裁判をする必要があるため時間がかかります。これに対して、差押よりも迅速に行える法的手段が「仮差押え」です。

      仮差押えとは

      仮差押えとは、裁判所の判決などの債務名義の獲得を待たずに、債務者の財産を「仮に」差し押さえできる、民事保全法に基づいた法的手段です。

      「現金がない」と主張する取引先から債権を回収するために、売掛金を差し押さえようとして裁判を起こすとします。しかし、判決が出るまでに長いと1年以上かかるケースもよくある話です。その間に取引先が売上金を使ってしまえば、裁判で勝訴しても強制執行はできません。

      このような事態に備えて、裁判を行う前に仮差押えをすることで、債務者は売掛先から売掛金の支払を受けられなくなります。ただし、仮差押えの時点では、債権者から第三者である売掛先への直接取立件は発生しないため、最終的には裁判などをする必要があります。

      仮差押えと差押の違い

      仮差押えと差押には、主には次の違いがあります。

      仮差押えには債務名義が不要、差押には必要

      仮差押えと差押との違いのひとつは、「債務名義」が必要か否かという点です。債務名義は、民事執行法第22条で次のように定義されています。

      ・確定判決

      ・仮執行の宣言が付された判決

      ・仮執行の宣言が付された支払督促

      ・強制執行許諾文言が付された公正証書

      ・和解調書

      ・調停調書など

      代表的な債務名義は確定判決です。つまり、債権者が原告として裁判を起こし勝訴する必要があります。

      裁判をしないで債務名義を得る方法としては、事前に相手先との間に公正証書を作成しておく方法などがあります。たとえば、2か月後に売掛金を確実に支払ってほしいとしましょう。支払わない場合は強制執行を行う旨の強制執行許諾文言を記載した公正証書を交わしておけば、裁判をしなくとも速やかに差押が可能です。

      仮差押えには担保金が必要、差押には不要

      仮差押えと差押の違いとして、ほかには担保金の有無があります。

      仮差押えは、債務名義がない状態で、裁判所が「疎明」資料(裁判に必要な「証明」資料よりも低いレベル)をもとに命令を下します。そのため、実際の裁判で債権者が敗訴した場合などに、仮差押え期間中に債務者が被る損害を担保できるよう、債権者は担保金を積まなければ仮差押えができません。

      一方、差押では債権の存在が判決などにより確定しているため、担保金は不要です。

      要するに、仮差押えができる状態なのであればした方が良いですが、確定判決を得ていない場合や担保金が用意できないような場合は、やむをえず、裁判を行って判決を取るなどしてから差し押さえることとなります。

      3.売掛金の差押におけるメリット・デメリット

      それでは、売掛金の差押におけるメリットとデメリットを押さえておきましょう。

      売掛金の差押におけるメリット

      売掛金の差押には、主に次のようなメリットがあります。

      債務者の売掛先に直接取り立てができる

      不動産や動産ではなく、売掛金を差し押さえるメリットは、債務者ではない第三者(債務者の売掛先)から直接取り立てができる点です。

      たとえば、不動産の差押には、裁判所へまとまった額の執行予納金を納める必要があり、執行にも時間がかかります。売掛金などの売掛債権を差し押さえる場合は、裁判所から債務者への差押命令が届いた日から1週間ほどで、第三者である売掛先に直接請求が可能です。

      債務者に大きな圧力をかけられる

      売掛金の差押により、債務者には売掛先から収入が入ってこなくなります。財産が凍結されるため、資金繰りへの影響は絶大です。

      さらに、債務者の売掛先に事情が伝わるため、債務者は売掛先から経営状況の説明を求められるなど窮地に立たされます。特に売掛先が大企業の場合は、差押や仮差押えが取引基本契約の解除事由になっているケースが大半です。

      そのため、売掛金の差押は効果が絶大であり、これまで債権の支払をはぐらかしていた債務者も必死に対応してくる可能性が高く、有利な条件で交渉を進められます。

      売掛金の差押におけるデメリット

      一方、デメリットとして主に次の点が挙げられます。

      債務者が破産した場合には債権を回収できない

      差押をしても、債務者が破産や民事再生を行ってしまえば、差押は無効となり債権が回収できない点は大きなデメリットです。そのため、債務者が破産などに踏み切る前に支払を受けられるよう、交渉していく必要があります。

      手間がかかる

      差押は専門的な手続きを要するため、会社の経営者や担当者が独力で行うのは難しいです。しかし、法律の専門家であり差押の実務経験豊富な弁護士に依頼することで、このデメリットは回避できます。

      4.売掛金の差押前に、仮差押えを行うメリット・デメリット

      売掛金の差押前にあえて仮差押えを行うことで、差押のみでは得られないどのようなメリットが受けられるのか、デメリットはどのような点かを解説します。

      売掛金の仮差押えにおけるメリット

      売掛金の差押前に仮差押えを行うメリットは、主に次の点です。

      差押よりも迅速な対応ができる

      差押をするために債務名義を得ようとすれば、基本的には裁判が必要となり、前述したように長ければ1年以上の時間がかかります。判決が出る前に、債務者の財産が処分されてしまう可能性もあります。

      これに対して、仮差押えは申立てから送達まで1週間程度のため、迅速な対応が可能です。債務者が入金した売上を使ってしまう前に迅速に確保できる点は大きなメリットといえます。

      債務者に知られずに手続きできる

      売掛金の仮差押えでは、債務者よりも先に売掛先へと仮差押えの決定が送付されます。つまり、債権者が債務者に悟られずに申立てができれば、債務者が仮差押えを知るのはその送達時です。このように、債務者が仮差押え前に財産を処分することが困難なシステムになっているのがメリットです。

      仮差押えであっても十分な圧力となる

      仮の差押であっても、売掛先に事情が伝わり債務者が支払を受けられないのは、十分なプレッシャーとなります。債務者にとっては収入が途絶えてしまうので、債権の支払に応じてきて裁判を回避できるケースもあります。

      売掛金の仮差押えにおけるデメリット

      一方、デメリットには次の点が挙げられます。

      担保金が必要

      前述したように、仮差押えは迅速かつ債務者に知られずに行える一方、債権者の主張が誤っていたときに債務者が受ける損害を補填するための担保金を、債権者が積む必要があります。

      担保金は、請求額の3割ほどの金額を現金で用意し、裁判などが終わるまで預けることが必要です。そのため、資金繰りで困っている債権者にはハードルが高いのがデメリットです。

      短期間で証拠を用意する必要がある

      仮差押えは迅速に行えますが、短期間にまとまった量の証拠提出を求められるケースがあります。

      5.売掛金の仮差押えにおける手続き

      売掛金の仮差押えをするには次の手続きを踏みます。仮差押えの決定までにかかる標準的な日数は証拠などがしっかり揃っていてスムーズにいって5日程度です。

      5−1.仮差押えの対象を調査

      仮差押えを裁判所に申し立てるには、まず債務者のどの財産に対して仮差押えを行うのか調査が必要です。仮差押えは売掛債権・預金・不動産に対して行えます。給与や役員報酬・退職金についても行えます。

      売掛金を差し押さえるには、債務者がどの売掛先に対してどういった内容の売掛金を有しているのかといった情報が必要です。必須ではありませんが、金額や支払時期についての情報を得られれば有利となります。たとえば、月末に入金予定とわかれば、その付近に仮差押えの決定が送付されるよう計画を立てることも可能です。

      5−2.仮差押えの申立て

      仮差押えの対象となる売掛金について調査を終えたら、仮差押え申立書と必要な疎明資料を、裁判所の担当部へと提出し、裁判官との面接日時を予約します。申立てが午前中なら、最短で翌日に面接の予約が可能です。

      5−3.裁判官との面接

      申立書提出から裁判官との面接までの間に、申立ての要件や不備についてチェックされ、書類の補充などを求められることがあります。問題がない場合は、担保金についての決定事項が裁判官から口頭で伝えられます。

      5−4.担保金を法務局へと供託

      裁判官が決定した担保金を、法務局に供託します。振込も可能ですが、その場合は法務局に供託の申請を行う分、少し時間がかかるので、急ぐ場合は現金の持ち込みが確実です。

      5−5.仮差押えの決定・送達

      法務局へと担保金を供託し、午前11時までに裁判所へと供託正本の写しを提出すると、当日17時に仮差押の決定が発令されます(11時以降の提出は翌日17時)。

      売掛金における仮差押え決定の発令時には、まず売掛先に仮差押えの決定が送付され、その後で債務者本人に仮差押えについて送達されます。

      5−6.第三債務者からの陳述

      仮差押えの決定が売掛先(第三債務者)に送付されると、売掛先は、債務者に対する買掛金の有無とその金額を回答します。この回答によって、仮差押えの対象となる売掛金は実在したか、金額はいくらだったかが把握できます。

      売掛金の仮差押えに必要な担保金の目安

      仮差押えに必要な担保金の目安は、仮差押えの目的物(不動産など)と「被保全権利」によって異なります。被保全権利とは、仮差押えによって保全(保護)されるべき権利のことです。

      売掛金の仮差押えについては、目的物は「債権その他」、被保全権利は「貸金・賃料・売買代金・その他」になり、担保金の基準は請求金額の10〜30%となります。

      6.売掛金の差押えにおける手続き

      債務者が有する売掛債権の差押をするには、次の手続きを踏みます。

      6−1.債務名義を取得する

      前述したように、差押は仮差押えとは異なり、債務名義が求められます。そのため、裁判で確定判決を得るなどの準備期間が必要です

      6−2.差押えの申立て

      債務名義を取得したら、裁判所の担当部に次の資料を提出します。

      ・債権差押命令申立書

      ・債務名義の正本

      ・債務名義の送達証明書

      ・資格証明書(債務者・債権者・第三債務者のいずれかが法人の場合)

      ・収入印紙(1通あたり4,000円)と郵便切手

      6−3.債権差押命令の発送・差押の実行

      申立てが受理されると、裁判所から債務者と第三債務者に債権差押命令が郵送された後、差押が行われます。

      まとめ

      取引先からの債権を回収できずに困っている場合、効果的なのが売掛金の差押です。債務者ではなく、第三者である債務者の売掛先に対して直接取り立てができるため、回収の可能性も上がる傾向があります。

      差押には債務名義が必要なため、裁判をする時間と手間が生じます。そこで、裁判の前に仮差押えを行えば、1週間程度と迅速に対応ができ、売掛先にも決定が送付されるため、債務者にプレッシャーを与えることができます。

      売掛金の差押において重要なのは、取引先がどこにどのような売掛金を有しているのかの調査です。そのため、常日頃から取引先がどのような手段で収入を得ているのか、アンテナの感度を上げて情報を入手しておく必要があります。

      差押・仮差押えにおいては、このような調査や、仮差押えの申立て時に必要性を疎明するなど、専門的な知識が求められ、一般人が独力で行うのは困難です。債権を確実に回収するためには、差押の専門家である弁護士に依頼し、有効な戦略を相談するのが早道です。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      給与の差押方法とメリット・デメリット

      2020-06-18

      未払いや滞納をしている債務者から債権を回収する方法として有効なのが「給与の差押え」です。

      給与の差押えは強制的に債務者の給与をおさえ、回収する手段です。債務者がアルバイトや正社員などで働いていれば給与が発生しますから、債権者は「ほぼ確定的に発生するお金」から未払いや滞納している分を回収できます。債権回収において給与差押えはよく使われる方法です。

      ただ、給与差押えにはメリットもあると同時にデメリットもあるため注意が必要です。混同しやすい「給与仮差押え」もあるため、用語や知識を混同しないよう注意することも重要になります。

      この記事では、給与差押えについて弁護士が基礎知識を解説します。

      ・給与差押えと給与仮差押えとは

      ・給与差押えと給与仮差押えの違いとは

      ・給与差押えの手続きと流れ

      ・給与差押えのメリット

      ・給与差押えのデメリット

      給与差押えを検討している人や債権回収に悩んでいる人は参考になさってください。

      「給与差押え」と「給与仮差押え」とは

      給与差押えを検討しているときに最初にぶつかる壁が「給与差押えと給与仮差押えの違い」です。どちらも「差押え」という言葉が使われていますが、手続き内容や手続きの目的が違っています。名前は似ていますが、まったくの別物だということです。

      給与差押えと給与仮差押えを混同してしまうと、債権回収の失敗にも繋がりかねません。適切な手続きを選ぶためにも、まずは給与差押えと給与仮差押えの意味、違いについて知っておきましょう。

      給与差押えとは

      給与差押えとは、「債務者の給与をおさえること」です。会社から債務者の支払われる給与を裁判所での手続きの上でおさえてしまい、その給与から債権者が債権回収するという流れになります。

      給与差押えは、会社から債務者に支払われる給与を強制的におさえて債権回収を可能にするという非常に強い力を持つため、条件がそろっていないと手続きできません。債務者が滞納している。債務者が返済に応じない。このような事情だけでは給与差押えはできず、条件を満たして初めて可能な手続きなのです。

      給与差押えの条件とは「債務名義を取得していること」です。

      債務名義とは、債務名義として法律に定められた公文書のことになります。契約書などの私文書は債務名義として使えません。法律に列挙されている債務名義のいずれかを取得してはじめて給与差押えが可能になるのです。

      ・確定判決

      ・和解調書

      ・少額訴訟の判決

      ・仮執行宣言付支払督促

      ・公正証書(強制執行に服するという文言が入ったもの)   など

      債務名義として使えるのは、以上のような公文書になります。

      債務名義の一覧を見て行くとわかりますが、債務名義は取得に時間がかかるものが多いのです。

      たとえば確定判決の場合は、裁判をして判決をもらわなければいけません。和解調書は和解することが前提になります。少額訴訟の判決や仮執行宣言付支払督促などは比較的短期で入手できますが、それでも裁判所で少額訴訟や支払督促の手続きをしなければならないという苦労があります。

      つまり、債務名義の取得には、それなりの手続きと時間が必要なのです。給与差押えは強力な手続きだからこそ、債務名義も「強力な力を発動できるだけの裏付けがある公文書」に限られます。債務者が返済しないという事実があれば即座にできるわけではない点が給与差押えの難しさなのです。

      給与差押えをしたくても債務名義を持っていない場合、裁判などで債務名義を取得するところからはじめなければいけません。債務名義を取得するまでの間に、債務者が逃げを打つ可能性があります。そこで登場するのが「給与仮差押え」という手続きなのです。

      給与仮差押えとは

      給与仮差押えとは、「給与を仮に差し押さえるための手続き」です。

      すでに説明したように、給与差押えは債務名義がないとできません。債務名義がなければ取得する必要があるのですが、問題は取得するまでの間に給与が債務者に使われてしまう可能性が高いという点です。

      給与仮差押えをすることにより、会社は給与仮差押えの対象になる額を給与差押えまでの間は債務者に支払えなくなります。

      いずれ本格的な給与差押えを行うので、それまでの予約。これが給与仮差押えです。

      給与差押えと給与仮差押えの違い

      給与差押えと給与仮差押えは2つの点で異なっています。

      ひとつは、給与差押えと給与仮差押えのタイミングです。

      給与差押えは債務名義取得後、つまり裁判などを行った後の手続きになります。対して給与仮差押えは、債務名義を取得する前の段階です。このように、給与差押えと給与仮差押えでは、使うタイミングが違っています。

      もうひとつは、給与差押えと給与仮差押えの目的です。

      給与差押えは給与から債権を回収する目的で使いますが、給与仮差押えは給与差押えができない(債務名義がない)段階で、「今後、本格的に給与差押えをしますのでひとまず予約」というときに使います。

      即座に給与をおさえて回収できるのが給与差押え。

      準備ができていないためにすぐ回収できない。だからひとまず予約するのが給与仮差押え。

      このように理解してみてはいかがでしょう。

      本格的な債権回収に使うのが給与差押えであり、給与差押えできない段階で債務者から逃げられたり、給与を使われたりすることを封じるための予約的手段として使うのが給与仮差押えなのです。

      給与差押えの手続きと流れ

      給与差押えは債務名義を持っていれば自動的にスタートするわけではなく、別途、裁判所で給与差押えの手続きが必要になります。債務名義を取得していることを前提に、給与差押えの手続きと流れを見て行きましょう。

      給与差押えの申し立てをする

      まずは裁判所に給与差押えの申し立てをします。給与差押えを申立てる際は次のような書類が必要になるので、申立て前に準備しておきましょう。

      ・申立書

      ・債務名義

      ・送達証明書

      ・目録(当事者目録、請求債権目録、差押え債権目録)  など

      この他に、手数料と郵便切手が必要です。

      手数料は基本的に4,000円。ただし、債権者や債務者、債務名義などが増えると手数料も増えます。基本的な手続き費用は、郵便切手と合わせて数千円ほどです。

      第三債務者に差押えの通知が送達

      申立てが適正に行われると、給与差押えが第三債務者(債務者に給与を支払う会社)などに通知されます。会社側が給与差押えを受け取ると、裁判所へ陳述書を送り返します。

      差押えした給与から債権回収を行う

      債権者は給与差押え命令の送達から1週間経過すると、第三債務者から直接的に債権回収できます。どのようなかたちで回収分を受け取るかは第三債務者と話し合って決めることになるのです。

      なお、給与差押えをしている債権者が複数いる場合は、債権者ひとりが優先的に回収できるわけでなく、分配を受けることになります。第三債務者である会社が供託し、その供託金を裁判所の主導で他の債権者と分け合うことになるのです。

      他に給与差押えしている債権者がいなくても、会社側が供託することがあります。この場合は弁済金交付手続きによって回収することになります。裁判所から手続き方法について連絡があるので、連絡に沿って手続きし、債権回収を進めてください。

      取立完了届を提出する

      給与差押えで回収できる金額は「債権の額+申立ての費用」です。2つの金額の合計額まで回収したら終了です。裁判所に給与差押えによる回収が終了したことを報告するため、取立完了届を提出します。

      給与差押えのメリット

      差押えは給与以外のものに対しても行うことができます。

      たとえばよく使われるのは不動産の差押えです。不動産を差押えて競売し、売却金から回収する方法になります。他には車や預金、有価証券なども差押え可能です。

      このように他にも差押え手続きや差押えできる物もあるため、給与差押えを使うときは他の手法などとも比較して決めることが重要になります。

      他の手法と比較するために、給与差押えのメリットとデメリットを知っておきましょう。

      給与差押えには3つのメリットがあります。

      メリット①職場がわかれば手続きできる

      給与差押えは債務者の職場がわかれば手続きできます。債務者の個人的な資産状況を完全に把握している債権者はなかなかいません。

      預金があるだろうと思っても、その預金が具体的に何銀行の口座にあるかまで詳細に把握している債権者は少ないことでしょう。預金などを差押えて債権回収する場合は銀行や口座を探さなければいけませんが、勤め先なら簡単にわかるはずです。あるいは、債務者から聞いてすでに知っているというケースもあるのではないでしょうか。

      勤め先がわかれば、債務者はその勤め先から給与を得ているということです。預金などの資産を探して差押えするより、職場さえわかればできる給与差押えの方が簡単にできる可能性が高いというメリットがあります。

      メリット②比較的安定して債権回収できる

      給与は会社から債務者に対して毎月支払われます。そのため、あるかわからない資産や何時払われるかわからない債権(債務者が債権者になっている債権)よりも存在が明確で、安定性があるのです。給与債権に給与差押えすれば、毎月発生する給与から比較的安定的に債権回収できるというメリットがあります。

      メリット③手続き時の費用負担が軽めである

      給与差押えは数千円程度と、債務名義さえ取得していれば手続き時の費用負担が軽めになっています。

      たとえば不動産を差押えて債権回収する場合、不動産を競売する必要があります。競売をする場合、予納金として裁判所に50~100万円ほど納めなければいけません。競売する不動産の調査等にお金がかかるからです。

      国が競売の対象になる不動産の調査費用などを払ってくれることはありません。不動産を差押えて競売しようとしている債権者が負担しなければいけないわけです。

      予納金は基本的に後から戻ってくるのですが、実際は必ず全額が戻ってくるという保証はありません。債権者が最初にまとまったお金を準備しなければならないという意味でも、不動産の差押えや競売は債権者の費用負担が重いといえるでしょう。

      給与差押えの方が手続き費用の負担という面では使いやすく、メリットがあるのです。

      給与差押えのデメリット

      給与差押えには2つのデメリットがあります。

      債務者が職場を辞めてしまう可能性がある

      給与差押えでは第三債務者(債務者の会社)に通知されます。債務者は会社に借金や未払いなどが知られるということです。給与計算を担当する部署に知人や近所の住人がいれば、給与差押えされたという事実は当然ですが知られることになります。

      給与差押えを会社や同僚などに知られた結果、会社に居辛くなり、債務者が会社を辞めてしまうケースがあるのです。債務者が会社を辞めた場合、次に就職するまで時間がかかります。就職しない可能性や、できない可能性もあります。その間、債務者の資産状況は不安定になります。

      給与差押えをしても債務者が会社を辞めてしまうことにより給与から債権回収できなくなる。退職後に次の収入を得られるようになるまで、債権回収が難しくなる可能性がある。給与差押えには、このようなデメリットがあるのです。

      債務者の退職や転職に対応できない

      給与差押えを受けている債務者が退職や転職すると、給与差押えによる債権回収は止まってしまいます。給与差押えは自動的に転職先まで追いかけてくれるわけではありません。

      給与差押えを受けた債務者が転職を繰り返し、差押えから逃げる可能性があります。そのため、回収が難航したり、転職や退職により手続きが面倒になったりする可能性があります。

      最後に

      給与の差押えとは、債務者に対して職場から支払われる給与をおさえ、債権回収する方法です。

      給与差押えは給与仮差押えと言葉が似ているため、混同しがちです。給与差押えと給与仮差押えはタイミングや債務名義取得などの点で異なっているため、混同しないように注意してください。

      給与差押えは手続き費用の負担が軽めであるというメリットや、給与という毎月発生するものから比較的安定的に債権回収できるというメリットがあります。しかし、転職によって回収が止まってしまうリスクや、債務者自身が職場に居辛くなって辞めてしまうなどのデメリットもあるのです。

      差押えは預金や不動産など、他の資産に対して行うこともできます。他の方法と比較して、給与差押えが適切だと思える場面で効果的に使うことが重要なのです。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      債権回収を成功させる10つの方法!

