会員顧問制度の御案内

会員顧問制度のご案内 電子メールによる相談を何度でも受けられる制度の内容と申込みの方法

本記事は、会社の譲渡、相続又は事業承継を将来の課題として抱えておられる経営者及び資産をお持ちの個人の方に向けたものです。いますぐ弁護士に依頼する案件があるわけではないけれども、判断に迷う場面が折々に生じるため、そのつど気軽に尋ねられる相手を持っておきたい、という場面を想定しています。当事務所の会員顧問制度は、電子メールによる質問及び相談を何度でも行っていただける制度です。

ご相談をお受けしていますと、「この程度のことで弁護士に電話をしてよいものか」と迷われた末に、時期を逸してしまわれる方が少なくありません。相続の放棄も、遺留分侵害額の請求も、株式の譲渡に関する会社の対応も、法律上の期間が定められています。迷っている間に期間が過ぎてしまえば、選ぶことのできた道がなくなります。

会員顧問制度は、この「尋ねる前の躊躇」を取り除くための仕組みです。以下では、制度の内容、対象となる方、費用及び期間の取扱い、そして申込みの方法を順にご説明します。

本記事が扱う場面と、扱わない場面

当事務所と継続的な関係を持つ方法にはいくつかの形があり、対象となる方も費用の考え方も異なります。

会員顧問制度とは、どのような制度か

会員顧問制度は、会員となられた方に、次の内容をご提供する制度です。

内容説明
電子メールによる質問及び相談回数の制限はありません。何度でも行っていただけます
継続的な活用M&A、相続及び事業承継について、継続的にご活用いただけます
個別具体的な相談一般論にとどまらず、ご自身の事情に即した個別具体的な相談をしていただけます
勉強会及び書籍少人数の勉強会の優先予約の権利があります。M&A、相続及び事業承継に関する書籍を進呈します

回数の制限を設けていません

時間制の相談では、「何分話したか」を気にしながら質問することになります。会員顧問制度では、電子メールによる質問及び相談の回数に制限を設けていません。短い確認を何度も重ねていただいて差し支えありません。

一般論ではなく、ご自身の事情に即した回答をします

書籍やウェブサイトの解説は、一般論としては正しくとも、ご自身の会社の定款、株主の構成、相続人の関係にそのまま当てはまるとは限りません。会員顧問制度では、個別具体的な相談をしていただけます。

非弁護士による法律事務の取扱いは禁止されています

弁護士でない者が、報酬を得る目的で法律事務を取り扱うことは禁止されています(弁護士法第72条)。法律上の判断を伴う事柄について回答できるのは弁護士に限られます。弁護士は、職務上知り得た秘密を保持する権利を有し、義務を負います(弁護士法第23条)。

どのような方に向いている制度か

将来の事業承継を考え始めた経営者の方

後継者が決まっていない、株式が親族に分散している、自社株式の扱いをどうすべきか決めかねている。こうした課題は、期限が迫ってから考え始めても間に合いません。定期的に状況を伝え、その時々の選択肢を確認しておく使い方に適しています。

M&Aを将来の選択肢として検討しておられる方

M&A仲介会社から案内が届く、同業者が譲渡したという話を聞く、といった段階で、まず何を準備すべきかを尋ねておくことができます。具体的な交渉が始まった後の対応は、M&Aの手続中の企業を対象とする顧問弁護士契約でご相談いただけます。

相続について備えておきたい個人の方

遺言、遺留分、不動産の分割、相続人の間の話合いの進め方など、判断を要する場面は継続的に生じます。そのつど確認できる相手を持っておくことには、意味があります。

電子メールによる相談は、どのように使えばよいか

短い質問から始めて構いません

「この書面に署名してよいか」「この期限は動かせるのか」といった一行の質問で差し支えありません。前提となる事情の確認が必要な場合には、当方から折り返しお尋ねします。

資料を添えていただくと、回答が具体的になります

定款、株主名簿、登記事項証明書、遺言書の写し、相手方から届いた書面などを添えていただきますと、一般論ではない回答をすることができます。

電話によるご相談も併せてご利用いただけます

急を要する場合には、お電話をいただいて構いません。受付時間は8時から21時まで(土曜・日曜・祝日を含みます)です。夜間及び休日にもご連絡いただけます。

費用、期間及び退会の取扱い

入会金及び月額の会費

入会金及び月額の会費を申し受けます。金額はお問い合わせください。

顧問契約とは別の制度です

会員顧問制度は、企業法務全般を対象とする顧問契約(簡易顧問の月額7万円から特別顧問の月額100万円まで。いずれも消費税別途)とは別の制度です。会費と顧問料とを混同なさらないようご注意ください。弁護士費用の詳細は弁護士費用一覧をご覧ください。

随時退会することができます

会員は、随時退会することができます。一定の期間の継続を条件とするものではありません。会員顧問制度は法律上は委任契約の性質を持ち(民法第643条)、受任者は善良な管理者の注意をもって事務を処理する義務を負い(民法第644条)、各当事者はいつでも解除をすることができます(民法第651条第1項)。

個別の案件を依頼される場合

訴訟、交渉、契約書の起案、デュー・ディリジェンスの遂行など、作業を伴う業務をご依頼いただく場合には、別途お見積りのうえでお引き受けします。会費に含まれるのは、電子メールによる質問及び相談です。

