後継者不在問題(事業承継問題)にお困りではありませんか?
毎日そのことで頭がいっぱいだよ!という経営者もいらっしゃるのでは?
最近よく耳にする「M&A」だけど、それって大企業間の話で、うちみたいな中小企業とは関係ないでしょ?と思っていらっしゃいませんか。
ズバリ申し上げるなら、それは大きな誤解です。
後継者不在問題を解消する方法として、このM&Aでの事業承継が大注目されています。
そして、このM&Aは、中小企業にこそぴったりなビジネススキームなのです。
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中小企業経営者がいずれ直面する事業承継問題
自営業者には「定年退職」というものはありませんよね。しかし、経営者だって年をとります。
健康問題などが起きて、いつかはリタイアするときが来るでしょう。そのリタイアしたいと考えたときに立たされるのが「3つの岐路」です。自分の事業を「承継する」のか、「廃業する」のか、「売却するのか」という3つの中から選択することになります。
この項目では、この3つの岐路についてご説明していきます。
自分の子供に事業を継がせたいですか?
自分自身も先代から事業を引き継いだから、家業を継ぐのは当たり前だと思っていた。がしかし、息子はもうすでに企業に就職している・・・。結婚して家族もいる息子に安定した仕事を退職させて、事業を引き継がせるなんてできない!と悩んでいる経営者は多数存在します。
どうしてそんな状況が起こるのかというと、以前なら定年も60歳でしたが、今は60歳で仕事をすっぱり辞めてしまう人は少数です。自営業者ならば体が続く限り仕事を続けようと思います。経営者のリタイアする年齢が高くなってきているのです。中小企業の会長職の平均年齢は70歳以上となっています。
70歳になってきてそろそろリタイアとなっても子供は40歳代です。子供には子供のしっかりとした人生設計が出来上がっている頃です。
人生設計を変更させてまで、事業を継がせることができますか?とお聞きしたいのです。
やっぱり実子に継がせるのが難しい・・・と思ってしまいますよね。
これから「大廃業時代」がやってくる?!
高齢化問題が深刻化している日本では、経営者の平均年齢も上昇しています。
先程の項目でもお話していますが、多くの中小企業の後継者が決まっていないという事態が起こっています。
2025年までに70歳以上のリタイア年齢になる中小企業の経営者は245万人となっていて、その半数の約127万人の経営者が「後継者未定」と回答しているのです。(経済産業省調べ)
2025年には、127万社が廃業するかもしれない「大廃業時代」がやってくる可能性があるのです。
2025年まで、あと6年です。1年あたり約21万社が廃業する計算です。現在でも、1年あたり3万社が廃業して行っていますので、約7倍のスピードで廃業がすすむということです。
そしてそのほとんどの中小企業が「黒字経営」の優良企業なのです。
このことから経済産業省の試算では、2025年までに累計650万人が失業して、約25兆円のGDPが失われると言われています。
自社の事業を「M&Aで事業承継する」
「M&Aで事業を承継する」とはどういうことかと申しますと、第三者へ事業をひきつぐということです。
中小企業経営者は、M&Aというのは大企業同士の取引であって、うちのような小規模な会社が行う取引ではないでしょうと考えてしまいがちです。
しかし、それは誤解です。
会社の規模が小さくても、借金があって赤字でも、あなたの会社売れます。
特に、現在は「売り手市場」なのです。M&Aで事業承継に成功した中小企業は増加傾向にあります。
大廃業時代を目前にして、この「M&Aで事業承継」が中小企業にぴったりなビジネスモデルとして注目されているのです。
廃業するくらいならM&Aで事業承継がお得?!
先程の項目で、経営者が立たされる3つの岐路についてお話しました。
その中の「廃業」についてこの項目ではご説明していきます。
廃業は楽だと思っていませんか?
「もう、廃業するしかないかも」と考えている経営者は多くいらっしゃるのではないでしょうか。
後継者がいないなら、誰に迷惑をかけることもなく、自主的に会社運営をやめるのがいいのかなと考えてしまいがちです。それに廃業してしまえば、経営に携わることがないから楽だしと思っていませんか?
しかし「廃業」って意外に面倒くさいことをご存知でしょうか。
会社の状況や事業内容で少し変わってきますが、廃業するには以下の手続きが必要となってきます。
- 株主総会を開催して、解散決議
- 廃業にともなう登記
- 取引先への廃業することの連絡
- 従業員への解雇通知、退職金支払い、再就職先あっせん
- 金融機関へ借入金返済
- 事務所などの賃貸契約の終了手続き
- 設備、備品などの売却、売却できないものは廃棄処分の手続き
ざっと書き出しただけでも7項目ほどあります。製造業の場合なら工場などの取り壊しなども含まれるでしょう。申請業務だけでもかなり多く煩雑です。
そしてお気づきだとは思いますが、①~⑦の業務においてすべて経費が掛かってきます。
要するに、時間と手間とお金がかかってしまうのです!