      2020-05-23

      商売を行っていれば、売掛金が未回収のままだったり、商品を売ったり工事をしたのに代金を支払ってもらえなかったりということが多々あるでしょう。

      また、商売でなくても、お金を貸したのに返してもらえなかったり、離婚した相手から約束した養育費が払われないケースもあります。

      そのような時に一番心配なのは、未回収の債権をきちんと回収することができるかどうかだと思います。

      今回は、未回収の債権をきちんと回収するための方法について、詳しく解説していきます。

      1.債権回収とは?

      債権回収の方法について解説する前に知っておかなければならないことは、債権とは何かということです。

      債権とは、特定の人が相手方に特定のことをさせる権利のことをいいます。

      一方、特定の人が相手方に特定の行動をする義務のことを債務といいます。

      すなわち、A社がB社から商品を購入した場合、A社はB社に対し金銭を支払う義務(債務)を負って、B社から商品を受け取る権利(債権)を得ることができるのです。

      反対に、B社はA社から金銭を受け取る権利(債権)を得て、A社に商品を引き渡す義務(債務)を負います。

      このように、商取引などにより代金を支払ってもらったり、お金を返してもらえる権利を持っている人を債権者といい、代金を支払う義務やお金を払う義務を負っている人を債務者といいます。

      従って、債権回収とは、債務者が支払ってくれない現金や売掛金などを債権者が回収することをいうのです。

      2.債権回収を成功させるために行うこと

      お金を払わない理由の確認

      債権は当たり前ですが、回収しなければなりません。

      しかし、回収できないということは、何かしら理由があることが考えられます。

      債権回収を成功させるためには、まずは何故お金を払わないのか理由を確認する必要があります。

      なぜなら、お金を払わない理由によって、最適な回収の方法が変わってくるからです。

      お金を払わない理由として一番多いケースは、手元に払うお金がないという場合です。

      お金が手元になければ当然債権を回収することは困難ですが、不動産などの固定資産を所有していたり金融機関に預貯金があるかもしれません。

      そのため、手元に払うお金がない場合は、相手方の財産の状況を調査する必要があるのです。

      もっとも、この調査は初めて取引をスタートする時に、行っておくべきものです。

      他にもお金を払わない理由としては、買った商品や依頼した工事などに不満があるケースも考えられます。

      この場合は、ただ払って欲しいことを伝えるだけでは支払ってはもらえません。

      裁判などの法的措置を行わなければ、解決できない可能性が高いです。

      このように、お金を払わない理由を確認することで、それぞれの理由ごとに債権回収に対する最も良い対応方針を選択することができるのです。

      適切な債権回収方法の選択

      債権回収を成功させるためには、適切な回収の方法や順番を選択することも大切です。

      回収の方法の順番はまずは一般的な債権回収を求める方法を選択し、回収できない場合は法的手段で債権回収する方法を選択するのが良いです。

      一般的な債権回収を求める方法は以下になります。

      • 電話やメールや訪問をして催促する。
      • 内容証明郵便による催告書を送る。

      法的手段で債権回収する方法は以下になります。

      • 民事調停の手続を行う。
      • 仮差押えの申立てを行う。
      • 支払督促の申立てを行う。
      • 訴訟の提起を起こす。
      • 強制執行手続を行う。

      一般的な債権回収を求める方法や、法的手段で債権回収する方法以外の債権を回収する方法は以下になります。

      • 債権譲渡の手続を行う。
      • 債権と債務との相殺を行う。
      • 代物弁済の手続を行う。

      それでは、これらの方法について一つ一つ詳しく見ていきます。

      3.一般的な債権回収を求める方法

      一般的な債権回収求める方法は、金銭債権を対象とした債務者と直接交渉することによる回収方法です。

      基本的には、法的手段に訴える前に行われる方法になります。

      電話やメールや訪問をして催促する

      まず一番始めに簡単にできることとして、電話やメールや訪問をして話し合いや督促を行います。

      電話やメールや訪問で行うことは、債権者と債務者の間で話し合いによる解決を図り具体的な支払方法を決めることです。

      この時に相手方の話をよく聞いて、言い分を確かめることが重要になります。

      なぜなら、言い分を聞くことにより手持ちのお金がなくて払うことができないのか、商取引をした商品や行われた工事などに不満があるのかによって対応が変わってくるからです。

      電話やメールや訪問をして督促する場合に大切なことは、粘り強く話し合いを行うことです。

      相手方の言い分を確かめ粘り強く話し合いを行うことで、より早い解決を図ることができます。

      また、特に時間や費用をかけたくない場合や相手が個人の場合には、電話による支払いの督促を行うと良いでしょう。

      電話による督促のポイントとして、何回もかけるよりも確実に相手方と話ができることが大切です。

      どうしても繋がらなくて話ができない場合は、要件を留守番電話に残しておくと良いでしょう。

      また、本人に督促する前に、債務者の周りにいる人たちへ電話するという方法もあります。

      当然、債務をかかえてるということを周りにいる人たちに知られたくないため、精神的なプレッシャーがかかり解決を早める可能性があるのです。

      債権者が電話やメールや訪問をして催促しても債権を回収できない場合は、弁護士が債務者に電話や訪問をして催促してもらう方法もあります。

      債権者が督促するよりも、プロである弁護士が電話や訪問をすることにより債務者の反応が変わる場合があるのです。

      弁護士による督促は債権者の本気度がより伝わるため、債権者が支払わざるを得ないと思う可能性が高くなります。

      内容証明郵便による催告書を送る

      電話やメールや訪問をして催促を行っても債務者が応じない場合に、催告書を郵送する方法があります。

      この催告書は内容証明郵便を介して郵送するのが一般的ですが、初めはお手紙という形の催告書を内容証明郵便以外の形で郵送することがおすすめです。

      なぜなら、いきなり内容証明郵便で郵送することは相手方を触発させる危険性があるため、あくまでも下手にでる方が良いからです。

      また、いつまでに支払うことができるかを回答期限を設けることと共に、相手方の財産の状況も聞きながら分割や返済期間などの相談にも乗ることができることを記載するのも良いでしょう。

      催告書を内容証明郵便以外で郵送する場合には、郵送した記録を残すため特定記録郵便や書留郵便を利用することが大切です。

      内容証明以外の催告書を郵送しても応じない場合は、内容証明郵便を介して催告書を郵送します。

      内容証明郵便とは、郵便物の内容文書についての内容と誰から誰宛てに送付したのかを日本郵便が証明する書類です。

      一般的に配達証明をいっしょに付けることにより、相手方に郵便が届いた日時も記録されます。

      内容証明での催告書の効力は、催告が実際に行われた事実が公的に証明されることです。

      また、内容証明郵便での催告書は到達の日から6ヶ月以内に裁判上の請求を行うことで、すでに進んでいる債権の時効を中断することができます。

      そして、後日裁判などの法的手段に進展した場合は、有力な証拠とすることが可能です。

      さらに、内容証明郵便で催告書を送付することで、相手方は訴訟も辞さないのではという心理的なプレッシャーにより軟化に転じ支払いや期日の交渉をしてくる可能性もあります。

      内容証明郵便による催告書を郵送する場合により効果を発揮するためには、債権者名義でなく弁護士名で郵送することです。

      弁護士名で送付することにより、債権回収と裁判を起こそうとしている本気度が確認できますのでより相手方にプレッシャーをかけることができます。

      特に、債権回収が難しい債務者は、このようなトラブルに慣れている可能性があります。

      そして、弁護士が法的措置による債権の強制的回収を行うと遅延損害金も請求され不利益になることも知っているため、早期の回収に応じる可能性も高くなります。

      そのため、内容証明郵便による催告書の相談は、債権回収に強い弁護士に相談すると良いでしょう。

      内容証明郵便の規定

      内容証明郵便は、以下の規定が決められています。

      内容証明に記載する文字数

      縦書きの場合は、1行20文字以内、1枚26行以内です。

      横書きの場合は、1行13文字以内、1枚40行以内または1行26字以内1枚20行以内です。

      文字数には、句読点、括弧なども含まれます。

      • 用紙のサイズと種類

      内容証明郵便に使用する用紙の種類や大きさは自由です。

      但し、相手方への送付用と郵便局の保管用と自分用の3通が必要で、用紙は3通共に統一させる必要があります。

      内容証明郵便を出せる郵便局

      地方郵政局長が指定した集配郵便局

      事前に用意するもの

      印鑑、相手方への送付用と郵便局の保管用と自分用の3通の書面、封筒

      封筒の表面は郵送先の氏名と住所を記載し、裏面には自分の氏名と住所を記載

      郵送にかかる費用

      郵便料の他に、書留料の430円、内容証明料の430円(2枚目以降1枚260円)、配達証明料の310円がかかります。

      4.法的手段で債権回収する方法

      内容証明郵便を郵送しても債権回収ができなかった場合には、法的手段により回収するしかありません。

      以下は法的手段で債権を回収する方法になります。

      民事調停の手続を行う

      電話やメールや内容証明郵便での債権回収の催促がうまくいかなかった場合、いきなり訴訟を行う前に一段階ハードルが低い民事調停の手続きを行う方法があります。

      民事調停とは訴訟と同様に裁判所を利用する紛争の解決方法で、当事者同士の合意によって紛争の解決を図ることを目的とした裁判外紛争解決手続です。

      すなわち、裁判所が指定した裁判官1名と調停委員2名以上で構成される調停委員会の仲介の元に、債権者と債務者が裁判所に出頭し話し合いを行います。

      そして、お互いが譲り合って合意を得ることで、民事調停が成立するのです。

      民事調停の成立による合意は訴訟の判決と同じ効力を持ちますので、必ずしも法律にしばられないで円満な解決が図れます。

      一方、話し合いによる双方の合意を得ることができなければ調停が不成立になりますので、訴訟問題に慣れている債務者はあえて裁判所に出頭しないこともあります。

      民事調停は裁判所を利用する法的手続きの中では時間や費用がかからないため着手しやすいのが長所ですが、あくまでも話し合いでの合意が必要なため法的拘束力が弱いのが短所です。

      債務者側に裁判所に出頭をさせて民事調停を成立させるためには、弁護士に依頼をして調停を申し立てるのが良いかもしれません。

      なぜなら、「民事調停が成立しなければ次は訴訟になる。」というプレッシャーをかけさせることができる可能性があるからです。

      仮差押えの申立てを行う

      債権回収の訴訟を起こしたとしても債権回収を命じてもらえる判決がでるまでに、約6ヵ月から2年程度かかる可能性があります。

      債務者は敗訴することを考えて、判決がでるまでの間に財産を隠してしまうかもしれません。

      このような財産隠しを防ぐために、訴訟の判決がでる前に予め債務者の財産を確保しておく手続きのことを仮差押えといいます。

      つまり仮差押えの申立てを行うことで、裁判所が必要を審査して仮差押え命令が出されると債務者の財産の処分は禁止されるのです。

      そのため、「債権者が裁判に勝訴をしても債務者が財産を隠したり処分をしたために強制執行ができない。」ということを防ぐことができます。

      仮差押えは債務者の財産の処分を禁止するものであって、それだけで債権回収ができるわけではありません。

      債権回収ができるためには、改めて裁判に勝訴する必要があります。

      しかし、仮差押えが認められることにより、債務者にとって以下のようなプレッシャーがかかり未回収の債権の支払いを行うことがあります。

      • 仮差押えが認められたということは、訴訟になった場合に不利になること。
      • 預貯金などの処分が禁止されることにより、通常の業務に支障がでること。

      このように、仮差押えの申立てを行うことは、債権回収への近道になるため大変有効な手段なのです。

      仮差押えの申立てを行うには、基本的に債務者の住所や本店所在場所がある地方裁判所に申立書を提出する必要があります。

      申立書には、どのような債権を保有しているかがわかるように「保全すべき権利」と仮差押えの申立ての理由である「保全の必要性」を記載します。

      仮差押えの申立てが行われた場合に裁判官が審査をしますが、裁判官と債権者の債権者面接が行われる可能性もあるのです。

      債権者面接では「保全すべき権利」と「保全の必要性」が話し合われますが、最も重要なのは仮差押えを認める場合に担保金の金額や支払期日を定める担保決定です。

      仮差押えが認められる場合、債権者は債権額の20%~30%程度の担保金を支払わなければなりません。

      なぜなら、仮差押えが認められた後に訴訟で債権がないと判断された時は、本来なら自由に処分できるはずの財産が処分できないので債務者が損害を負う可能性があります。

      その時の担保として、債権者は担保金を支払う必要があります。また、仮差押えの申立てに一定の歯止めをかけるため、債権者はそれなりに高額の担保金を支払う必要があるのです。

      支払督促の申立てを行う

      債権回収を行うための法的手続きの一つに、支払督促という手続きがあります。

      支払督促とは、裁判所に対して申立てを行うことで裁判所から債務者に対し支払督促を出してもらう手続きのことです。

      支払督促の対象は金銭貸借に限られ、郵送で申立てを行うことができます。

      訴訟と異なりわざわざ裁判所に出向く必要がなく書面審査のみで判断されるため、提出書類に不備がない場合は支払督促が債務者に送達されるのです。

      このように、支払督促のメリットは手続が簡単で短期間で完了することと、裁判所に支払う費用が訴訟の約半分で済むことです。

      支払督促を受領した債務者は、異議がある場合は2週間以内に異議申立てを行うことができます。

      異議申し立てが行われた場合は支払督促は効力を失い、通常の民事訴訟の手続きへ移行することになるのです。

      訴訟に移行した場合に支払督促の申立てにかかった費用は民事訴訟の費用の一部として充当できますが、時間や費用や労力が余計にかかってしまいます。

      即ち、支払督促の申立てを行っても債務者が異議を申立てた場合は、支払督促は無効になりますのでまったく意味がなくなります。

      このことが、支払督促の最大のデメリットになります。

      また、支払督促は債務者の住所地を管轄する裁判所に対して申し立てを行う必要があるため、訴訟に移行した場合も債務者の住所地を管轄する裁判所で行うこともデメリットです。

      一方、債務者が支払督促を受領した後に異議申立てを行わず2週間たっても支払いがない場合は、債権者は30日以内に仮執行宣言の申立てを行うことができます。

      債務者が仮執行宣言付支払督促を受領した後に異議申立てを行わず2週間たっても支払いがない場合は、強制執行を行うことができるのです。

      訴訟の提起を起こす

      債権回収を図るための最終的な法的手段は、訴訟(裁判)の提起を起こすことです。

      訴訟を起こすことは債権回収の法的手段の中で一番確実な回収方法ではありますが、時間や費用や労力が一番かかります。

      債権回収に関わる訴訟は、少額訴訟、手形小切手訴訟、通常訴訟の3種類があり、ここでは一つ一つの特徴について解説していきます。

      少額訴訟

      少額訴訟とは、回収したい債権額が60万円以下の金銭を請求したい人のための訴訟です。

      原則として、その日のうちの一回の審理で判決がおりる簡易で迅速な訴訟になります。

      費用も通常訴訟に比べて安くすみますので、少額の請求を行いたい場合にはおすすめの訴訟方法です。

      少額訴訟であっても勝訴判決がでた場合は仮執行宣言が付けられるため、債権者は債務者に対しての強制執行が可能になります。

      しかし、債権回収に関する少額訴訟を行うためには、金額以外の条件があります。

      以下の条件をすべて満たした場合、少額訴訟の提起を起こすことができます。

      • 少額訴訟を起こす回数が年に10回未満であること
      • 債務者も少額訴訟の同意をしていること
      • 原則債務者の住所地を管轄する簡易裁判所で行われるため、債務者の住所が明確であること

      また、少額訴訟は簡易にできる訴訟のため、弁護士に依頼をしないで債権者自らが行えば以下の裁判費用のみで提起が起こせます。

      請求する金額 手数料
      10万円以下 1,000円
      20万円以下 2,000円
      30万円以下 3,000円
      40万円以下 4,000円
      50万円以下 5,000円
      60万円以下 6,000円