申込みの方法と、その後の流れ

申込みは、電話又はオンラインの申込書によります

お申込みは、お電話(03-6435-8418)又はオンラインの申込書によって承ります。ご氏名、ご連絡先、主たるご関心の分野(M&A、相続、事業承継のいずれか、又は複数)をお知らせください。

利益相反の確認をします

弁護士は、相手方の協議を受けて賛助した事件など一定の場合には職務を行うことができません(弁護士法第25条)。お申込みの際に、想定される相手方のお名前を伺い、利益相反の有無を確認します。この確認を経てから、ご相談を開始します。

期間の定めがある事柄は、日付に置き換えて確認します

例えば、相続の放棄は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内にしなければなりません(民法第915条第1項)。令和8年9月1日にその事実を知った場合には、熟慮期間は令和8年12月1日に満了します。遺留分侵害額の請求権は、相続の開始及び遺留分を侵害する贈与又は遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅します(民法第1048条)。会員顧問制度では、ご相談の内容に応じて、このように期間を具体的な日付に置き換えてお伝えします。

相手方は、なぜ回答を急がせるのか

「明日までに返事がほしい」と言われて困っておられる、というご相談をよくいただきます。相手方の側にも事情があります。

第1に、案件を止めたくないという事情

M&Aの交渉も遺産分割の協議も、時間が経つほど当事者の考えが変わり、まとまりにくくなるとされています。話を進める立場にある者は、勢いのあるうちに合意を得たいと考えます。

第2に、期限が実際に存在する場合があるという事情

決算期、株主総会の日程、相続税の申告の期限など、動かしにくい期限が実際にあることもあります。その期限が本当に自分にも及ぶものかどうかは、確認してみなければ分かりません。

第3に、検討する時間を与えたくないという事情

提示された条件が相手方に有利である場合ほど、比較検討の時間は短く設定されがちです。一行の質問を送っていただければ、その場で急ぐべきかどうかをお答えします。

いま確認していただきたいこと

  • いま抱えておられる懸案を、3つ書き出してください。会員顧問制度が役に立つ場面かどうかは、書き出してみると判断しやすくなります。
  • 期限のある事柄がないかを確認してください。相続の開始を知った日、書面に記載された回答の期限、株主総会の日程などです。
  • 手元にある資料を確認してください。定款、株主名簿、登記事項証明書、遺言書の写しなどがあれば、回答は具体的になります。
  • お電話又はオンラインの申込書でお申込みください。受付時間は8時から21時まで(土曜・日曜・祝日を含みます)です。

よくあるご質問

会費はいくらですか。

入会金及び月額の会費を申し受けます。金額はお問い合わせください。お電話又はオンラインの申込書でお尋ねいただければ、ご案内します。

相談の回数に制限はありますか。

電子メールによる質問及び相談の回数に制限はありません。ただし、訴訟、交渉、契約書の起案、デュー・ディリジェンスの遂行など作業を伴う業務は、別途お見積りのうえでお引き受けします。

顧問弁護士契約とは何が違うのですか。

顧問弁護士契約は、企業法務全般について継続的に対応することを前提とする契約です。会員顧問制度は、M&A、相続及び事業承継について、電子メールによる質問及び相談を何度でも行っていただくことを主たる内容とする制度です。会社としてではなく個人としてご利用いただくこともできます。

途中でやめることはできますか。

随時退会することができます。一定の期間の継続を条件とするものではありません。

おわりに

法律上の判断を要する場面は、いつも大きな案件として現れるわけではありません。多くは、「これは尋ねるほどのことだろうか」と迷う程度の、小さな出来事として現れます。その小さな出来事を放置した結果、期間が過ぎ、選択肢が失われるという事例を、当事務所は数多く見てまいりました。

尋ねることを躊躇しないで済む関係を、あらかじめ作っておいていただきたいと考えています。会員顧問制度のご案内、費用のお尋ね、ご自身の場合に向いているかどうかのご確認、いずれもお電話で承ります。必ず解決できますから、一緒に頑張りましょう。

会員顧問制度に関するご相談及びお申込み
弁護士法人M&A総合法律事務所 電話番号 03-6435-8418
受付時間:8:00~21:00(土日祝含む)

出典

民法第643条、第644条、第648条、第651条第1項、第915条第1項、第1048条

弁護士法第23条、第25条、第72条

弁護士職務基本規程(利益相反及び秘密の保持に関する定め)

弁護士法人M&A総合法律事務所「弁護士費用一覧」(令和8年8月24日確認)

具体的なご相談をお考えの皆様へ

本ページの主題に関し、当事務所の取扱内容、対応の進め方及び費用の考え方は、次のご案内のページに整理しています。あわせてご覧ください。

執筆者

弁護士法人M&A総合法律事務所 代表弁護士 土屋勝裕(東京弁護士会所属 登録番号26775)

長島・大野・常松法律事務所に在籍の後、慶應義塾大学ビジネス・スクール及びペンシルベニア大学ウォートン校に留学し、ファイナンス理論並びにM&A及び不動産を専攻いたしました。不動産投資信託の上場案件に関与し、平成23年には最高裁判所において株式買取請求権に関する裁判において逆転判決を得ております。主として取り扱う分野は、M&A、株式買取請求権、非上場株式の価格の決定、企業価値評価、事業承継及び企業法務であります。詳しくは執筆者紹介を御覧ください。

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