5月12日、日本M&Aセンターの顧問社会保険労務士であり、M&A専門の野中健次社会保険労務士の主催する日本法令実務研究会共催の「人事・労務DD(デューデリジェンス)研究会」(通称:野中ゼミ)にて、M&Aの法務デューデリジェンスの実務について講演をいたしました。野中先生は、下記掲載のM&Aに関する書籍出版でも著名です。社会保険労務士の先生は、労働法に非常に詳しく、デューデリジェンスをされる場合、非常に深いところまで突っ込まれ、あらゆる問題点を発見されます。野中ゼミが非常に奥深くまで物事を探求されていることに驚きました。弁護士は日常的労務実務に取り組んでいるわけではないので、弁護士ではそこまでは覚知しきれないかもしれません。特に、中小企業M&Aでは、補助金の不当需給のケースが多く、これが発覚すると、補助金の返還義務が発生します。以外にこれの金額が大きく、法務デューデリジェンスの項目としても重要なものとなってくるものと思われます。また、取締役の労働者性の問題も大きく、取締役とは言いつつも実質は従業員であり、取締役に対する未払い残業代の問題や退職慰労金不当不払いの問題も広がっているようです。我々弁護士も頑張らなければいけません。