      手形小切手訴訟

      手形小切手訴訟とは債務者が発行した不渡りになった手形や小切手を債権者が保有している場合、その手形や小切手による支払いの請求という目的の基に提起できる訴訟です。

      手形小切手訴訟も少額訴訟と同様に原則として一回の審理で判決がおりるため、簡易で迅速な訴訟になります。

      また、少額訴訟と同様に判決に仮執行宣言が付与されるため、債権者は債務者に対しての強制執行が可能になります。

      通常訴訟

      債権回収における法的手続きの中で、最も強力で回収の確実性が高いのが通常訴訟を起こすことです。

      もちろんその分費用や時間がかかりますし、自分で訴訟を起こすことが難しいため弁護士に依頼することがほとんどです。

      そのため、弁護士に依頼するための費用もかかります。

      また、訴訟の内容にもよりますが、場合によっては1年以上の長い時間がかかることも珍しくありません。

      しかし、民事調停や支払督促や少額訴訟などの他の法的手段と比べても、一番確実に債権を回収できる方法が通常訴訟なのです。

      債権回収における訴訟を行うと決心した場合、以下の手順にて手続きを行います。

      • 訴状の作成

      訴訟を起こすためには、訴状が必要です。専門家である弁護士と相談しながら作成すると良いでしょう。

      • 証拠の準備

      申請書の添付書類として必要なため、契約書や借用書や領収書などの証拠を準備をします。

      債務者の捺印や署名が書かれている書類は、証拠としては有力です。

      しかし、提出する証拠には規定がないため、捺印や日付が無い書類であってもすべて準備しましょう。

      また、証拠として提出する書類には、それぞれ正本と副本が必要です。

      • 管轄する裁判所へ訴状の提出

      訴訟を起こすためには、訴状、当事者目録、証拠書類、資格証明書、委任状などの申請書を管轄する裁判所へ提出します。

      その中でも訴状は、裁判所の提出用としての正本、被告の人数分の副本が必要です。

      管轄する裁判所とは訴訟の内容次第で裁判所の種類が決定される事物管轄と、訴訟を行う裁判所の地域により決定される土地管轄の二面から考えられます。

      債権回収の場合の事物管轄は140万円以上の場合は地方裁判所が管轄で、訴訟額が140万円未満の場合は簡易裁判所が管轄です。

      一方、土地管轄は通常債務者の住所を管轄する裁判所になりますが、債権者の住所を管轄とする裁判所を指定することも可能です。

      • 裁判の期日

      申請書が裁判所に正式に受理された場合、裁判の期日を知らせるための通知が原告である債権者と被告である債務者の双方に郵送されます。

      • 法廷での審理

      法定での審理が始まる前の証拠調べの段階で債権者の勝訴がある程度はっきりしている場合、裁判所から債務者へ和解を勧められることがあります。

      そして、債務者が裁判を避けることの意思表示をした場合は、和解の期日が設けられます。

      和解の期日には債権者と債務者のそれぞれの意見が聴取され、和解が成立した場合には債務者の今後の弁済方法が記載された和解調書が書記官によって作成されます。

      仮に債務者が和解調書の内容に従わなかった場合は、債権者は強制執行を申立てることができます。

      特に和解が行われない場合は、法定での審理が始まります。

      法定での審理は、何回行えば判決が確定するという決まりはありません。

      裁判所が十分と判断した場合は、終結の宣言が行われます。

      • 判決

      判決は言い渡されてから14日後に確定します。判決に納得できない場合は、確定する前に控訴をすることができます。

      債権者の勝訴の判決が確定した場合は、そのことを根拠に強制執行を行うことができるようになります。

      • 強制執行手続を行う

      強制執行は国が強制的に債権の回収を実現してくれる制度ですが、実行するためには債務名義や執行文などの条件が揃っていなければなりません。

      債務名義とは、債権の存在や範囲を公的に証明した文書のことをいいます。

      確定判決、和解調書、調停調書などにより債務名義を取得した場合であっても、債務者が任意の支払いに応じないことがあります。

      これらのケースでは、裁判所を介し債務者に対し強制執行を行うことにより債権を回収することができるのです。

      即ち、債権者が裁判に勝訴したからといって、強制執行という法的手続きを通さずにいきなり債務者の財産を差し押さえることはできません。

      ましては債権者が債務者の財産を、無断で処分をした場合は犯罪行為になります。

      強制執行は、差し押さえる財産の違いによって債権執行、不動産執行、動産執行の3つに分かれます。

      債権執行とは、債務者が所有している売掛金債権や貸付金債権、個人の場合は給与債権や預金債権などの債権を差し押さえるための手続きです。

      即ち、債権執行が行われた後は、債権者は債務者に変わって第三債務者(給与債権の場合は雇い主、預金債権の場合は銀行など)から弁済を受ける仕組みになります。

      また、土地や建物などの不動産を差し押さえるのが不動産執行で、骨董品や貴金属などの動産を差し押さえるのが動産執行になります。

      5.その他の債権を回収する方法

      今まで見てきた一般的な債権を回収する方法や、法的手段で債権回収する方法以外にも債権を回収する方法があります。

      以下のような回収方法を利用すれば、資金繰りが悪い会社や倒産してしまった会社に対して未回収の債権があったとしても回収できる可能性もあります。

      債権譲渡の手続を行う

      未回収の債権は回収できれば一番良いのですが、回収できない場合でもキャッシュフローが改善できれば目的を達したことになります。

      この目的を達するための手続きに、債権譲渡という方法があります。

      債権譲渡には2つの方法があり、1つ目は債権者が債権を他人に売り渡すことです。

      この方法は、未回収の債権を保有している債権者がその債権を第三者に売り渡すことにより結果的に債権の回収ができる仕組みになっています。

      但し、未回収の債権を売ることになるため、実際の債権額よりも下回る金額でないとなかなか売れないことがデメリットです。

      もう1つの方法は、債務者が保有している第三者に対する債権を債権者が譲り受けることになります。

      即ち、弁済能力のない債務者から、債務者が保有している他の債権を譲渡してもらうことにより債権回収が図れるという仕組みです。

      この方法により債務者から第三者に対する債権を譲り受けた債権者は、直接第三者に弁済を受けることができます。

      債権と債務との相殺を行う。

      債権者が債務者に対する債権を保有しているのと同様に、債務者も債権者に対する債権を保有している場合があります。

      このような時に、どちらかの債権額の低い方を上限としてそれぞれの債権を消滅させることを相殺といいます。

      例えば、A社がB社に対して300万円の債権を保有していて、B社がA社に対して100万円の債権を保有していたとします。

      この場合、低い方の債権額である100万円を相殺することにより、A社がB社に対して保有する債権は200万円になりB社のA社に対する債権は消滅するのです。

      相殺は相手方の同意が必要ないため、キャッシュフローを改善したい債権者にとって簡易な決済手段として利用できます。

      代物弁済の手続を行う。

      債務者が債務の弁済ができない場合などに、債務者の資産などを債権者に譲り渡すことで債務の支払いとする手続きのことをいいます。

      資金繰りが悪い会社や倒産してしまった会社などから、債務の回収をする場合に良く利用される方法です。

      但し、代物弁済による債権回収は、キャッシュフローを改善するという目的からは少々はずれた回収方法になります。

      代物弁済での債権回収が行われるためには、債務者の同意が必要になります。

      また、代物弁済の対象になる資産は不動産であることが多いですが、動産や債権も代物弁済の対象になる資産として認められています。

      代物弁済により債権回収を行うためには、いくつか気を付けなければならない事項がありますので注意が必要です。

      まず1つ目の注意点は、譲渡対象になる資産の資産価値が債権額に満たない場合であっても譲渡された時点で弁済が完了されたことになることです。

      一方、譲渡対象になる資産価値が債権額よりも大きく超過する場合は、債務者は債権者に対して不当利得返還請求を行うことができます。

      このようなケースを避けるためにも、債権者は譲受する資産の資産価格を事前に評価しておくべきです。

      2つ目の注意点は、譲渡対象になる資産が不動産の場合に抵当権などの担保設定がされていないかの確認が必要です。

      抵当権が付いている資産を譲渡された場合、抵当権が実行されると売却代金を得る優先順位は抵当権者の方が優先されるため債権者には一円も入ってこない可能性もあります。

      6.まとめ

      このように、未回収の債権を回収する方法には、交渉により回収する方法から法的手段により回収する方法までいろいろあります。

      どのような方法で回収すれば良いのか迷った時は、債権回収のプロである弁護士に相談してみるのも良いでしょう。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      海外居住者・海外法人に対する国内での訴訟提起!

      2020-01-27

      海外居住者や海外法人と紛争が生じた場合、日本の裁判所で、海外居住者や海外法人を訴えることができるのでしょうか。

      国際裁判管轄の問題

      ここで、国際裁判管轄が問題になります。
      日本人・日本法人において、海外において訴訟を提起することは非常に困難です。
      また、海外の国際弁護士の費用は非常に高く、日本において訴訟を提起することができれば、非常に助かります。

      ■被告が日本在住の場合

      まず、相手方が、日本在住であれば、日本の裁判所に訴えることができます。
      これは、日本人であっても外国人であっても同じです。日本に居住し例れば、その者を訴えることができるのです。
      外国法人であっても、事業所、営業所、代表者や担当者が、日本に住所があれば訴えることができます。

      ■被告が海外在住の場合

      被告が海外在住(被告法人が海外法人)の場合であっても、日本に裁判管轄があるとされることが多いのです。

      ■義務履行地が日本の場合

      日本で契約の債務や義務が履行されると定められている契約の不履行があった場合、裁判管轄が日本になり、日本の裁判所に訴えることができます。
      金銭支払い外務は、日本民法上、義務履行地は持参債務であることが原則とされており、債権者のところに持参して支払うことが必要です。
      ですので、金銭債務の多くは、日本が義務履行地とされますので、日本の裁判所に訴えることができることが多いのです。

      ■不法行為地が日本である場合

      日本で不法行為が行われた場合、裁判管轄が日本になり、日本の裁判所に訴えることができます。
      日本において投資詐欺師が投資詐欺を行い、海外に逃亡した場合、不法行為に基づく損害賠償請求権を行使することとなりますが、
      この場合は、日本の裁判所に訴えることができるのです。

      ■財産や不動産の所在地が日本の場合

      日本に所在する動産や不動産に関する裁判の場合、裁判管轄が日本になり、日本の裁判所に訴えることができます。

      ■管轄の合意があった場合

      契約書において、日本の裁判所を管轄とする合意があった場合は、裁判管轄が日本になり、日本の裁判所に訴えることができます。
      相手方に対する請求権が、まさにその契約書に基づき発生するものでなくても、関連する契約書であったり、関連しなくても、
      相手方との関係性においてその契約書の合意管轄が適用されてしかるべきような場合も、契約書における合意管轄があったものとして、
      合意管轄が認められ、裁判管轄が日本になり、日本の裁判所に訴えることができることもあります。

      ■合意管轄が海外の場合

      また、反対に、合意管轄が、海外になっていたとしても、上記の義務履行地や不法行為地、財産や不動産の所在地が日本の場合が日本の場合は、
      合意管轄にかかわらず、不法行為に基づく損害賠償請求を法的根拠とすることにより、合意の枠から抜け出し、日本の裁判所に訴えることができることも多いです。
      すなわち、合意管轄が、海外になっていたとしても、その合意管轄の対象とする範囲が明快な範囲は限定されますので、
      柔軟に、合意管轄の範囲内か、合意管轄の範囲外かを判断することにより、柔軟に、日本の裁判所に訴えることができるのです。

      ■海外への訴状送達

      上記のとおり、日本の裁判所に訴えることができるとしても、海外居住者や海外法人に対して訴状を沿うたすることができるかどうかは別の問題です。
      海外居住者や海外法人に訴状を送達することができなければ、訴訟を係属させることができません。海外へ送達をするには、条約等の取り決めによって、当該国の協力を得ることが必要になります。
      具体的には、該当国の領事館に依頼して送達をする(領事送達)か、外務省経由で当該国の中央省庁を通して送達する(中央当局送達)か、直接郵便で送ることで足りる場合もあります。
      個別具体的には、裁判所に確認し、事案ごとに、裁判所が具体的な送達方法を指定するようですが、概要以下のとおりです。

      ※ 領事送達とは、「管轄裁判所所長 → 最高裁 → 外務省 → 領事館 → 相手方」の流れで送達が行われる方法

      ※ 中央当局送達とは、「管轄裁判所所長 → 最高裁 → 中央当局 → 相手方」の流れで送達が行われる方法

      なお、裁判所作成書面を含む全書面につき原告側での翻訳が必要となる場合は、すべて費用は原告負担ということとなります。

      ■アメリカの場合

      アメリカについて、領事送達ということとなります。必要書類としては、訴状・証拠説明書・書証・期日呼出状・その他訴状に同封するすべての書面について訳文が必要になります。送達結果が判明するまでに5ヶ月ほどかかるようです。送達に5ヶ月かかるのであれば、別途、弊所にご依頼いただいて、アメリカにおいて訴訟を提起した方が早いと思われます。また、被告の受領が見込めない場合は、中央当局送達ということとなるようです。その場合、送達結果が判明するまでに8ヶ月ほどかかるようです。

      ■中国の場合

      中国について、中央当局送達ということとなります。必要書類としては、訳文(訴状・証拠説明書・書証・期日呼出状・その他訴状に同封するすべての書面)について訳文が必要になります。送達結果が判明するまでに13ヶ月ほどかかるようです。送達に13ヶ月かかるのであれば、別途、弊所にご依頼いただいて、中国において訴訟を提起した方が早いと思われます。

      ■香港の場合

      香港在住日本人あての送達は、領事送達ということとなります。必要書類としては、特別な必要書類は特に無しということです。香港在住外国人(及び香港法人)についても、領事送達ということとなりますが、必要書類としては、相手方の理解する言語での訳文をつける必要があるようです。また、領事送達では送達できないことにつき相当の蓋然性がある場合は、中央当局送達となり、必要書類としては、相手方の理解する言語での訳文が必要となり、書留航空郵便切手を納める必要があるようです。

      ■シンガポールの場合

      シンガポールについては、とにかく訴訟を提起することとなります。通常、海外への送達については、実務上、必要書類等細かい規定がありますが、シンガポールについてはこれがなく、必要書類、具体的な流れについては、担当部からの連絡を受けて随時対応することになるようです。すなわち、特段、領事送達や中央当局送達も必要はなく、ふつうに郵送すれば足りるということのようです。

      ■台湾の場合

      台湾については、国交がないため、特に方式は定められておらず、特段、領事送達や中央当局送達も必要はなく、ふつうに郵送すれば足りる(日本語のものを郵送すれば足りる)ということのようです。送達結果が判明するまでに6週間ほどかかるようです。

      ■フィリピンの場合

      フィリピン宛て送達について、フィリピンとの間では二国間取り決めがないため、多くの場合は、フィリピン在住の日本人については、領事送達(送達期間:4~5ヶ月)となり、フィリピン在住外国人(フィリピン法人)については、管轄裁判所送達(送達期間:8~10カ月、場合によっては12ヶ月程度)となるようです。

      ■タイ王国の場合

      タイ王国宛て送達について、タイ王国在住の日本人については、領事送達(送達期間:3ヶ月程度)のようであり、特段翻訳文は不要のようです。タイ王国在住外国人については、確認中です。

      ■公示送達

      公示送達の要件は、住所、居所その他送達をすべき場所が知れない場合ですので、被告の所在調査を行い、
      それによっても住所・居所が判明しない場合か、住所・居所(所在)は判明したが、外国における送達によっても送達ができなかったなどの場合、
      公示送達が認められることとなります。
      公示送達は最終手段であり、ハードルが高いです。また、公示催告をして裁判を有効に係属させたとしても、判決文だけもらっても、必ずしも強制執行できるとも限りません。
      判決さえもらえば強制執行できるような場合であれば、公示催告でよいと思いますが、そうでないような場合は、相手方に訴状が届くようにするしかないかと思われます。

      ■外国判決の承認

      日本の裁判所に訴えた結果、勝訴判決が出たとします。しかし、その日本判決を、相手方の国が承認をして執行できるかは、また別の問題です。日本の判決を海外で行使するためには、外国の裁判所で承認及び執行の手続きを行う必要があります。
      この点、当該国が、外国判決を相互に承認する国であるかないか(相互保証があるかないか)で変わってきます。この点、アメリカやイギリス、韓国、香港とは相互保障がありますので、日本の判決を承認をして執行してくれますが、中国との間では相互保障がありませんので、日本で判決を取ったとしても、それが中国国内で執行されることはありません。

      ■執行手続き

      海外における執行手続きはその国の裁判所で行う必要がありますが、その国の弁護士に依頼するほかありません。
      海外の国際弁護士の費用は非常に高いですが、執行手続きでは、海外の国際弁護士に依頼するほかありません。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      動産執行(執行官と債務者宅に乗り込む)の方法!

      2019-12-19

      取引先からお金の支払いが滞っている場合、債権を回収する方法はいくつか存在します。その中でも動産執行は、債務者の自宅やお店に立ち入ったうえで、そこで見つけた財産を売ることで債権回収にあてるダイナミックな方法です。今回は、この動産執行の概要から具体的な流れなどについて解説します。

      ◆動産執行とは?

      まずは、動産執行がどのようなものなのか、その概要を把握しておきましょう。動産執行とは、売掛金や家賃といった債権を回収するための方法の1つです。

      お金を支払わない債務者の自宅やお店に直接足を運び、執行官と呼ばれる人がそこで債権回収につながる財産がないか探します。もし何かしらの財産があればそれを売却して債権の回収にあてるというのが大まかな内容です。動産執行では、禁止財産以外は基本的にどんな動産も回収可能です。いくらお金が支払えない債務者でも何かしらの動産は持っていると考えられるので、少しでも債権回収を行うことができます。

      ちなみに動産とは、動かせるものだと考えてください。家や土地などの動かせないものを不動産と呼んでいることを考えると理解しやすいかと思います。動かせるものとなると、その範囲はとても広く、自動車や家電、家具、ジュエリー、ハンカチ、現金などありとあらゆるものが動産に該当します。ただし、これらの動産全てが動産執行で差押えできるわけではないので注意してください。

      債権回収をする方法には動産執行の他に、不動産執行や債権執行がありますが、動産執行は債権回収の中でも最後の手段という位置付けになっています。そのため、利用件数自体は多くありませんが、うまく利用すれば、大きな債権の回収も可能となるはずです。

      ◆動産執行の前提条件

      動産執行は、裁判が終わった後に行う手続きです。そのため、動産執行を行うためには、債権者が支払いを行わない債務者に対して裁判を起こし、勝訴(支払いを命じる)判決が出ていることが大前提となります。

      ただし、裁判を行なっていなくても、債務者と債権者との間で「強制執行認諾文言付の公正証書」という書類を作成していれば、裁判後でなくても動産執行が可能です。

      ここで登場する公正証書は公の立場で文書を作る権限を持っている人が作る文書です。文書を作る権限を持っている人のことを公証人と言います。公証人には弁護士や裁判官のような、法律関連の仕事をしてきた人の中から選ばれます。

      そして、この公証人が作る公正証書の中でも、債務者が債務を履行しなかった時に、すぐに強制執行を受けることを承諾する旨の記載があるものを「強制執行認諾文言付の公正証書」と言います。

      簡単にいうと「支払いをしなかった時に動産執行を強制的に受けても文句は言いません」といったニュアンスの書類だと考えてください。

      ◆動産執行が行えるケース

      債権回収を行うために実施する動産執行ですが、行えるのは以下の3つのケースの場合です。

      ・債権者が裁判で勝訴して、債務者に支払いを命じる判決が出ているにも関わらず、債務者が支払いをしないケース

      ・裁判で債権者と債務者の間で金員を支払う旨の和解が成立しているにも関わらず、債務者が支払いをしないケース

      ・債権者と債務者の間に「強制執行認諾文言付の公正証書」が作成されているケース

      先ほども説明しているように、動産執行は裁判を経ているか、「強制執行認諾文言付の公正証書」があるか、どちらかのケースでしか行えないと覚えておきましょう。債務があるからといって、裁判も経ず、「強制執行認諾文言付の公正証書」もない状態で勝手に動産執行をするとかえって罪に問われる可能性があります。

      ◆動産執行で対象となる財産

      先ほど動産にはどのようなものがあるのか、一例を紹介しました。実際に動産執行で差押えができる財産は以下のようなものがあります。

      ・現金

      ・各種機械

      ・各種商品(お店の場合)

      ・時計

      ・絵画

      ・宝石

      ・ブランドもののバッグ

      など

      上記はあくまでも一例ですが、自宅や店舗にあるものを差押えすることができるのが理解できるかと思います。一方で、以下の財産は動産執行でも差押えをすることができません。

      ・債務者の生活に欠かせないもの(衣類や寝具、畳、家具など)

      ・現金(66万円まで)

      ・債務者が仕事をする際に使用する器具や備品

      債務者にも生活があり、お金を稼がなければいけないため、債務者を守るという観点からも上記の財産は差押え不可となっています。

      ちなみに、先ほど自動車も動産だと説明しましたが、自動車を差押える場合は、動産執行ではなく、自動車執行という異なる手続きを行うことになるので注意してください。

      ◆動産執行の流れ

      ここからは、動産執行の手続きを行う際の具体的な流れについて解説します。動産執行は以下の流れで行います。

      ・申立書を裁判所の執行官に提出

      ・執行官と動産執行の日程を調整する

      ・執行当日に債務者の自宅やお店に行く

      ・債務者の自宅やお店の中を調べ、動産を差し押さえる

      ・持ち帰った動産を売却し債権回収する

      それぞれについて具体的に確認していきましょう。

      ・申立書を裁判所の執行官に提出

      動産執行を行うにあたっては、まず裁判所に「強制執行申立書」という申立書を提出する必要があります。提出先は執行官と呼ばれる動産執行の強制執行を担当する職員です。申立書提出の際は場合によって、住民票や戸籍謄本などが必要になるケースもあります。また、申し立てを弁護士に依頼する場合は委任状も用意するようにしましょう。

      ・執行官と動産執行の日程を調整する

      申立書を提出すると、執行官から動産執行に関する連絡が入ります。ここでは、執行の具体的な日時を決定します。なお、日時が決まったら、当日までに、以下の準備も行うようにしましょう。

      ・開錠業者への謝礼

      ・車やトラックの手配

      動産執行をしようとしても、債務者が自宅やお店の鍵を開けない可能性もゼロではありません。そういった時に備えて、動産執行には鍵屋を同行させ、必要に応じて強制的に開錠してもらいます。この鍵屋への謝礼を債権者側で用意することになるので、忘れずに準備しておきましょう。ちなみに、鍵屋の手配は執行官が行なってくれるのが一般的で、謝礼に関しても、執行官経由で教えてもらえます。

      車やトラックは、重量物の動産を差押えた際に運搬できるように手配しておきます。こちらも債権者側で準備する必要があります。

      ・執行当日に債務者の自宅やお店に行く

      動産執行の当日、あらかじめ決めておいた場所に集合して執行官と合流したら、債務者の自宅やお店に乗り込みます。ここで注意しなければいけないのが、自宅などに実際に乗り込めるのは、執行官のみということです。債権者本人や弁護士などは立ち入りできないので注意してください。

      ・債務者の自宅やお店の中を調べ、動産を差し押さえる

      執行官が債務者の自宅やお店を調べて、現金や財産を発見した場合、差押えて持ち帰ることができます。執行官が財産を見つけてくるので、債権者はどれを債権回収にあてるのか指定するようにしましょう。差押えた財産は、必ずしも持ち帰る必要はありませんが、債務者の近くに置いておくと、売却してしまう恐れがあるので、持ち帰ったほうがいいでしょう。

      ちなみに、財産の差し押さえ以外にも、執行官が債務者を外に連れてきて話し合いをするケースが多くなっています。

      ・持ち帰った動産を売却し債権回収する

      動産執行が終わると、執行官から差押えた財産の売却期日が決められます。債権者は、この期日までに、差押えた財産の代金を決めて売却する必要があります。財産の売却方法はいかの2通りです。

      ・専門業者に購入してもらう

      例えば、骨董品や絵画、高級腕時計などを差押えた場合、専門業者にきてもらって買い取ってもらうことができます。債権者はこの買取によって得たお金を債権にあてます。

      ・債権者が自ら購入する

      差押えたものを債権者自らが購入することも可能です。ただし、この場合、債権と購入代金を相殺する形になるので、債権者が費用負担をすることはありません。もちろん、その後債権者が転売しても構いません。

      ◆動産執行に必要な書類

      動産執行の申立にあたっては以下の書類が必要になります。

      ・債務名義の正本

      ・送達証明書

      ・資格証明書

      ・委任状(弁護士に依頼する場合)

      債務名義の正本は、状況によって以下の通り若干内容が異なります。

      ・債務者が裁判で敗訴しているにも関わらず、支払いに応じない場合:裁判所から交付される「判決正本」が債務名義の正本になる

      ・債務者と債権者との間で金銭を支払う旨の和解が成立しているにも関わらず、支払いに応じない場合:裁判所が作成する「和解調書」の正本が債務名義の正本になる

      ・債務者と債権者との間で「強制執行認諾文言付の公正証書」を作成している場合:「強制執行認諾文言付の公正証書」の正本が債務名義の正本になる

      このように、状況によって債務名義の正本が変わってくるので注意してください。

      次に送達証明書についてです。これは、債務名義の正本が債務者に送られていることを証明する文書のことです。裁判所もしくは公証役場で発行してもらえます。

      資格証明書とは、債権者か債務者の一方、もしくは両方が法人の場合に必要となるもので「登記事項証明書」や「代表者事項証明書」が該当します。こちらは、法務局で発行してもらえます。

      そして、手続きを弁護士に依頼する場合は、委任状も用意するようにしましょう。

      ◆動産執行の費用

      動産執行を行うにあたっては、いくつかの費用が発生します。主な費用項目としては「予納金」と「開錠業者への謝礼」、「弁護士費用」が挙げられます。

      予納金とは、執行官に依頼するための費用だと考えてください。だいたい3万円〜4万円を裁判所に預け、その中から執行官の費用が支払われます。もし、費用が余ったら債権者に変換されます。

      開錠業者への謝礼は先ほども説明しているように、債務者が鍵を開けない時に業者の力を借りることになるため、その際の謝礼金です。相場は8,000円〜30,000円ほどと幅広くなっています。

      動産執行は弁護士なしでも行うことはできますが、実際には専門知識や複雑な手続きなどがあり、弁護士が必要となるケースが少なくありません。そのため、動産執行を弁護士に依頼する場合、弁護士費用が必要になります。費用は10万円程度になるのが一般的です。

      ◆執行不能について

      動産執行を行なったからといって、必ずしも再建が回収できるとは限りません。中には、動産執行ができない、「執行不能」のケースも出てくるでしょう。

      執行不能とはその名の通り、動産執行ができないことです。例えば、債務者の自宅やお店を調べても財産が見つからないケースなどが該当します。また、財産があったとしても、他人のものがたまたま債務者の手元にあったというだけでは、差押えはできません。このように、何も成果が得られない可能性もあることを認識しておきましょう。

      ◆動産執行を行うかどうかの検討ポイント

      動産執行が失敗に終わる可能性があることに加え、費用もかかることを考慮すると、実際に動産執行を行うかどうか検討する必要があります。

      ただ、動産執行を行なって財産が見つからなくても、貯金通帳が見つかり、預金があることが発覚するケースもあります。そうなると、預金情報をもとに別の強制執行方法で債権を回収できるかもしれません。このように、動産執行を行うかどうかは、強制執行を行うことで、どういった情報や財産が得られるか、といった点を軸にして考えるといいでしょう。

      ◆動産執行は失敗する可能性も高い

      動産執行は決して簡単に債権が回収できる方法ではありません。そもそも支払いが滞っている人は、お金に余裕がないため、強制執行の前に動産を売り払っている可能性もあります。また、仮に何かしらの動産があったとしても、必ずしも価値があるとは限りません。例えば、家電などは劣化するため、購入時点から時間が経っているものはかなり価値が下がってしまいます。そのため、差押えをするのは現金にして5,000円以上になるもののみとするのが基本です。

      ◆動産執行のメリット・デメリット

      最後に動産執行のメリットとデメリットについて解説します。

      ・動産執行のメリット

      動産執行はいくつかある強制執行の中でも、比較的手続きが簡単で、費用も低額です。

      また、執行官が実際に自分のもとにやってきて調査をするということは、債務者に対してはかなりのプレッシャーを与えることができます。そのため、うまくいけば動産執行自体では成果が得られなくても支払いに応じてくれる可能性があります。

      ・動産執行のデメリット

      一方のデメリットとしては、執行官が自宅やお店などに足を踏み入れなければ、実際に財産があるのかどうかが、わからない点があげられます。つまり、やってみないとわからないということです。うまくいけば大きな債権回収が実現しますが、成果がゼロで終わる可能性も十分にあります。

      動産執行は慎重に行おう

      今回は、動産執行の概要から流れ、申立の際に必要な書類などについて解説しました。動産執行は、数ある強制執行の中でも最終手段と言えるものです。闇雲に行うと成果が得られずに終わる可能性もあるので、行う際は必ず十分に検討してからにしましょう。また、その際弁護士の力を借りる方がよりスムーズに手続きを行うことができるので、オススメです。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      元請会社が請負代金を払ってくれない!

      2019-11-25

      建築業、リフォーム業、工務店など発注先から工事を請け負って仕事をする業界では、発注代金の未払いというトラブルがしばしば発生します。下請け業者の立場が弱いことを利用され、様々な理由をつけて発注代金の支払いを拒否されたり一方的に値切されたり等の「下請けいじめ」に苦しむ下請け業者も少なくありません。このようなトラブルにあっても泣き寝入りせず働いた分の工事代金をしっかり回収するための方法や対処法を解説いたします。

      元請業者による代金不払いのトラブル例

      ・元請け業者の経営状態が悪化し、発注代金を支払ってもらえない

      ・元請け業者から不当に発注代金の減額を迫られる

      ・手抜き工事等の不合理なクレームをつけられて代金を支払わない

      ・何度も工事のやり直しをさせられ、追加工事の費用を払わない

      代金不払いのトラブルには大きく分けて2種類のパターンがあります。相手方の資金繰りがうまくいかず発注代金を用意できないという単純なパターンと、 下請け業者の立場の弱さにつけ込んで様々な理由をつけて代金を支払わないパターンです。後者の場合は自社で対処するだけでは債権回収が難しい場合が多く、支払督促や訴訟手続きなど法的効力のある対応をする必要が出てくるでしょう。

      自社での回収方法や各種法的手続きの方法は以下で解説していきます。

      下請け代金不払いによる債権回収の解決方法

      まずは自社で回収を試みる

      支払期限になっても代金が支払われない場合、まずは自社でできる回収方法から実践しましょう。具体的な方法は以下の通りです。

      ・支払いがあるまで工事の目的物の引き渡しをしない

      ・電話やメールで何度も催促する

      ・元請け業者へ訪問し直接催促する

      ・発注代金の催促はしつこく継続する

      建設やリフォームなどの工事は請負契約に分類され、 請負契約の報酬は目的物の引渡しと同時に支払わなければいけない(報酬支払義務)と定められています。なので、工事の完成を伝えた時に発注代金の支払いについて待ってほしいなどと交渉された時は目的物を引き渡さないことは有効な手段です。

      もうすでに引き渡してしまって発注代金不払いのトラブルに発展している場合は、催促をします。いきなり訪問するのではなくまずは電話やメールで相手の反応を伺いましょう。発注代金を用意できないにしても一銭もないということは考えにくく、日々の支払いの中で優先順位をつけて後回しにされている可能性もあります。しつこく継続して催促することによって相手が折れて支払いをしてくれる相手が折れて支払いをしてくれる可能性があるので、粘り強く債権回収を試みましょう。

      内容証明郵便で回収する

      自社での債権回収では支払われる見込みがない場合は、弁護士名義の内容証明郵便で債権回収を試みます。内容証明郵便とは、「誰が、誰に、いつ、どんな内容の手紙を出したのか」を公的に証明してくれるものです。

      内容証明郵便に記載する主な内容

      ・支払金額

      ・支払期限

      ・支払先口座

      ・期限が守られなかった場合の法的措置への移行

      ・裁判地は支払金額に加え損害遅延金なども請求すること

      内容証明郵便自体に法的な効力はありませんが、法的効力が発生する意思表示や通知の証拠を残すことができます。また弁護士に依頼することによって、相手も裁判を恐れて支払いに応じる可能性があるため非常に有効な手段です。

      支払督促で回収する

      内容証明郵便で支払いを請求しても不払いが続いている場合は支払督促に踏み切ります。支払督促とは代金を支払うように文書で請求するもので、簡易裁判所で手続きをします。支払督促をし仮執行宣言がなされても代金が支払われない場合強制執行に移行することができます。

      支払督促の流れ

      1、支払督促の申立て

      相手の所在地を管轄する簡易裁判所にて必要書類を提出し申立てをします。裁判所の書記官が督促するに値する内容か判断します。

      2、支払督促の発布

      支払督促の申立書に不備がなく督促するに値する内容だと判断されると、支払督促が発布されます。発布された督促状を相手方に到達し、受領から2週間経過しても代金が支払われず督促異議の申立もない場合は仮執行宣言をします。

      3、仮執行宣言申立て

      相手方が支払督促を受領した日から2週間以内に督促異議を申し立てない時は仮執行申立をすることができます。仮執行宣言の申立てには期限があり、その2週間目の翌日から30日以内と定められています。この期限を過ぎると支払督促は無効になるので注意してください。

      4、仮執行宣言の発布

      仮執行宣言の申立書に不備等がなければ仮執行宣言が成立し、送達されます。仮執行宣言を受領した日から2週間以内に相手方から異議申立てがない時に、支払督促が確定します。

      5、強制執行

      相手方が確定した支払督促を受領してもなお支払わない場合強制執行の手続きをとることができます。この時に差し押さえる財産の調査をする必要もあり、差し押さえるものによって手続きや申し立て先が異なるので地方裁判所で確認しましょう。

      支払督促のメリット

      ・訴訟と異なり書類審査のみで手続き可能

      ・訴訟の半分程度の金額で請求できる

      ・申立人の申立のみで手続きができる

      ・支払われない場合強制執行に移行できる

      ・時効が中断できる

      支払督促は訴訟と比べて手続きが簡単でかつ短期間で完了するというメリットがあります。具体的な証拠を提示する必要がないので契約書を交わしていない場合も申立てをすることができます。申立に関わる費用も訴訟時の半額程度で済むため、債権額が高い方は裁判所費用を安く抑えることができます。督促をしても支払われない場合は強制執行に移行することができるので、債権回収の確率も高く費用も抑えられるというメリットがあります。

      支払督促のデメリット

      ・支払督促や仮執行宣言に異議申し立てをされると宣言が無効になる

      ・異議申し立てがされると訴訟手続に移行する

      支払督促や仮執行宣言を送達された相手方は、異議申立てをすることができます。異議申し立てがなされると支払督促や仮執行宣言が無効になり、且つ訴訟手続に移行します。そうなった場合にそうなった場合は支払督促の申立て費用が無駄になり、さらに訴訟費用もかかるので裁判所費用が高額になってしまう可能性もあります。なので、相手方が異議申し立てをする可能性が高い場合は支払督促ではなく訴訟手続きをした方が良いでしょう。

      訴訟手続きをする

      相手方が催促や話し合いに応じない場合や支払督促に異議申し立てがされた場合、支払い代金を回収するには訴訟手続きをすることになります。訴状を作成し訴えを起こす裁判所へ提出します。

      訴訟手続きの流れ

      1、訴訟を提起する

      まずは必要書類を集めて裁判所に訴訟を提起します。 訴訟に必要な書類は、訴状、証拠、証拠説明書、委任状、登記事項証明書、収入印紙、郵券等です。訴状と証拠は特に重要です。訴状には誰に対して何を請求するか、その根拠は何かを記載されるため、裁判所はそれをもとに判決を下します。そして勝訴するには訴えを裏付ける確実な証拠が必要であり、契約書、取引書類、内容証明郵便、 E メールの内容など書面化された証拠が重要となります。

      2、相手方が答弁書を提出する

      相手方が訴状を受け取ると、相手方は代理人弁護士を選定し答弁書を作成することになります。請求の原因に対する認否や相手方の主張が記載されています。

      3、第1回期日

      第1回期日では訴状と答弁書の陳述、当事者が提出した証拠の取り調べが行われます。

      4、続行期日

      事件の争点や証拠を整理するために複数回にわたり続行期日が行われます。期日の回数は事件の複雑さにより異なります。

      5、証人尋問

      請負契約の取引担当者など事件の争点について詳しい人物が証人となり、証人の供述内容を証拠とする手続きです。

      6、和解の検討

      当事者間で互いに譲歩して紛争を取りやめるときは和解が成立します。和解が成立すると、強制執行をすることなく債権回収が見込めたり、早期解決により裁判費用を節減できるというメリットがあります。ただ和解が成立すると訴訟手続は終了するため、勝訴した場合の有利な判決を得る可能性を失うことになります。

      7、判決

      和解が成立することなく口頭弁論は終結した後は裁判所より判決が言い渡されます。判決は法廷で言い渡され、後日判決書が各当事者に送達されます。 送達方法は裁判所での手渡しか郵送か選ぶことができるので、勝訴した場合は裁判所に赴いて早々に判決書を受け取りましょう。

      訴訟手続きのメリット

      ・勝訴か敗訴か必ず判決が下されるため、解決に至りやすい。

      ・代金不払いの理由が、工事不備等を理由とする難癖の場合は訴訟で決着をつけることで債権を回収できる。

      代金不払いの理由が相手方の資金繰りがうまくいっていない等の単純な理由ではなく、工事不備などの不当な難癖で複雑化している場合は、訴訟手続きが有効であると言えます。判決により必ず決着がつくため、勝訴できる十分な証拠がある場合は早めに訴訟手続きをすることで債権の早期回収が見込めることになります。

      訴訟手続きのデメリット

      ・勝訴するには根拠となる契約書など十分な証拠が必要

      ・訴訟提起に必要な書類が多い

      ・裁判で決着がつくまで時間がかかる

      ・弁護士に依頼するため訴訟にかかる費用は高額となる

      訴訟手続きで債権回収をするには多くの時間と費用がかかります。訴訟内容が複雑であればそれだけ訴訟にかかる期間も長くなり、時間報酬制で弁護士費用を支払っている場合は訴訟が長期間になるほど弁護士費用も高くなってしまいます。

      立替払制度で回収する(元請け業者が特定建設業者の場合

      元請業者が特定建設業者の場合は立替払制度で代金の支払いを請求することができます。特定建設業者とは、一般建設業者よりも高額な代金の工事を下請け業者に任せることができる元請け業者のことです。特定建設業者には下請け業者を保護する必要があり、直接契約をしていない2次受け・3次受けの下請け業者であっても保護しなければいけません。

      立替払制度は、相手方の資金繰りができない場合や不当なクレーム等で支払いを拒否している場合だけでなく、相手方が倒産している場合でも適用されます。元請業者が特定建設業者かどうか調べて立替払いの申し出をしましょう。

      債権回収の際は事項に注意

      元請け業者の支払い代金は、支払を受ける者でいつまでも請求できるとは限りません。 債権回収には時効が存在し時効が成立してしまうと 回収不可能となってしまいます。

      時効期限について

      工事代金を請求するには3年の時効期限に注意してください。工事終了時から3年間未払の状態が続くと時効が成立し、工事代金を請求できなくなります。 法的手続きを取らず自社で催促をしている場合であっても時効は進行するため、催促し続けても回収が見込めない時は時効が成立する前に法的手続きに移りましょう。

      時効の中断事由

      時効の進行を止める方法は以下の通りです。

      ・裁判上の請求

      ・支払督促の申立て

      ・和解及び調停の申立て

      ・催告

      ・相手方が差押さえや仮差押さえの処分を受ける

      ・相手方による債務の承認

      時効を中断させるためには単に請求書を送るだけではなく、裁判所で請求しなければなりません。支払督促や調停の申し立てをするにしても裁判所を通して法的な手続きを行う必要があります。 裁判外でも催告という形で時効を中断させることができますが、催告後6か月以内に訴訟や支払督促などの手続きをしなければ効力が発生しません。このような法的手続きを取らなくても相手方が 代金支払の債務を認めた場合も時効中断が成立します。この場合は、債務があることを認める書面を相手方が受け取り承認した日付を明記させることが重要になります。

      トラブル防止の為の日頃からのポイント

      ・見積もりの段階で施工環境や全体工程を吟味し元請け業者と確認する

      ・契約書をきちんと作成して契約を取り交わしてから着工する

      ・契約時に前金として代金の一部を払ってもらう

      ・元請け業者に連帯保証人を立ててもらう

      ・災害時の責任について定める

      ・追加や変更の際の対処について定める

      ・遅延損害金について定める

      ・紛争が起こった際の対処について特約を定める

      元請け業者による工事代金の不払いを解決するには、かなりの労力、時間、費用がかかります。支払督促や訴訟手続きをする場合は普段の業務と並行して行う必要があるため、他の業務の進行に影響するなど 大きな損害となります。これらのリスクは、着工前に見積もり内容を確認したり、必ず契約書を取り交わすなど対策することで回避することができます。契約書では、トラブルになりがちな追加工事や内容変更などにも特約を定めることができるので万が一訴訟手続きに発展した際も重要な証拠となります。相手方の言い分に丸め込まれて妥協したり泣き寝入りしないためにも見積もり段階で内容を吟味し必ず契約書を作成して契約を締結すると良いでしょう。

      まとめ

      元請け業者によって不払いにされている発注代金の支払いを受けるには諦めずに催促し続けることが大事です。催促に応じない場合であっても弁護士に相談・依頼をして然るべき手続きをとることで 代金の支払いを受けることができます。

      自社での回収が見込めない場合や話し合いでは埒が明かない場合は、時効が成立して相手の債務が消滅してしまう前に適切な手続きを取って債権回収を成功させましょう。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      仮差押えをして債権回収する方法!

      2019-11-10

      「債権回収」とは?

      ビジネスにおいて、売り上げを伸ばすことは非常に重要です。ただし、いくら売り上げを伸ばしても、取引先から代金を回収できなければ意味がありません。

      実際にビジネスの現場では、取引相手が何らかの理由で代金を支払ってくれない場合があり得ます。そのため、代金回収のことまでしっかり意識しておく必要があるのです。

      ここでいう「代金」のことを、法律用語で「売掛債権」と呼びます。取引先が支払ってくれない代金を回収することは、「売掛債権の回収」ということになります。こうした「債権回収」に関する法律知識を知っておくことは、ビジネスを円滑に進めるために不可欠だと言えるでしょう。

      債権回収手段のバリエーション

      なお、売掛債権の回収がどのように行われるかは、「債権の焦げ付き具合」によって異なります。そこでまずは、債権回収方法の様々なバリエーションについて、ざっくりとした概観を見ておきましょう。

      取引先との合意による債権回収

      代金の支払いが滞ったとしても、取引先のリアクションを得られるという段階であれば、「債権の焦げ付き具合」はまだそれほど深刻ではありません。取引先との合意によって、債権を回収する手段があるからです。

      たとえば、取引先に支払い能力がない場合であっても、取引先との間で「相殺」や「債権譲渡」の合意をすることで債権を回収できます。

      このうち「相殺」という手段を使えるのは、「自社が取引先に対する売掛債権を持っているのと同時に、取引先の側にも自社への売掛債権がある」というケースです。この場合は、お互いの売掛債権をチャラにする、すなわち相殺することで、代金を支払ってもらったのと事実上同じ結果にすることができます。

      一方で「債権譲渡」という手段を使えるのは、「取引先が自社以外の第三者に対して売掛債権を持っている」というケースです。つまり、取引先の第三者に対する売掛債権を自社へ譲ってもらう代わりに、取引先への売掛債権をチャラにするのです。支払い能力のない取引先の代わりに、第三者に対してお金を請求できるようになるので、債権回収は事実上成功したことになります。

       

       

      担保権の実行による債権回収

      取引先のリアクションが得られない段階になると、「債権の焦げ付き具合」の深刻さが増してきます。ただ、この場合も取引先からあらかじめ「担保」を取っていれば、そこから債権を回収することが可能です。

      たとえば、取引先と契約を結ぶ際に、取引先が所有する不動産にあらかじめ「抵当権」をかけておくのです。そうすれば、取引先が約束通りに支払ってくれない場合に「抵当権」を実行することで、不動産を競売にかけることが可能になります。この競売にかけた不動産の売却代金を原資として、売掛債権を回収できるのです。

      裁判所を利用した債権回収

      「債権の焦げ付き具合」がもっとも厄介になるのは、取引先のリアクションが得られないにもかかわらず、「担保」も取っていなかったというケースです。この場合には、裁判所を利用した債権回収を行う必要が出てきます。

      具体的な手順としては、①まず、債権回収の原資を確保するために、取引先の財産を凍結する手続き(保全手続)を行います。②次に、取引先に対して代金の支払いを請求する民事訴訟を提起します。③この訴訟で勝訴判決を勝ち取ることができれば、裁判所を利用して取引先の財産から債権回収をすること(強制執行手続)が可能となります。

      裁判所を利用した債権回収は、数ある債権回収方法の中でも最終手段として位置づけられます。強力な効果を持つ手続きであると同時に、金銭的・事務的なコストの負担も決して小さくありません。費用対効果をしっかり検討しながら、慎重に取り組む必要のある債権回収方法だと言えるでしょう。

      「仮差押え」と「差押え」の違い

      前項で紹介した「裁判所を利用した債権回収」に関連して、「仮差押え」や「差押え」という非常に似通った用語が登場します。混同しやすいのですが、これらは全く異なる手続きです。両者の違いについて知っておくことが、債権回収に対する理解を深めるための一番の近道と言えます。

      そこで、ここでは「仮差押え」と「差押え」を比較しながら、裁判所を利用した債権回収について理解を深めていきましょう。

      「仮差押え」と「差押え」の目的の違い

      「仮差押え」と「差押え」のどちらも、「債務者に自分の財産を勝手に処分させないようにするための手続き」であるという点では共通しています。しかし、その目的が異なる点に注意が必要です。

      「保全手続」と「強制執行手続」

      先ほども触れましたが、裁判所を利用した債権回収は「①保全手続→②訴訟→③強制執行手続」の順序で進んでいきます。

      このうち、「①保全手続」の段階で行われるのが「仮差押え」です。これに対して、「差押え」は「③強制執行手続」の段階で行われます。

       

      「仮差押え」は保全手続の段階で行われるもの

      まず、①の段階で行われる「仮差押え」は、債権回収が空振りに終わらないようにするための「予防的な手続き」です。

      というのも、債権を回収する前に債務者が勝手に財産を処分してしまうと、債務者が無一文となり、債権回収が失敗に終わりかねません。債権回収を成功させるためには、債務者の手元に財産が残るようにする必要があるのです。

      そこで債務者の財産処分を禁止し、債権回収の実効性を高めるのが「仮差押え」なのです。「仮差押え」をされたからといって、対象となった財産がすぐさま競売にかけられるわけではありません。

      「差押え」は強制執行手続の段階で行われるもの

      一方、③の段階で行われる「差押え」は、実際に強制執行を始めてしまうための手続きです。

      強制執行手続では、債務者の財産を競売にかけて換金し、そのお金を債権者に対する支払いに充てます。この一連の手続きの中で、競売を行う準備として行われるのが「差押え」なのです。

      言い換えるならば、「差押え」とは「競売にかけるための財産を債務者から奪うための手続き」だと言えるでしょう。

      「仮差押え」と「差押え」のスピード感の違い

      こうした「仮差押え」と「差押え」の目的の違いは、両者のスピード感の違いにも影響してきます。

      「差押え」は時間をかけて行われる

      強制執行手続の本番として行われる「差押え」は、債務者の財産を奪う強烈な行為です。そのため、債務者が正式に敗訴した後でなければ、「差押え」を行うことはできないという制度設計になっています。

      訴訟の場で債権者と債務者が時間をかけて争い、裁判所の判決によって請求債権の存在が確定されることで、初めて「差押え」が可能になるのです。なお、「差押え」が可能になるために必要な裁判所の判決のことを、特に「債務名義」と呼びます。

       

      「仮差押え」はスピーディーに行われる

      これに対して「仮差押え」は、債務者の財産流出を防ぐ目的で行われる、緊急性の高い手続きです。そのため、できる限り時間をかけずスピーディーに手続きを進める必要があります。そこで、「仮差押え」を実行すべきか否かは、訴訟よりも簡易な書面審理のみで判断される制度設計になっています。

      この書面審理では、訴訟のように債権の存在を証明することまで求められません。債権の存在が「一応確からしい」と裁判官に認めさせることができればOKです(このことを、証明と区別して「疎明」と呼びます)。

      なお、「仮差押え」の書面審理では、債権の存在に加えて「保全の必要性」も疎明しなければなりません。たとえば債務者が最近出した不渡り手形など、債務者の信用状態を疎明することのできる書類を提出することとなります。

      以上をまとめると、「仮差押え」の手続きを進めるためには、債権の存在と保全の必要性を疎明できる書類を用意すれば足ります。

      このように「仮差押え」は、訴訟の場で判決(債務名義)を勝ち取る必要のある「差押え」に比べると、非常にスピーディーに進めることのできる手続きとなっていることがわかるでしょう。

      仮差押えのメリット・デメリット

      ここからは「仮差押え」に対する理解をさらに深めるため、そのメリットやデメリットについて詳しく見ていきましょう。

      仮差押えのメリット

      強制執行の空振りを予防できる

      「仮差押え」の最大のメリットは、強制執行が空振りに終わることを予防できるという点です。

      たとえば、代金を支払わない取引先に対する強制執行手続を、もし「仮差押え」をしないまま進めたらどうなるか考えてみましょう。

      取引先への強制執行を実行するには、取引先に対する訴訟を提起し、債務名義として勝訴判決を得る必要があります。そのためには、多大なコストを投入して訴訟に勝たなければなりません。

      そこまでして強制執行を実行したにもかかわらず、取引先の手元に回収すべき財産がなかったとしたらどうでしょう。強制執行の回避をたくらむ取引先としては、訴訟が終わる前に全財産を第三者名義にしてしまうこともあり得るのです。

      この場合、強制執行は空振りに終わってしまいます。債務名義を得るために投入したコストが、すべて水の泡となってしまうのです。債権を回収できないだけでも大きな損失なのに、無駄になった訴訟コストの負担まで強いられるという、散々な結果に終わります。

      このように、もし「仮差押え」という制度がなかったとしたら、強制執行制度自体が有名無実化してしまうのです。強制執行手続の利用を考えるのであれば、忘れずに「仮差押え」の手続きを踏んでおく必要があると言えるでしょう。

      債務者に対して大きなプレッシャーを与えられる

      「仮差押え」は、訴訟よりも簡易的な書面審理のみで発令されます。

      そのため、「仮差押え」を実行するのに要する時間は約1週間程度であり、非常にスピーディーな手続きとなっています。また、「仮差押え」の書面審理に必要なのは債権者側が提出する書面だけなので、手続きの開始を債務者が知ることもありません(密行性)。

      つまり債権者の側からすると、債務者に対して財産流出のチャンスを与えることなく、素早く「仮差押え」を実行することができます。一方で債務者の側からすると、手続きの進行について一切知らされないまま、ある日突然に自らの財産の処分が凍結されたことを知ることになるのです。

      このように「仮差押え」の実行は、債務者に対して大きな心理的プレッシャーを与えます。また、財産を凍結されたことにより、債務者自身のビジネスもストップしてしまいます。債務者としては、一刻も早く「仮差押え」の状態から脱したいと考えるはずです。

      したがって「仮差押え」を実行することで、その後の交渉を債権者の有利に進めることが可能になります。それまで支払いを請求してもリアクションを見せなかった債務者が、「仮差押え」の実行を受けて、一転して債権者の要求を受け入れるようになることも少なくありません。

      さらにその後の交渉が順調に進めば、債務者との間でうまく合意がまとまることもあります。合意による債権回収が実現すれば、強制執行に必要な訴訟コストを負担せずに済むので、状況が一気に好転します。

      凍結できる財産の種類に制限がない

      なお、「仮差押え」の対象とすることができる財産には、制限が一切ありません。

      土地・建物といった不動産が「仮差押え」の対象になるのはもちろん、機械・什器類などの動産も対象になります。さらには、債務者が第三者(これを特に「第三債務者」と呼びます)に対して有する債権も、「仮差押え」の対象にすることができます。

      つまり、「仮差押え」という手段を選択するに際し、債務者が有する財産の種類を気にする必要はありません。債務者が何らかの財産を持っている限り、「仮差押え」は債権回収を成功させるための有効な手段となるのです。

      仮差押えのデメリット

      保証金を準備する必要がある

      一方で、「仮差押え」のデメリットとしては、裁判所から保証金の供託を要求される点が挙げられます。

      先ほどメリットのところで触れましたが、「仮差押え」の手続きは債務者に知られることなく、債権者だけで進めることができます。このように、債権者の一方的な申立てだけで手続き可能であることの裏返しとして、債権者には保証金を供託することが求められるのです。

      保証金の金額は、債務者に対する金銭債権の20%~30%が相場となっています。回収したい債権の金額が高額であればあるほど、供託しなければならない保証金も高額になってしまうというわけです。決して少なくない額のお金を用意しなければならない点は、「仮差押え」の大きなデメリットだと言えるでしょう。

      なお、仮差押え後の訴訟で債権者の全面勝訴となった場合や、債務者との合意がまとまり任意の債権回収ができた場合には、供託した保証金はちゃんと戻ってきます。

      一方で、債務者との訴訟に全面敗訴または一部敗訴した場合、供託した保証金は債務者に対する損害賠償に充てられることとなります。場合によっては、供託した保証金の全額が、債務者に対する損害賠償に消えてしまう可能性もあります。

      したがって、見込まれる回収可能額・保証金の額・敗訴リスクなど、費用対効果を慎重に検討したうえで、「仮差押え」の手続きを利用するか否かを判断する必要があるのです。

      債務者を倒産させてしまうリスクがある

      メリットのところでも触れたことですが、債務者の資産を凍結する「仮差押え」の処分は、債務者のビジネスに対して大きなダメージを与えます。だからこそ「仮差押え」をすることで、債務者にプレッシャーを与えることになり、その後の交渉を有利に進めることができるのです。

      その反面、「仮差押え」のタイミングを間違えると、債務者のビジネスが完全に行き詰ってしまうことになりかねません。「仮差押え」によって資産を凍結されたことによって、債務者の経済的信用は大きく低下するからです。最悪の場合、「仮差押え」をきっかけに債務者が倒産してしまうことも考えられます。

      債務者が倒産してしまうと、債権回収の計画自体が暗礁に乗り上げてしまいます。債権を回収するために行った「仮差押え」を行ったのに、そのせいで債権回収が失敗に終わっては本末転倒です。したがって、債務者を倒産に追い込んでしまうリスクを抱えているという点は、「仮差押え」の重要なデメリットとして挙げることができるでしょう。

      第三債務者の財政状況にも注意が必要

      「仮差押え」のメリットについて説明する中で、「仮差押え」の対象には制限がないという点を挙げました。すなわち、債務者が第三債務者に対して持っている金銭債権についても、「仮差押え」によって凍結することが可能です。

      たとえば、A社への支払いを渋っているB社が、別のC社に対して1,000万円の金銭債権を持っていたとしましょう。B社からの債権回収を考えているA社としては、債権回収の原資を確保するために、B社がC社に対して有する金銭債権1,000万円を債権回収の原資としたいところです。

      しかし、仮にC社の財政状況が非常に苦しいものだとしたら、B社のC社に対する金銭債権は「絵に描いた餅」に過ぎません。いくら「仮差押え」によってB社のC社に対する金銭債権を凍結したところで、その後の強制執行手続は空振りに終わってしまうのです。

      このように、金銭債権に対して「仮差押え」を行う際には、第三債務者の財政状況によって債権回収の可否が左右されるというデメリットがあります。

      金銭債権の保全以外には使えない

      「仮差押え」の手続きを利用できるのは、金銭債権の保全が目的である場合に限られます。

      たとえば、A社がB社に対して商品を販売したにもかかわらず、B社がその代金を一向に支払おうとしないような場合、A社はB社に対して「商品代金の支払請求権」を持っていることになります。このような「お金を支払うことを要求する権利」を保全する場合に限って利用できるのが、「仮差押え」の手続きなのです。

      これに対して、金銭債権以外の権利を保全したい場合には、「仮差押え」の手続きは使えません。

      たとえば、A社がB社から特注の工場機械を購入したとしましょう。しかし、A社が代金をきっちり支払ったにもかかわらず、B社は工場機械をA社へ納入しようとせず、別のC社へ納入しようとしているのです。この工場機械は特注なので他から調達することが難しく、納入の遅れによりA社の事業は大きなダメージを受けてしまいます。

      A社としては、C社への納入を阻止するために、急いで工場機械の処分を凍結したいところです。しかし、この場合に利用できるのは「仮処分」という手続きであって、「仮差押え」ではありません。なぜなら、ここでA社が保全しようとしている権利は「工場機械の納入を要求する権利」であって、金銭債権ではないからです。

      このように、保全したい権利の種類によって手続きを利用できなくなるという点も、「仮差押え」のデメリットの一つとして数えられるでしょう。

      仮差押えの手続きの流れ

      ここからは、「仮差押え」の手続きの流れについて詳しく見ていきましょう。

      仮差押命令の申立て

      「仮差押え」の手続きは、債権者が裁判所に対して「仮差押命令の申立て」を行うところからスタートします。そこで、まずは仮差押命令の申立てについて説明をします。

      管轄裁判所

      仮差押命令の申立てを、どの裁判所に対してすればよいかという問題です。

      この点については、「仮差押え」の執行後に債務者に対して提起する訴訟の管轄裁判所に対して、仮差押命令の申立てをすればよいと考えておけば大丈夫です。具体的には、原告となる債権者の住所を管轄する裁判所、または被告となる債務者の住所を管轄する裁判所です。

      なお、仮差押命令の申立て先と、その後の訴訟の提起先は、別の裁判所でもかまいません。仮差押命令の申立て先となる裁判所は、厳密には「その後に訴訟を提起する予定の裁判所」と規定されています。

      なぜなら、緊急性の強い手続きである「仮差押え」は、その後の訴訟の段取りがまだ確定していない段階で行うのが普通だからです。つまり、仮差押命令を申し立てる裁判所を決める際には、その後に訴訟を提起する裁判所を確定することまでは要求されていないのです。

      さらに、「仮差押え」の対象となる財産の所在地を管轄する裁判所にも、仮差押命令の申立てをすることが認められています。仮差押命令の申立て先となる裁判所については、「仮差押え」が緊急時の手続きであることにかんがみて、柔軟な制度設計がされていると言えるでしょう。

      提出すべき書類

      「仮差押え」は、債務者に対して秘密裏に行う必要のある手続きです。そのため、裁判所が「仮差押え」を執行すべきか否かを判断する際には、債務者が関与する機会を与えずに、債権者側が提出した書類のみを用いて審理を行います。

      では、仮差押命令の申立てを行う債権者は、いったいどのような書類を提出すればよいのでしょうか。

      まずは、「保全すべき権利を疎明する書類」の提出が求められます。

      ここで言う「保全すべき権利」とは、債権回収が必要となっている金銭債権のことです。また「疎明」とは、「裁判官にその事実が一応確からしいと信じさせること」を言います。「仮差押え」は緊急時の手続きなので、正式な訴訟で必要な「証明」よりもハードルの低い「疎明」で足りる、と考えておけば良いでしょう。

      具体的には、契約書・注文書・納品書・伝票・請求書といった書類が、「保全すべき権利を疎明する書類」該当します。

      さらに、「保全の必要性を疎明する書類」も提出しなければなりません。ここでの「保全の必要性」とは、このまま放置しておくと債権回収ができなくなってしまう、ということです。

      具体的には、不渡り手形や信用調査報告書など、債務者の経済的信用力が大幅に低下している事実を示す書類が該当します。債務者の財産隠しが疑われる場合には、債務者が最近処分した土地の登記簿謄本なども、「保全の必要性を疎明する書類」として利用することが可能です。

      以上のような書類を「疎明資料」として、申立てでの主張の順番に沿って番号を付したうえで、申立書に添えて提出することになります。これらの書類が手元に残っていない場合は、「仮差押え」の手続きを進めることが難しくなってしまうのです。

      仮差押えの対象物の特定

      「仮差押え」によって凍結できる財産の種類には、制限がありません。ただ、凍結の対象となる財産の種類によって、申立ての際に扱いが異なるので注意が必要です。

      凍結の対象とするのが不動産・債権の場合は、申立て時に対象物を特定しておかなければなりません。不動産の処分を凍結したい場合は「物件目録」を、債権の処分を凍結したい場合は「仮差押債権目録」をそれぞれ作成して、申立書に添付する必要があります。

      一方で動産の場合は、対象物を特定せずに申立てをすることが可能です。というのも、動産の「仮差押え」においては、執行官が現場に立ち入るまでは実際にどのような動産が存在するか分からないのが通常だからです。したがって申立人(債権者)としては、動産が存在する「場所」を特定するだけで足ります。

      保証金の供託

      保証金とは?

      必要な書類を揃えて仮差押命令の申立てを行った後は、裁判所の書面審理に入ります。なお、このタイミングで必要になるのが、保証金の供託です。

      というのも、債権者の申立てのみで開始する「仮差押え」は、債務者にとって非常に不利な手続きです。この点を考慮して、債権者には保証金の供託が要求されているのです。

      なお、「仮差押え」のデメリットについて説明した箇所でも触れましたが、保証金の金額は保全する金銭債権の20%~30%程度が相場となっています。

      保証金の供託の流れ

      では、具体的な手続きの流れを見ていきましょう。

      裁判所の書面審理は、非常にスピーディーに進みます。申立てをした日の翌日、あるいは翌々日には、申立人(債権者)と裁判官で面接をする機会が設けられます。

      裁判官との面接の場では、申立書に不備がないか確認が行われます。必要があれば、その場で申立書の補充をすることも可能です。

      申立書に特段不備がないようであれば、申立人(債権者)に対して保証金の供託が命じられます。「1週間以内に保証金を供託することを条件として、仮差押命令を発令する」といった内容の決定がなされるのです。

      この決定を受けて、申立人(債権者)は法務局などの供託所に対して、所定の金額の保証金を供託します。なお供託とは、一定の法的効果を発生させるために供託所へお金を預けることを言います。「仮差押え」における供託には、仮差押命令が発令されるという法的効果が与えられているのです。

      供託金の納入は、原則として供託所の窓口へ直接現金を持参して行います。窓口で渡される「供託書」に必要事項を記入し、所定の金額の供託金を納入します。

      供託手続きの完了と引き換えに、「供託書正本」という書類が交付されます。これを裁判所に提出することで、仮差押命令が発令されることになります。供託書正本を午前中に提出することができれば、仮差押命令をその日のうちに発令してもらうことが可能です。

      なお、供託金の納入は振り込みや電子納付でも可能です。ただし、窓口で直接納入するよりも供託書正本を入手できるタイミングが遅くなるため、その後の手続きも遅れてしまいます。急いで債務者の資産を凍結したい場合は、できる限り窓口で供託金を納入する方が良いでしょう。

      仮差押命令の発令

      申立人(債権者)が裁判所に供託書正本を提出すると、いよいよ仮差押命令が発令され、実際に「仮差押え」が執行されることになります。

      不動産・債権を対象とする場合

      不動産の処分を凍結する場合は、裁判所が法務局に対して「仮差押登記」を依頼します。対象となる不動産の登記簿に「仮差押え」の登記がされることにより、売却等の処分を行うことが不可能になるのです。

      債権が対象の場合は、凍結対象となる債権の債務者(第三債務者)へ「仮差押決定通知書」が送付されます。たとえば凍結債権が代金債権である場合は売り主が、預金口座である場合は銀行が、それぞれ第三債務者となります。仮差押決定通知書を受け取った第三債務者は、それ以降弁済をすることができなくなるのです。

      これらの処分はいずれも、債務者への通知よりも先に行われます。なぜなら「仮差押え」は、債務者の資産隠しを防ぐために急いで秘密裏に行う必要があるからです。

      動産を対象とする場合

      なお、動産を対象とする「仮差押え」の場合は、執行官が直接現場に立ち入って執行するため、執行と同時に債務者の知るところとなってしまいます。これは動産を対象とする以上仕方のないことであり、「仮差押え」という制度の限界だと言えるでしょう。

      仮差押えによる債権回収のポイント

      最後に、「仮差押え」を利用して債権回収を進める際に注意すべきポイントをまとめます。

      仮差押えの対象物を適切に選ぶ

      デメリットとしても触れたように、「仮差押え」には取引先を倒産させてしまうリスクがあります。取引先に倒産されては、債権回収自体が失敗に終わってしまいます。

      そこで、「仮差押え」による倒産を防ぐため、凍結する財産の種類を適切に選ぶことが重要です。結論から言うと、商品や売掛債権を凍結するよりも先に、不動産を対象物として「仮差押え」の手続きを進めるようにしましょう。

      なぜなら、商品を凍結された取引先は、商品を売ることができなくなってしまいます。また、売掛債権を凍結された取引先は、売掛金の回収ができなくなり資金繰りが厳しくなってしまいます。こうしたダメージは取引先にとって非常に大きなものとなり、倒産の引き金になりかねません。

      そこで、事業への直接的な影響が少ない「不動産の仮差押え」から検討を始めるのが得策だと言えるのです。

      債権管理を日ごろから怠らないようにする

      「仮差押え」を利用した債権回収を成功に導くには、平常時から債権管理を怠らないことが非常に重要となります。具体的には、取引先ごとに売掛金の発生日時・支払期日・代金回収日などをしっかり記録し、請求書などの書類も漏れなく保管しておくのです。

      売掛債権の記録をつけておくことで、取引先に対する債権の焦げ付き具合を判断することが可能となり、適切なタイミングで「仮差押え」を申し立てることができます。

      また、売掛債権の記録をつけておくことで、取引先の財政状況を推測することもできます。資金繰りに余裕のある時期を推定することができれば、その時期にタイミングを合わせて預金口座に「仮差押え」をかけることで、債権回収の効果を最大限にすることができます。

      さらに、請求書等の書類をきっちり保管しておくことは、「仮差押え」の申立ての際に提出する疎明資料を素早く準備できることにもつながります。

       

      内容証明郵便を用いた支払い請求を忘れないようにする

      債権回収を進める際に見落としがちな落とし穴として、回収しようとする債権の消滅時効が挙げられます。「消滅時効」とは、法律に定められた期間を何もせずに経過すると、権利が消滅してしまうという制度のことです。なお、売掛債権が消滅時効によって消滅する期間は、一般的に5年間とされています。

      消滅時効の進行を止める手段には、「裁判上の請求」と「裁判外の請求」があります。「裁判上の請求」とは、ずばり訴訟を提起することです。一方「裁判外の請求」は、理屈の上では口頭で「支払ってくれ」と言うことも含まれるのですが、証拠として明確に残る内容証明郵便を用いるのが一般的です。

      なお、「裁判外の請求」でいったん消滅時効が中断しても、6か月以内に「裁判上の請求」すなわち訴訟を提起しないと、再び消滅時効が進行を始めてしまいます。

      つまり、「仮差押え」をして訴訟に持ち込んだとしても、6か月以内に「裁判外の請求」をしておかなければ、肝心の債権が消滅してしまう恐れがあるのです。

      したがって、債権回収に取り掛かる際には消滅時効の成立を防ぐために、まずは内容証明郵便を用いて支払い請求することを忘れないようにしましょう。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      サービサーとの交渉方法!

      2019-07-06

      サービサーとの交渉方法は?債務減免を得る方法や債務を低額で買い戻す方法!!

      サービサー(債権回収業者)は、いち早く債務者から債権を早く回収するために、あの手この手と可能な限りの手段を用いて返済を要求してきます。

      基本的に、債務者の方は、法に関して特別強いわけではないため、サービサーのいうとおりに返済を行ってしまい、結果的に本来なら抑えれるところも抑えることなく、「必要以上の返済を行ってしまう」というケースが目立ちます。

      勿論、返済できるのであれば何も問題はないのですが、自社の経営状況が苦しい場合、将来に向けた投資を行わなければいけないような場合、経営者としましては少しでも弁済額を減らしたいところでしょう。

      ここで大事なのは、サービサーの事情を知ることです。
      たとえば、サービサーが買い取る債権の価格は、債権価格の「約1%~5%」である場合もあるため、実際には全てを回収できなくでも利益は出るのです。

      しかし、サービサーはできるだけ多くの金額を回収してこようとしてきます。
      よって、サービサーの言いなりになっていては、債務者は損をするばかりなのです。

      そこでここでは、そもそもサービサーとはなんなのか、その内容や債務免除をしてもらう方法、DPO(Discount Pay Off)や任意売却でも解決できない場合の対応策などの情報を徹底解説していきます。

      ・サービサーとは?

      『サービサー』とは、債権回収を専門に行う業者です。
      不良債権を「早く処理してしまおう」と考える金融機関などから、この残った借金を回収する権利(債権)を元本より圧倒的に安い価格で買い取り、その後債務者から債権回収を行い利益を得ています。

      サービサーは債権回収のプロ集団であり、回収するためのノウハウを培っています。
      様々な手を使い回収を試みてくるため、債務者はいいなりになるのではなく、できるだけ情報を渋り、タイミングを見計らって有利に交渉していかなくてはいけません。

      ●サービサーは法務大臣の認可を受けた民間業者

      「債権回収業者」と聞くと、不良債権を回収するハゲタカという映画などのイメージが先行してしまい、どうしてもブラックなイメージを持ってしまうかもしれません。

      しかし、実際にはサービサー(債権回収業者)は、民間企業ながら法務大臣から認可を受けたしっかりとした業者なのです。

      不良債権の迅速な処理の促進を目的として、1999年施行の「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」に基づき、サービサーは設立されました。

      また、認可を受けるためには、以下のような条件をクリアしてる必要があります。

      【法務大臣から認可を受ける条件】

      ①資本金が5億円以上の株式会社である
      ②暴力団員または暴力団員を辞めてから5年以内の者が従事していない
      ③常務に従事する取締役のうち1人以上が弁護士である
      ④禁固刑以上に処されて5年を経過しない者が従事していない
      ⑤破産者で復権していない者、成年被後見人が従事していない

      ●サービサーは全ての債権を取り扱えるわけではない

      まさしく、債権回収のプロ集団であるサービサーですが、実は全ての債権を取り扱えるわけではありません。

      サービサーが取り扱うことができるのは、特定金銭債権といわれる一部の債権のみとなっています。

      特定金銭債権とは、「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」で規定される金銭債権であり、以下のようなものが該当します。

      ①銀行等の金融機関・貸金業者が有する(有していた)貸付債権等
      ②リース・クレジット債権等
      ③特定目的会社(SPC)が流動化対象資産として有する金銭債権等
      ④法的倒産手続中の者が有する金銭債権等
      ⑤保証会社・金融機関等が有する求償債権等
      ⑥その他、政令指定で定める特定金銭債権

      サービサーが譲受または委託により債権管理回収ができる債権は、特定金銭債権に限定されているのです。

      ・サービサーに債務免除をしてもらう方法(DPO(Discount Pay Off))

      サービサーは主に、経営不振に陥った会社の債権を大量に購入します。
      そのため、「債権を強引に取り立てられるのではないか?」と心配される経営者様もいると思いますが、必ずしもそうとは限りません。

      まず知っていただきたいのは、サービサーは貴社の債権のみではなく、多数の他者の債権も一緒にバルクで購入しているということです。

      債権は、銀行やその他の債権者から非常に安く買い取っているため、100件~1,000件あるうちのいくつか回収できれば元は取れ、利益も十分に見込めるとも言えます。

      ですので、サービサーが債権を購入したのち、その後改めてサービサーと交渉し、債務減免交渉を行うことはよくあります。

      しかし、サービサーは、全額を回収しようとします。

      サービサーとしては、本来は、債権を買い取った価格よりも多く回収することができればよいわけです。

      また、長期間での回収を想定していた場合、多少、金額が少額になったとしても、短期で回収できるならば、より好都合となります。

      しかも、サービサーとの交渉は、成立する場合は、ほんの一瞬で完了することもあります。

      サービサーにとっては、それほどまでに、短期間で回収できるということはニーズの方が大きいのです。

      ●サービサーに債権を売却し企業再建を図る

      仮に、銀行などの金融機関が、貴社に対して多額の債権を有していたとしましょう。
      この場合、銀行などの金融機関に対して、サービサーに債権を売却することを促し、売却してもらい、その後サービサーと交渉することにより、実質的な債務の減免を得ることもあります。

      銀行などの金融機関としては、その債権を既に損金処理している場合は勿論、そうでない場合でも、サービサーに債権を売却することにより損金が確定しますので、損金処理ができるメリットがあります。

      また、サービサーとしても、二束三文で債権を購入するため、全額回収しなくても利益を出すことができることから購入を承諾するのです。

      銀行などの金融機関にサービサーに債権を売却してもらって、最終的に、企業再建を勝ち得るという企業再建方法はよく使用されます。

      ですので、サービサーから、さらに、サービサーに債権を売却してもらって、最終的に、企業再建を勝ち得るという企業再建方法はよく使用されます。

      友好的なサービサーに、現在の債権者であるサービサーに対して、営業に行ってもらって、貴社の債権を買い取ってもらうことで、返済条件を柔軟に変更してもらいつつ、債務の全体の返済額を削減してもらうのです。

      ●DPO(Discount Pay Off)の流れ

      DPO(Discount Pay Off)は、おおまかに以下のような流れに沿って行われます。

      【DPO(Discount Pay Off)の流れ】

      ①金融機関と今後どのように返済を継続していくか話し合う

      資産を売却しても借金が残ってしまう場合、まずは今後どのように返済を継続していくか話し合わなくてはいけません。

      ただし、DPO(Discount Pay Off)を行うことを目的とする場合、あくまで「無理のない範囲」でどのように返済を続けていくかを焦点とし、話し合います。

      ②金融機関やサービサーからサービサーに債権が譲渡される

      金融機関やサービサーからサービサーに対し、債権が譲渡されます。
      また、金融機関やサービサーは債権を二束三文(おおよそ1%~5%の場合もあります)で手放すこととなりますが、債権を売却することで損金が確定し、損金処理を行うことが可能となるなどのメリットが生まれます。

      ③頃合を見て債権の一括弁済を行う

      「無理のない範囲」での返済を継続していき、頃合を見て債権の一括弁済を行います。
      ただし、弁済を行うのは本来の債権額ではなく、あくまでサービサーが購入したであろう債権の価格(約1%~5%の場合もあります)に近いものであり、尚且つサービサーの利益が出る範囲での金額です。

      たとえば、元々が1千万円の債権であり、それをサービサーが約1%~5%(約10万円~50万円)で購入した場合には、それ以上の価格(例としまして、約100万円~200万円など)で一括一部弁済を申入れることとなります。

      ④残りの債務を免除してもらう(免除証書の発行)

      一括弁済と引き換えに、残りの債務を免除してもらいます。また、その際には免除証書を発行してもらいます。

      ●税務上の問題

      通常、債務者が債務免除を受けた場合、債務免除の金額分は「債務免除益」として税務上の益金に算入します。

      仮に、1,000万円の債務免除を受けたとするならば、通常ならば1,000万円の債務免除益が発生し、この金額に応じた税負担がかかってしまうのです。

      これでは、せっかく債務免除できたとしても多額の税負担が生じる為、十分な効果は得られません。

      しかし、債務超過の解消のための債務免除である場合は「非課税」となるため、企業再建のための効果に大きな期待が持てます。

      ・DPO(Discount Pay Off)や任意売却でも解決できない場合はどうすればよいのか?

      DPO(Discount Pay Off)や任意売却でも解決できない場合、『抵当権消滅請求』を行うことで、問題が解消される可能性があります。

      抵当権消滅請求を行った場合、通常ならば債権者は、抵当権の対象となる不動産の価値の範囲内で換価を受けることができます。

      しかし、債務者にはその抵当権の対象となっている不動産以外にめぼしい財産がないことが多いため、めぼしい財産がなければ、債権者はそれ以上追いかけて来ないのです。

      また、めぼしい財産があったとしても、抵当権がついていない以上、ほかの債権者と平等にしか換価金を受け取れませんし、そもそも強制執行すること自体も非常に面倒です。

      すなわち、抵当権の対象となっている不動産の換価でも足りず残った債権者の債権は、無担保債権になりますので、ほとんど無価値となります。いわゆるサービサーの債権がいわゆるポンカス債権になってしまうのです。

      他方、会社としては、その不動産を買い受けた不動産会社やファンドなどからリースバックを受けることで事業を継続することはできるということとなります。

      ・サービサー(債権回収業者)の悩みはいち早く弁護士へご相談を

      サービサー(債権回収業者)は債権回収のプロであるため、回収するためならば如何なる手段も躊躇なく用いてきます。
      例としまして、以下のような手口があります。

      通常、債権の履行期限が切れた場合、債権者は利息や遅延損害金を請求することができるのですが、サービサー(債権回収業者)は債務者に対し、元本残額のみを伝え「一定額を弁済してくれたら元本に充当する」と言います。

      それを聞いて債務者は、「利息や損害金を支払わなくてよい」と勘違いし元本を返済するのですが、ある程度回収したら、サービサー(債権回収業者)は利息や損害金を請求してくるのです。

      このように、債務者が法的知識に乏しいことを逆手に取り、サービサー(債権回収業者)は債権を回収してきます。

      債務者としては納得がいかないかもしれませんが、要求を無視すると、資産の仮差押などの処置が取られてしまう可能性がでてきてしまうため注意が必要です。

      しかし、専門家である弁護士に相談すれば、法を駆使した交渉を行うことができるようになるため、債権減免や債権を低額で買い戻すことも可能となります。

      また、より良い結果を生むためにも、できるだけ早い段階で弁護士へ相談しておくことを推奨します。

      ・まとめ

      サービサーから債権の回収にあったとしても、焦ることはありません。
      落ち着いて対処することで、債権減免を得たり、債権を低額で買い戻すことは可能となります。

      大事なのは、サービサーのいいなりにならないことです。まずは専門家である弁護士に相談し、有利に交渉を進めていきたいところです。

      サービサーに関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      海外債権の回収について!

      2015-09-30

      海外企業に対する債権の回収にお困りの場合

      海外企業等の海外の取引先に対しても、いろいろな債権や売掛金が未回収になっています。

      海外企業は海外に所在するため、債権・売掛金回収行為自体も手数がかかりますし、海外企業がその債権について支払う意思がないのか、単に滞っているのか、経営不振にあるのかも分からないことが多く、海外企業に対する債権の管理は安心できません。

      また、海外企業に対する債権の回収をしたいと考えていても、どのようにしたらわからず、対策がとれていないという会社もいらっしゃることでしょう。
      また、海外企業に対して督促をしたり、電話で催促をする場合には、従業員の方のご負担が多く、本来の業務に支障が出てしまうということもあるのではないでしょうか。

      また、日本に進出している海外の法律事務所に依頼をしようとしてもそのような国際法律事務所は弁護士費用が異常に高かったり、その国の企業の日本における業務をサポートするのが本業であり、日本企業からの依頼を想定していなかったり、人数も少なかったり、特別な大企業の依頼のみを受任しているなど、日本企業の海外企業に対する債権の回収に真剣に取り組んで頂けない傾向があります。

      そのような悩みをお持ちの場合には、渉外弁護士に早期に相談し、債権回収のための方策を採ることをお勧めいたします。

      海外企業に対する債権回収の方法

      ではどのように、債権回収業務を行うのでしょうか。

      勿論、国によって法制度が異なりますので、国ごとに異なった対応が必要です。

      日本であれば、内容証明郵便を送付し、仮差押えを行い、訴訟を提起し、最終的に強制執行をすることとなりますが、実は、ほとんどの海外の各国において、類似の制度が存在します。

      仮差押え類似の手続きをするためには、裁判所に対して、一定の担保金を積み立てる必要があることも、おおむね同様です。

      日本の内容証明郵便は海外に送付することはできませんので、通常の国際郵便やFAXにより督促を行います。それによって、海外企業が債権を支払わないことについて、理由があるのかないのか分かります。商品に問題があったので支払わないとか、経営不振にあるので支払えないとか、単に手続きが止まっていたとか、多くのケースで返答が返ってきます。

      また、仮差押え類似の手続きや訴訟の提起をした場合、慌てて反応してくる海外企業もいることも、日本企業と大きく異なりません。多くの場合、訴訟の手続きの中で和解が成立するということも日本企業と大きく異なりません。

      現地の弁護士を使用する!現地の言語を使用する!

      実際に、海外企業に対する債権を回収する際、国際郵便やFAXによる通知書は当事務所から送りますが、なかなか解決しない場合は、実際に現地の弁護士を使用して、仮差押え類似の手続きや訴訟の提起などの法的手続きを執り行う、さらには海外企業との直接の交渉を行う必要があります。

      当事務所では、米国・英国・欧州(東欧も含む)などの各国、中国、香港、台湾、韓国、ベトナム、タイ、インドネシア、フィリピン、シンガポールを初めとする中国・アジア新興国その他の諸外国の弁護士と協働し、海外企業に対する債権の回収業務を行っています。

      特に、中国では通知書を送るだけでは回収可能性も低く、中国弁護士が対象会社を訪問するなど致します。韓国・台湾・タイなどではまずは日本国内からの通知書で対応いたします。いずれにしろ国によっての特徴があります。

      中国・香港・台湾との間の案件では、日本語及び中国語(または日本語及び中国語または英語)での契約書になることが多いのに対して、米国・英国・欧州はもちろん、韓国、ベトナム、タイ、インドネシア、フィリピン、シンガポールなどのアジア新興国との間の案件においても、英語(または日本語及び英語)での契約書になることが一般的であり、これらを検討する必要もあります。

      なお、実際に、どのような手続きを行うか、仮差押え類似の手続き行うか、相手方の財産調査の実施や、海外企業の債権回収の見込みなどについては、海外の弁士とも協働して検討し、綿密にお打合せをさせていただいた上で決定をして頂く形を採っております。

      いずれにしろ、海外企業に対する債権回収・売掛金回収について、どのような手法を採用すべきか、その場合、どのようなメリットが生ずるか、どのようなデメリットが生ずるかについても考慮の上、手法を検討することが重要かと思われます。

      お問い合わせ・無料法律相談

      取引先から難癖を付けられ支払ってもらえない!

      2015-09-13

      不当な理由で払ってもらえない売掛債権に、
      (債権回収・契約不履行・損害賠償請求)
      お困りではありませんか??
      弁護士が1からお力になります。法律相談・夜間休日も対応。
      難癖をつけられても債権回収を実現する方法とは??

      取引先から難癖を付けられ支払ってもらえない

      仕入れをしたのに商品に難癖をつけられ代金を支払ってもらえない
      期限が来たのに何だかんだと言い逃れをして支払ってもらえない
      取引先が取引の中止をちらつかせて払ってくれない
      取引先が合理的な理由なく取引を打ち切る!と言っている

      しっかりした商品を納入したのに瑕疵があるなどと難癖をつけてのらりくらりと代金を支払ってくれないとか、払うからと言いつつ全然払ってこないとか、逃げ隠れしているとか、面会謝絶して払ってこないとか、音信不通にしてしまうとか、いくら請求をしても、反応がない、あるいはのらりくらりとごまかして逃げる、という人間も世の中には存在しています。
      彼らは何もしないことによって、請求をしていた人が、これはもう支払ってもらえない、、、と諦めることを狙っているのです。

      そのような不誠実な債務者をそのままにしてはいけません。またむしろ、そのような取引先に対しては、引き続き誠実な取引先として約束をさせ、合理的な取引関係を構築する必要もあります。

      通知書・警告書・内容証明郵便を送付する

      当事務所では、そのような取引先に対しては、内容証明郵便(又は普通郵便)により、通知書や警告書を送付します。

      弁護士名で通知書や警告書の送付を行う際には、「いつまでにいくらを支払え!」ということのみならず、「支払いがなければ法的措置を講じる!」、ということを文書で明示して通知をしますので、取引先としては、弁護士から支払督促があり、法的措置を講じると言われることによって、裁判になってしまうという危機感を抱き、支払いをするなどの対応をしてくるのです。

      また、その過程で、難癖をつけて払ってくれなかった原因(商品の瑕疵とか反対債権の存在、こちらの業務の不適切性など)が存在しないことを認めさせることも必要です。

      また、相手方から内容証明郵便を送付してきて、いろいろ言い訳をしてくるようでしたら、どんどん説明させて情報を引き出し、説明の矛盾や不合理性を突きましょう。いろいろ言い訳を言ってくるようでしたら、どんどん言わせることが重要です。その中に存在する矛盾が、後日、あなたが裁判所で主張する際の有力な証拠となるのです。

      もっとも、相手方は内容証明郵便の受領を拒否する可能性もあり、また、受領した場合でもなんら返答をしてこないということも考えられ、このような場合には、②裁判所の手続きを利用していく必要があります。

      裁判・訴訟を提起しましょう

      まずは仮差押え・仮処分

      訴訟の前に相手方の財産が把握できている場合には、財産に対して仮差押えなどの保全手続きをすることが好ましいです。
      不動産や預金や売掛金債権を差し押さえることにより、債権の回収が容易になりますし、この段階で、相手方も、債務を支払ってきたり、難癖をつけて払ってくれなかった原因(商品の瑕疵とか反対債権の存在、こちらの業務の不適切性など)が存在しないことを認めてくることが多いです。
      裁判になれば敗訴して、最終的に支払わなければならなくなる可能性が高いからです。

      特に、売掛金債権を差し押さえることは特に有効です。売掛金債権を差し押さえる場合、裁判所からその取引先の第三者取引先に通知が行くこととなりますので、第三者取引先に取引先と揉めていることが発覚し、あるいは信用状態に問題があると思われてしまいますので、事実上、債務の支払に迫られるためです。

      もっとも仮差押等の保全手続きをするためには、裁判所に対して、一定の担保金を積み立てる必要があり資金負担が生じます。

      裁判・訴訟の提起

      仮差押え・仮処分を行っても、債務を支払わないような場合は、裁判・訴訟を提起するほかありません。

      また、裁判・訴訟を提起した場合、慌てて応じてくる相手方もおり、また、相手方が裁判に出頭をした場合には、裁判の場において話し合いをする機会があり、場合によっては和解に至る可能性もあります。

      むしろ、裁判所は、裁判・訴訟において判決を出すよりも、無理をしてでも和解をさせようとしてきますので、その和解の場で総合的な問題の解決を図ることができます。

      取引先の難癖が根拠がないことや、その他の取引先の主張が不合理であることは裁判所が理解してくれ、貴社に有利な和解が成立することを目指す必要があります。

      判決を取得し、請求をしてもなお支払いをしない場合には、強制執行という手続きが用意されていますが、相手方に財産が全くない場合や、相手方が財産を隠匿している場合には、効果が見込めない可能性もあります。その関係でも、判決よりも若いの方が好ましいというのもあります。

      ただ、いずれにしても、裁判・訴訟においては、証拠が重要であり、手続きを有利に進めることが有利な和解につながりますので、契約書・資料などの書類の作成・保管や、相手方との会話の録音等を確保しておくことが好ましいといえます。

      すなわち、難癖をつけて支払わない取引先にどのように支払わせ、どのようにその主張を撤回させるかについて、どのような手法を採用すべきかについては、これらの諸般の事情を考慮して、決定してゆくことが重要です。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      家賃滞納者をうまく退去させるには!

      2015-07-28

      家賃滞納者をうまく退去させるには

      家賃を滞納するような借主には早く出て行ってもらいたい。

      貸主としては当然の考えですが、とはいえ即時に相手を無理やり退去させることはできません。

      法律上、自力救済は認められていませんので、例えば勝手に鍵を変えてしまったり、出ていくように威迫したりすれば、かえって貸主側が損害賠償を請求されることもあるのです。

      したがって、相手を退去させるには手続きを踏む必要があります。

      まずは任意に交渉をすることが考えられますが、早く退去をさせたいからといって、家賃の一部免除や分割弁済などを安易に許すと、最終的に支払いを得られないということもありますので、十分に注意をして交渉をする必要があります。

      強制退去をさせるためには裁判手続きを経る必要がありますので、任意交渉をしながら訴訟の準備をあわせて行うことになります。

      裁判手続きを利用し、強制退去をさせるためには、建物明渡請求をする必要があります。

      賃借人は賃貸借契約により建物を占有できますので、まず前提として賃貸借契約を解除する必要があります。しかし、日本では、賃借人が厚く保護されていますので、家賃を滞納したというだけでは、信頼関係が破壊されたとまではいえないので、賃貸借契約を解除することはできないと言われてしまうこともあります。

       

      ではどの程度家賃滞納期間が経過すれば賃貸借契約を解除できるかというとこれもケースバイケースであり、2ヶ月の滞納で認められることもあれば、半年でも認められないケースもあります。ただ、概ね裁判例では、3ヶ月以上の滞納であれば、信頼関係が破壊され賃貸借契約を解除することが可能とされたケースが多いでしょう。

      裁判で賃貸借契約の解除が認められ、建物の明渡が認められた場合に、相手方がなおなかなか退去しようとしないときには、裁判所の強制執行手続きを利用して、現実に退去をさせる手続きを採ることになります。

      相手方との交渉が長引き、結局退去をさせるのに時間がかかるということもありますので、できる限り早めに対応をすることが肝要です。

      家賃滞納が始まった段階で弁護士に相談し、滞納家賃の支払いと併せ、必要であれば退去手続きについても依頼されることをお勧めいたします。

      いすれにしろ、滞納家賃回収や家賃滞納者の建物退去について、どのような手法を採用すべきか、その場合の実際の手続きの遂行について、これらの諸般の事情を考慮して、検討することが重要です。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      仮差押えを効果的に行うためには!

      2015-07-22

      ■■■ 仮差押えにより事実上支払いを強制することができます ■■■

      仮差押えを効果的に行うためには

      債権者が債務者に対して支払いを請求しても、債務者が任意に支払わないことがあります。

      相手方が支払いをしてくれない場合には、裁判を起こす他方法はありませんが、裁判を提起すると、裁判の過程や判決後に相手方が、任意に支払いをしてくることもあります。

      反対に、裁判が終了し、判決が出たとしても、相手方が支払わないということもあります。

      この場合は、相手方の財産に対して強制執行をすることになりますが、相手方に財産がなければ、勝訴判決を得ても、結局、債権回収ができないこととなります。

      そのために、裁判の前に「仮に」相手方の財産を押さえるという手続きが、民事保全法により定められた仮差押えを含む保全手続きとなります。

      仮差押えをするにあたっては、相手方の財産のうち何を仮差押えするのかについても、裁判所に示さなければなりませんので、債務者の財産を把握することが仮差押えを成功させるためのポイントとなってきます。

      仮差押えのためには相手方の財産調査が重要

      例えば相手方の預金を突き止めても、預金が引き出されていれば、仮差押えは空振りに終わることもあり、費用対効果の観点から仮差押えをすべきか判断が難しい事例も多くありますので、財産を調査しても回収ができないという可能性もないではありません。

      しかしながら、まずは相手方の資産状況を調査することは、回収という観点から重要なことですので、財産調査を行うことは大切なことなのです。

      どのような財産調査をすべきか、何を仮差押えすべきか

      財産調査に当たってはできる限り債務者の情報を得ておくことが重要です。

      相手が自然人であれば、氏名、住所、職業、勤務先、交友関係等を、法人であれば企業の事業内容、取引先等を把握するところから始める必要があります。

      自然人であれ法人であれ、過去の一時点の住所や所在地が分かれば、住民票や登記簿をたどることで、現在の住所や所在地を突き止めることができます。行方不明になっている債務者もこの方法で発見されることが多いです。

      各財産の調査についてですが、まず不動産であれば登記簿をとる必要があります。登記簿により権利関係や不動産に対して権利を有する他の債権者の有無がわかります。不動産については、住民票や登記簿を遡り、前住所・所在地にその債務者の不動産が存在しないかを調べる場合もあります。

      動産については、債務者から聴取をしなければ把握することが困難となりますが、例えば自動車は登録を要するものですので、弁護士会を通して照会を行う等の手続き(弁護士会照会手続き)を利用し、調査をすることもできます。また、債務者の過去の決算書や税務申告書があれば、発見可能性が高くなります。

      預貯金については、銀行の支店で特定する必要があるため、取引における振込先口座は支払元口座として把握できればその口座はもちろん、相手方の住所地や勤務先等関係先の所在する近隣の預金口座を調査することが必要となります。実際は調査できないため、可能性のありそうな銀行の支店すべてに仮差押えをかけることとなります。

      相手方が自然人で勤務先がわかっている場合には、一部となりますが給与の仮差押をすることも可能です。

      相手方が法人で取引先が分かっている場合には、売掛金を仮差押えするということも考えられますが、場合によっては相手方が信用不安に陥り、が破産等に追い込まれ、結局回収ができなくなってしまうという可能性もありますので、慎重に対処をする必要があります。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      滞納家賃回収にお困りのオーナー様へ!

      2015-07-16

      滞納家賃回収にお困りのオーナー様へ

      家賃を滞納する人にはパターンがあり、滞納する相手によって自ずと対応は変わってくると考えられます。

      うっかり家賃の支払いを忘れてしまうタイプの人は、金銭的に困窮しているわけではないことが多く、請求をすれば支払いをしてくることが多いでしょう。そのために、あまり厳しく請求をしないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかしながら、これは大きな誤りです。

      支払を何度も滞納するうちに、それが常態化し、悪質な家賃滞納者になりかねないからです。1日でも支払期日に遅れたら、口頭又は書面で支払を請求するように心がけてください。これが滞納家賃を起こさせない重要なポイントです。

      他方で、何度も滞納を繰返し、1カ月ないし数か月分の家賃滞納をしているという悪質なタイプの滞納者もいるでしょう。このような相手に対しては法的措置を辞さず、厳しい対応をする必要があります。

      とはいえ、問題のある督促行為を行えば、トラブルに発展し、逆に相手方から訴えられるということも考えられますので、督促をご自身でされる場合には十分に注意をしてください。

      まず、相手方及び通常の賃貸借契約であれば連帯保証人がいると思いますので、相手方及び連帯保証人に対して内容証明郵便を送付して請求を行うということが考えられます。ここでのポイントは相手方だけではなく連帯保証人に送付をするということです。連帯保証人自身が支払いをしてくるということも考えられますし、相手方としても連帯保証人との関係上、支払いをしてくるということも考えられるからです。

      内容証明については、弁護士名で送付すると、本気であることが伝わり、相手方に訴えられるかもしれないと思わせることで、支払いを受けられる可能性が高まるといえます。

      それでもなお支払いをしないという場合には、法的手続きに移行することとなります。

      法的手続きといっても支払督促、少額訴訟、通常訴訟という方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

      もっとも、家賃回収と併せて明渡請求をする場合には通常訴訟を提起し、場合によっては強制執行までしなければならないこととなります。

      ご自身で手続きをすることも可能ではありますが、早期に弁護士に相談し、訴訟に至るまでの間に、効率的に回収できるよう、ご相談いただくことが望ましいでしょう。

      すなわち、滞納家賃回収について、どのような手法を採用すべきか、その場合、どのようなメリットが生ずるか、どのようなデメリットが生ずるかについて、これらの諸般の事情を考慮して、検討することが重要です。

      滞納家賃回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      債権・売掛金・滞納家賃等回収の流れ!

      2015-05-30

      ご相談を受けた後、相手方に対しどのような債権回収方法・売掛金回収方法・未収金回収方法・滞納家賃回収方法等を採るのが効果的であるかご相談をさせていただくことになります。

      通知書・警告書・内容証明郵便での債権回収

      通常は、相手方に対し電話や面談をして督促をし、内容証明郵便を送付して、支払いを請求することとなります。
      弁護士名で請求をすることによって、相手方が支払いをするということもありますし、請求を弁護士に任せることによって、時間的な負担や精神的な負担を軽減することができます。

      もっとも、弁護士が請求してもなお支払いをしない場合もあり、その場合には法的手続きを講じることが必要となります。

      仮差押え等の保全処分

      相手方に財産がある場合には、仮差押え等の保全処分を行い、支払いを受けられる財産を確保する手続きを採った上で、訴訟を提起することとなります。

      不動産に仮差押えをすることが通常ですが、その不動産に抵当権が設定されており、担保余力がない場合などは、支払いを受けられる財産を確保したことになりません。
      その他、預金に対して仮差押えをすることもあります。預金口座があると思われる郵便局・銀行など数十ヶ所に同時に仮差押えをすることもあります。相手方が法人の場合には、預金や売掛金に対して仮差押がされると、事業に影響が出てまいりますので、この段階で相手方が降参し、支払いをしてくることもあります。

      仮差押え等の保全処分をする場合には、相手方の財産の移動等をできなくするという極めて強い効力を持つため、裁判所から、担保として、申し立てをしている金額の20~30%程度の担保金を法務局に供託するように求められることが通常です。
      たとえば、1000万円の支払いを請求している場合には300万円を供託金として納めることが必要となるなど、請求金額によっては、かなり高額の費用を用意する必要がある点に注意が必要です。
      なお、手続きがすべて終わった場合は、担保金の取戻し手続きを裁判所に対して行い、担保金を返してもらうことになります。

      裁判・訴訟手続きによる債権回収

      通知書・警告書・内容証明郵便や仮差押等の保全処分を行ってもなお支払いがなされない場合は、裁判・訴訟手続きを行うこととなります。

      訴訟を提起した場合、相手方に訴状が送達されます。
      裁判に相手方が出頭し、話し合いが可能であれば、和解をして、支払いを受けるということとなります。
      他方、相手方が出頭をしないとか、和解を拒否した場合などには、裁判所に判決を出してもらうことになります。

      判決が出た段階で、相手方は支払いに応じる場合もありますし、判決に対して不服を申し立てることもあります。
      判決が確定し場合はもちろん、判決に仮執行宣言がついている場合には、不服申し立てをされている場合でも、相手方の財産に対して強制執行をすることができます。

      強制執行による債権回収について

      判決が出たにも係わらず、相手方が任意に支払わない場合や、家賃や賃料の不払いの場合で相手方が任意に退去しない場合には、強制執行をする必要があります。

      強制執行を行うには、まず、相手方の財産を調査して執行する対象を特定する必要があります。
      強制執行に当たっては、裁判所に対して申立てをしなければなりませんが、財産が少ない場合、例えば預金を差し押さえたところ、少額しかなかった場合には、費用倒れに終わるというリスクがありますので、費用対効果の観点から慎重に判断する必要があります。

       

      相談

      債権回収・未収金回収・売掛金回収の流れ

      委任契約

      債権回収・未収金回収・売掛金回収の流れ

      電話での催告・内容証明郵便の送付

      債権回収・未収金回収・売掛金回収の流れ

      仮差押え等保全処分

      債権回収・未収金回収・売掛金回収の流れ

      訴訟提起

      債権回収・未収金回収・売掛金回収の流れ

      和解または判決の取得

      債権回収・未収金回収・売掛金回収の流れ

      強制執行

      いずれにしろ、債権回収・売掛金回収・未収金回収・滞納家賃回収の手続きについて、どのような手法を採用すべきか、その場合、どのようなメリットが生ずるか、どのようなデメリットが生ずるかについて、総合的に検討されることが重要かと思われます。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      債権・売掛金・滞納家賃等の回収方法!

      2015-05-30

      債権回収・売掛金・未収金・滞納家賃回収の方法としては、

      ①任意に行う方法と②裁判所を使用して行う方法とがあります。

      任意に行う方法(通知書・警告書・内容証明郵便)

      ①任意に行う方法としては、電話や面談をして話をしたり、通知書・警告書・内容証明郵便を送付したりすることが考えられます。

      弁護士からの電話を受けたり、弁護士との面談をしたりすることによって、相手方に対し本気で債権を回収しようとしていることが伝わり、対応が変わることが十分に考えられます。

      その次に内容証明郵便により通知書や警告書を送付する方法があります。
      内容証明郵便を使用せずに普通郵便を送付することもあります。

      内容証明郵便を送付した場合には、口頭やメール等での請求と比較して、本気で債権回収・未収金回収・滞納家賃回収等をしようとしているということが相手に伝わることになりますし、後々裁判等で証拠として提出することが可能となります。

      特に、弁護士名で内容証明郵便の送付を行った場合には、個人名で行うよりも効果があることが多いと考えられます。内容証明郵便では、いつまでにいくらを支払え!ということ、支払いがなければ法的措置を講じる!、ということを文書で明示して通知をしますので、相手方としては、弁護士から支払督促があり、法的措置を講じると言われることによって、裁判になってしまうという危機感を抱き、支払いをするなどの対応をしてくるのです。

      内容証明郵便は、何件も督促が必要である場合には簡便であり、また、費用が安い点がメリットです。
      もっとも、相手方は内容証明郵便の受領を拒否する可能性もあり、また、受領した場合でもなんら返答をしてこないということも考えられ、このような場合には、②裁判所の手続きを利用していく必要があります。

      裁判所を通じて行う手続き

      ②裁判所を通じて行う手続きとしては、民事調停、支払督促、少額訴訟、通常訴訟の4つがあります。

      民事調停

      まず、民事調停は、裁判所において、相手方と話し合いをするという手続きとなります。

      裁判所が間に入ることによって、相手方への圧力となり、話し合いがスムーズに進み解決される場合もあります。
      他方、あくまでお互いに話し合いをするという手続きであるため、相手方が応じなかったり、不当な引き伸ばしをしたりして、実効性が得られないという可能性もあります。

      支払督促

      支払督促は、裁判所が、書類審査だけで、相手に対し支払い命令を出してくれるという簡単な手続きであり、手数料が訴訟の半額となる点がメリットです。
      他方、支払督促は相手方の住所地を管轄する簡易裁判所への申立てをしなければなりませんから、相手が遠方である場合には出頭のために費用がかかる可能性があります。

      また、債務者が支払督促に対し異議を申し立てると、支払督促は無効になり(異議理由は不要とされています)、請求額に応じて、地方裁判所または簡易裁判所の民事訴訟の普通裁判手続に自動的に移行しますが、支払督促のときに支払った手数料等を流用することはできません。

      少額訴訟

      次に、少額訴訟は、1回の期日で審理を終えて判決をすることを原則としており、迅速に判決を得られるという点にメリットがあります。
      他方、60万円以下の金銭の支払を求める場合に限られており、被告が少額訴訟手続きに反対をすれば、通常訴訟に移行するというデメリットがあります。
      また、同一の簡易裁判所において同一の年に少額訴訟ができる回数は10回までと定められ、訴えの際にその年に少額訴訟を求めた回数を申告しなければならないとされていますので、少額訴訟は回数制限があるという問題もあります。

      通常訴訟

      通常訴訟は、一般的にいわれている「裁判」のことです。
      訴訟となれば、長くかかるものもありますが、金銭の支払い請求の場合は、1回で終了することも多くあります。
      相手方が出席をせず、意見も主張しない場合は、請求がそのまま認められ、次回に判決を得ることができます。

      相手方が出席した場合も、請求の内容を認めている場合は、支払い方法について和解をするということになりますので、その日に話し合いをしてまとまるということもあります。
      相手方が不当に引き延ばしているような場合には、直ちに判決を出してほしいと裁判所に申し出ることもできますので、請求の内容に争いがなければ、裁判が長引くことはほとんどありません。

      最初から通常訴訟を提起したほうが良い

      支払督促や少額訴訟においては、上記のように、相手方が異議を出せば、通常訴訟に移行し、かつ訴訟費用は別途発生するというデメリットがあるため、支払督促や少額訴訟が有効な場合は極めて限定されており、最初から通常訴訟を提起した方がよい場合が多いと思われます。

      もっとも、通常訴訟の場合には、申立て手数料として訴額に応じた収入印紙と郵券を裁判所に納める必要がありますが、費用は支払督促や少額訴訟に比べて高くなるというデメリットがあります。

      債権回収の執行手続きについて

      通常訴訟手続きにより判決を得た場合でも、相手方が支払いをしないことがあります。
      そのようなときには、強制執行手続きをすることが考えられます(強制執行は判決のほかにも調停調書や和解調書によっても行うことができます)。

      強制執行の方法としては、不動産執行、動産執行、債権執行がありますが、不動産は売却手続きに時間や費用が掛かること、動産については価値の算定が必要ですが少額である場合も多く執行手続きにかえって費用がかかる可能性が高いことから、一般的には預金等の債権を差し押さえる債権執行をすることになります。

      特に相手方が法人の場合には、預金はもちろん、取引先への債権を差し押さえることによって、会社の事業の継続が困難になったり、取引先から信用を失ったりするリスクがありますので、差押えの後に慌てて支払いをするというケースもあります。
      他方、相手方が財産を隠匿した場合などは、費用がかかる一方で回収ができないというリスクもあり、強制執行に当たっては注意が必要です。

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      債権回収にお困りの場合!

      2015-05-30

      売掛債権・取引債権の未払い(債権回収・契約不履行・損害賠償請求)に、

      お困りではありませんか??

      未払債権の債権回収を実現する方法とは??

      弁護士が1からお力になります。法律相談・夜間休日も対応。

      債権回収にお困りの場合

      ネットで商品を販売したのに代金を支払ってくれない(売掛金の不払い)診察をしたのに診察料を支払ってくれない(診療費の未収金)
      デイサービスの利用料を支払ってもらえない(利用料の未払い)
      何ヶ月も家賃を滞納して払ってくれない(家賃の滞納)
      工事代金を難癖を付けて払ってくれない(請負代金の未収金)

      債権回収について

      いろいろな債権が未回収になっています。債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収などいろいろあります。

      いくら債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収をしようとしても、何度請求しても、反応がない、あるいはのらりくらりとごまかして逃げる、という人間も世の中には存在しています。
      彼らは何もしないことによって、請求をしていた人が、これはもう支払ってもらえないと諦めることを狙っているのです。
      しかし、そのような逃げ得を許してはいけません。

      また、支払いを受けられていない債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収をしたいと考えていても、どのようにしたらわからず、対策がとれていないという方もいらっしゃることでしょう。
      また、取引先に対して督促をしたり、多くの個人に電話で催促をする場合には、従業員の方のご負担が多く、本来の業務に支障が出てしまうということもあるのではないでしょうか。

      そのような悩みをお持ちの場合には、弁護士に早期に相談し、徹底して債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収のための方策を採ることをお勧めいたします。

      短期消滅時効について

      特に、短期消滅時効が設定されている債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収には注意が必要であり、早期の債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収の活動が重要となってきます。

      たとえば、労働者の給料債権は「1年」または「2年」の短期消滅時効であり、運送賃に関する債権や旅館・料理店・飲食店の宿泊料・飲食料・席料などの債権は「1年」の短期消滅時効であり、生産者・卸売商人・小売商人の売買代金請求権やクリーニング店・理髪店・美容院の代金、学校・塾などの生徒に対する授業料や教材費は「2年」の短期消滅時効です。

      医師の診療費債権・薬剤師の調剤費債権、工事の設計・施工・監理債権・工事請負代金債権は「3年」の短期消滅時効ですし、地代・家賃や商事債権(事業上の債権)、労働者の退職金請求権などは「5年」の短期消滅時効です。

      これらの債権を有する債権者は、弁護士に早期に相談し、徹底して債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収のための方策を採る必要があります。

      大量の小口債権の回収について

      また、個人や中小事業者などに対する小口の債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収等の同種の債権の回収業務が大量に発生する会社も存在するものと思います。
      そのような会社において回収業務を担当する従業員の負担は非常に重くなっています。
      会社としても、そのような従業員を大量に雇用しなればならず、負担になっているものと思います。

      しかし、このような債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収の業務を弁護士に任せることによって、従業員の方の負担を軽減することができ、会社としての負担も軽減されます。

      債権回収の方法

      ではどのように、債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収の業務を行うのでしょうか。

      まず、未収金が発生した場合に最初に採るべき手段としては、電話をかけたり、通知書を送付したりするということが挙げられます。
      ご自身でお電話をされたり、通知書をご自身で発送されたりするという方法もございますが、弁護士が電話をし、あるいは弁護士の名前で通知書を送ることによって効果を発揮することもあります。
      通常の感覚の人間であれば、弁護士が活動をしているということが分かれば、本気で債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収しようとしているということを感じ取り、態度を変え、話し合いに応じたり、支払いをしたりするものなのです。

      もっとも、通知書を無視するタイプの人間もおり、その場合には訴訟を提起するなどして、債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収を図るしかありません。
      訴訟の前に相手方の財産が把握できている場合には、財産に対して仮差押えなどの保全手続きをすることが考えられます。
      不動産や預金の他、法人の場合には売掛金を差し押さえることにより、債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収が容易になります。
      売掛金を差し押さえる場合、裁判所からその取引先に通知が行くこととなりますので、取引先に代金の支払いが滞納していることが発覚するため、事実上、支払に迫られるためです。

      もっとも仮差押等の保全手続きをするためには、裁判所に対して、一定の担保金を積み立てる必要があり資金負担が生じます。

      また、訴訟を提起した場合、慌てて応じてくる相手方もおり、また、相手方が裁判に出頭をした場合には、裁判の場において話し合いをする機会があり、場合によっては和解に至る可能性もあります。

      他方、訴訟を提起されてもなお無視するという相手方もおり、この場合には判決を得て手続きを進めることになります。
      もっとも、当事務所が手掛けた事件においても、判決が出た後に慌てて連絡を取ってきて和解をして欲しいとい言ってきた相手方もおり、判決後に和解をするということも考えられます。

      判決を取得し、請求をしてもなお支払いをしない場合には、強制執行という手続きが用意されていますが、相手方に財産が全くない場合や、相手方が財産を隠匿している場合には、効果が見込めない可能性もあります。

      滞納家賃を回収する際、相手方が賃貸物件に居座るなどした場合には、建物の明け渡しの強制執行をする必要がありますが、その他、実際に強制執行手続きを行うかについては、相手方の財産調査の結果や、滞納家賃回収の見込みなどを総合考慮し、綿密にお打合せをさせていただいた上で決定をして頂く形を採っております。

      その他、裁判などの手続きをすることとなった場合には、証拠が確保されているかが重要となりますので、契約書・資料などの書類の作成・保管や、相手方との会話の録音等の準備をしておくと、より手続きが円滑に進められることとなります。

      いずれにしろ、債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収について、どのような手法を採用すべきか、その場合、どのようなメリットが生ずるか、どのようなデメリットが生ずるかについても考慮の上、手法を検討することが重要かと思われます。

      債権回収・滞納債権回収・延滞債権回収・未払債権回収・未収金回収・売掛金回収・滞納家賃回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

      お問い合わせ・無料法律相談

      取扱業務一覧

      2015-05-30

      M&A

      当事務所では、これまでに200件以上ものM&A案件・株式譲渡・合併・会社分割・株式交換・株式移転・事業譲渡・資本業務提携・グループ内組織再編案件に関する、幅広い企業法務に関する経験に基づき、また、五大法律事務所(四大+1)に次ぐM&A取扱件数に基づく高い専門ノウハウに基づき、アドバイスを行ってきております。

      特に、スキームの策定・分析、デューデリジェンスの実施、契約書・手続書類やリリースといった関係書類の作成、経営陣の法的責任の分析・助言など、M&A案件に必要なリーガル・サービスを全般的に機動的に提供しております。 

      また、財務・会計・税務分野については、M&A総合会計事務所のM&A公認会計士・税理士との協働により、また、人事労務分野については、M&A総合社会保険労務士事務所との協働により、より専門的かつ適切な、アドバイスを提供しております。

      M&A総合法律事務所では、M&A総合アドバイザリーにおいて、M&Aアドバイザリー業務・M&A仲介業務・FA(フィナンシャル・アドバイザリー)業務にも力を入れています。

      10年超にわたって行ってきた200件超のM&Aによるネットワークを最大限生かし、各企業におけるM&Aニーズの掘り起こし、M&Aにおける売主候補企業と買主候補企業のマッチング、スキームの策定、M&Aの意思決定の支援、各種経済分析、事業価値評価及び価格交渉支援、デューデリジェンスの管理、契約交渉支援、各種クロージング手続のサポート、M&Aの際における各種手続きのアレンジ、その他、M&Aのプロセス全般の管理を手がけています。

      M&A総合法律事務所は、M&Aアドバイザリー業務・M&A仲介業務を行う唯一の法律事務所です。

      また、国内M&Aのみではなく、中国、香港、台湾、韓国、ベトナム、タイ、インドネシア、フィリピン、シンガポールを初めとするアジア地域と日本との間におけるいわゆる国際M&A案件においても、日本語・英語・中国語の3言語によるドキュメンテーション・契約交渉などのサービスをワンストップで提供しております。

      相続・事業承継業務

      当事務所では、相続・事業承継・M&Aが専門のM&A総合法律事務所として、相続事業承継に関するアドバイザリー業務を提供しております。

      会社の事業承継・事業の引継ぎにおいては、様々な法技術を使用する必要があります。

      会社の自社株評価、会社の事業用資産評価、保有不動産の評価、役員従業員持ち株会の設置、納税資金確保のスキーム構築、優先株式・種類株式・無議決権株式などを用いたオーナーからのバックファイナンス、会社の株価評価引き下げ対策・土地評価引き下げ対策、分散した株式の取り纏め、MBO・EBO・LBO等の資本政策の設計、生前贈与・遺言の作成・養子縁組・相続放棄などの相続スキームの検討など様々であり、それぞれ、メリット・デメリットがあり、スキームによって、オーナー経営者、後継者、親族、役員・従業員、取引先などの権利義務関係が変わってきます。

      また、会社の相続事業承継で最も重要なのは相続税対策であり、会社の株価評価引下げ対策が注目されていますが、土地評価引き下げ対策の方が影響が大きい場合が多いです。

      当事務所では、資産税専門の税理士や土地評価専門の不動産鑑定士とも協働し、オーナー経営者、役員・従業員、取引先などの利害関係者全ての視点から現状を分析し、最良の手法をご提案いたします。

      当事務所では、M&A総合法律事務所として、相続事業承継問題の顕在化によりM&A(買収)の裾野が広がっていることに対応するため、M&A法務のみならず、M&Aの買主候補企業の紹介・仲介、M&Aアドバイザリー業務を提供しております。

      会社のM&A・売却といっても、そのスキームとしては、株式譲渡・合併・会社分割・事業譲渡・株式交換・株式移転など様々であり、それぞれ、メリット・デメリットがあり、スキームによって、オーナー経営者、役員・従業員、取引先などの権利義務関係が変わってきます。
      また、会社のM&A・売却で最も重要なのは価格です、売却価額の算定方法には様々な方法があり、算定方法により大きく金額が変わってきます。

      当事務所では、オーナー経営者、役員・従業員、取引先などの利害関係者全ての視点から現状を分析し、最良の手法をご提案いたします。

      また、相続事業承継の増加に伴い、近時、相続事業承継にまつわる裁判・訴訟・紛争・トラブルが増加しています。争続です。当事務所では、、相続事業承継にまつわる裁判・訴訟・紛争・トラブルにも積極的に関与し、遺産分割調停や遺留分請求訴訟などこれを解決しています。

      渉外法務

      当事務所では、米国・英国・欧州などの各国、中国、香港、台湾、韓国、ベトナム、タイ、インドネシア、フィリピン、シンガポールを初めとする中国・アジア新興国その他の諸外国との間におけるいわゆる国際取引案件・渉外法務において、最大、日本語・英語・中国語の3言語によるドキュメンテーション・契約交渉などの渉外法務サービスをワンストップで提供しております。

      中国法務

      当事務所では、クライアント企業が中国市場において安全かつ効率的にビジネスを展開できるよう、中国現地における3000人規模の弁護士事務所との緊密なネットワークに基づき、、中国各地における法務サービスを柔軟に提供いたします。

      また、中国企業との貿易取引・貨物売買・技術供与等に関する交渉・契約締結・各種書面作成、中国進出に関する進出形態の検討・現地法人の設立・各種許認可手続、中国での企業活動に関する交渉・契約締結・各種書面作成、土地使用権の取得、税関問題、労働問題、知的財産権問題、M&A、ファイナンス、中国からの撤退・解散清算・倒産手続、持分売却等に関する助言提供等、訴訟・仲裁・労働紛争・行政制裁等の対応、中国契約書翻訳、などの業務を提供しております。

      また、中国・香港・台湾における、訴訟手続き、仲裁手続きにも対応しております。

      アジア新興国法務

      当事務所では、韓国・モンゴル・ベトナム・マレーシア・シンガポール・フィリピン・タイ・インドネシアにおける法律・会計・税務の各サービスを、現地の弁護士事務所等との緊密なネットワークに基づき、ワンストップで柔軟に提供いたします。

      また、アジア各国における進出形態の検討、現地法人の設立、合弁(JVの条件交渉、書面作成等)、各種許認可手続、各国投資スキームに関する助言、M&A、ファイナンス、交渉・契約締結・各種書面作成、債権回収、労働問題への対応、訴訟・仲裁・調停等の対応、契約書の検討・作成、契約書翻訳、進出支援・撤退支援、などの業務を提供いたしております。

      企業法務

      当事務所では、幅広い企業法務に関する経験に基づき、また、MBA弁護士ならではの経済理論・経営理論等に対する理解を背景に、企業活動に関する様々な法律問題について、迅速かつ適確なアドバイスを提供しております。

      特に、民法、商法、会社法、労働法、知的財産権法、独占禁止法、倒産法、環境法、各種業法等に関する多種多様な法律問題に対する助言・交渉・必要書類作成等、売買・担保権設定・ライセンス・フランチャイズ・コンサルティングその他各種契約書の検討及び作成といった伝統的な法律業務に留まらず、経済理論・経営理論・交渉理論・心理学を応用してはじめて実現する特徴的なサービスの提供をも併せて行っております。

      また、労働紛争・労働審判・労働訴訟についても、グループ内の社会保険労務士事務所と協働し対応しております。

      知的財産業務

      知的財産権を侵害されたと相手方から警告書等が送付されてくるなど相手方から請求を受けた場合の警告書対応業務、他社に知的財産権を侵害されている場合に相手方に対し請求を行う場合の知的財産権侵害対応業務を行っております。

      また、元従業員等による営業秘密の持ち出しなど営業秘密侵害対応業務も行っております。

      業務内容としては、警告書・通知書の送付、交渉、技術面について知的財産権の侵害状況の調査、特許審判、知的財産権訴訟などの対応を行っています。

      また、当事務所では、技術面について知的財産権の侵害状況の調査などについて、専門の弁理士と連携し、協働して対応を致しております。

      倒産・法人破産・民事再生業務

      当事務所では、企業経営が悪化した場合の清算、再建に関してのサービスを提供しております。

      私的整理手続きはもちろんのこと、事業再生ADR手続きへの対応や、清算型の(特別)清算手続きや法人破産(倒産)手続、再建型の民事再生手続きや会社更生手続きなどの法的手続きにも、幅広く対応致しております。

      財産状況等の詳細な調査が必要な場合など、当事務所では、専門の公認会計士・税理士等の専門家と協働して対応を致しております。

      経営不振企業から事業譲渡を受ける際など、民事再生手続きにおける事業譲渡によりM&Aを行うケースもあります。

      債権回収・未収金回収・売掛金回収業務について

      当事務所では、大口の債権のみならず、未収金・売掛金、診療費、施設利用料、滞納家賃・地代、請負代金などの債権回収業務を行っております。

      大口の債権に限らず、特に企業では労力や負担の大きい小口の債権が非常に多数ある場合などについても対応を致しております。

      電話や通知書送付、交渉対応から、仮処分、訴訟等の法的措置まで事案に応じた適切な対応をご提案し、強制執行等も含めた回収対応を致しております。

      訴訟・紛争解決業務について

      当事務所では、ビジネス訴訟・紛争解決業務を特に重要な業務分野として捉えており、徹底的な事実分析を行い、その時々においてトピック的なビジネス訴訟・紛争において、画期的な判断を得ています。

      たとえば、税務訴訟、移転価格訴訟、独占禁止法課徴金審判、証券取引法課徴金審判、不動産証券化に関する紛争、M&Aに関する紛争、有価証券虚偽記載事案、賃料減額請求案件、特許発明報酬訴訟、株式価格決定申立・株式買取請求訴訟、金融取引紛争などです。

      そのような、ビジネス訴訟・紛争について、経営理論・経済理論・ファイナンス理論・企業価値理論などの視点を欠いたまま対応するとほとんど満足のゆく結果を得ることはできません。

      当事務所では、MBA弁護士ならではの各種経営理論に対する高度な理解を自ら応用し、公認会計士などの他の専門家に判断を委ねることなく、最大限の解決を目指します。

      法律顧問について

      当事務所では、幅広い企業法務に関する経験に基づき、数多くの企業様より法律顧問への就任を依頼されております。

      また、顧客企業の具体的なニーズに応じ、様々な顧問契約を用意しており、簡易顧問契約・通常顧問契約のみならず、M&A顧問契約、M&Aセカンド顧問契約、中国顧問契約・アジア新興国顧問契約・渉外顧問契約、債権回収顧問契約、プレミアム顧問契約、包括顧問契約をご用意しております。

      お問い合わせ

      債権回収に関するご相談は、当事務所にいつにてもお問い合わせください。
      ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

        被害金額目安【必須】

        ※基準額以下の場合でも強いご要望があれば有料相談対応いたします。


        ※経緯をしっかり書いて頂いた方が当事務所からの連絡可能性が高くなります。

        弁護士相談料【必須】

        アンケート【必須】

         


        弁護士費用について

        各種業務に関するご相談は、M&A弁護士・M&A総合法律事務所にいつにてもお問い合わせください。
        ご不明な点等ございましたら、いつにてもお問い合わせいただけましたら幸いです。

        お問い合わせ・無料法律相談
        相談予約直通電話03-6435-8418はこちら!