廃業によって仕事を失うのに、経費が掛かってしまうのですから、個人的な資産から経費を支払うためのお金を作る必要が出てきます。
M&Aはかかわる人すべてが幸せになれる?!
「廃業」という決断をする前に、M&Aでの第三者への事業承継を検討していただきたいのです。
先程の項目でご説明した通り、廃業というのは楽ではありませんし、周りに全く迷惑をかけないわけでもありませんよね。
廃業することにより長年勤めてくれた従業員を路頭に迷わせることになるかもしれないからです。従業員本人だけでなく、その家族まで路頭に迷わせることになるかもしれない、従業員にとっては大迷惑な話です。それに取引先にとっても、廃業されてしまって同じサービスを受けられなくなってしまいますし、仕入れ先にとっては、大切な顧客を失うことになります。
会社経営というのは、いろんな人とかかわりながら行うものですから、廃業することにより、かかわる人全てに大きな影響を与えてしまうのです。
M&Aでの事業承継を選択した場合は、その会社の事業内容に興味がある第三者が事業を引き継ぐことになりますから、従業員を解雇する必要もなく、仕入れ先も顧客もすべてをそのまま引き継ぐことができます。
かかわる人全てがハッピーになれるのが、このM&Aでの事業承継の大きなメリットなのです。
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事業承継を成功させるにはM&Aアドバイザーは必要か?
この項目では、M&Aでの事業承継を行う場合、M&Aアドバイザーという専門家は必要なのかをご説明していきます。
M&Aアドバイザーとは?どんな人なの?
一言で表すなら、「交渉のプロ」であり、事業承継に関する「調査と手続き」に関して熟知している存在と言えます。
買い手企業を見つける前に、このM&Aアドバイザーを見つけておくことがM&A成功において非常に重要なのです。
交渉のプロとは?
M&Aを行う上で、まず売り手と買い手という交渉相手が必ず存在します。その交渉相手の間に立つのがこのM&Aアドバイザーなのです。
依頼主のM&A目的、ゴール、条件等を正確に理解して、交渉項目の優先順位づけして効率的に実施していくことで短期間に最大限の利益をうけながらM&A完了することができるのです。
調査と手続きを熟知している存在
この後、4の項目でもご説明していくのですが、M&Aには「デューデリジェンス(DD)」という山場があります。これを乗り越えるには、M&Aアドバイザーという専門家の手を借りる必要があるのです。
買収先の調査、関係各署への届け出業務などM&Aを実施する上で欠かせないプロセスが多数あります。
それを社内の経理・総務担当者などが行うことも不可能ではないでしょうが、普段の業務でも多忙なのに、その上、煩雑で膨大な業務がのしかかることはかなりの負担です。
日本の中小企業では、まだまだM&Aを頻繁に行っている企業は少数です。
また、年に1回のペースでM&Aを行っている大企業であっても、内部のM&AチームだけでなくM&Aにおいては外部の専門のM&Aアドバイザーに依頼しています。
M&Aを成功に導くには、かなりの経験と知識が必要です。専門家として数々のM&A業務に携わっているアドバイザーの存在がとても重要です。
もし、M&Aアドバイザーに依頼せずに事業承継を行ったらどうなる?!
わが社の場合は、知り合いの会社に事業を引き継ごうと思っているので、わざわざ外部のM&Aアドバイザーに依頼する必要はないかなと考えている経営者もいらっしゃるでしょう。
買い手企業とは旧知の中だから、会社のことはすべて理解してくれている、的確に判断して買い取ってくれると思い込んでいませんか?
親しいからこそ、言ってこなかったこと、言えなかったことが多く存在するのではないでしょうか。
交渉期間が長くなるにつれて、利害関係での衝突が起こり、今までの友好的な関係が一変してしまうことが多々あるのです。
先程からお話しています通り、交渉と調査、手続きには膨大な手間と時間がかかります。
本業と並行して行っていては、スピーディーに行うべきM&Aの完了までに長期間要してしまいます。
このようなリスクを避けるためにも、M&Aでの交渉は、プロであるM&Aアドバイザーに任せることをお勧めします。
旧知の中であっても、旧知だからこそ言いにくいこと、ビジネスライクな話は、専門のアドバイザーに間に入ってもらい、事務的にスマートに進めてもらう必要があります。
どうやってM&Aアドバイザーを選定すればいいの?
M&Aに慣れている企業なら専任のM&Aアドバイザーが存在しますが、初めてM&Aを行う企業の場合、どうやってこのM&Aアドバイザーを選べばいいのでしょうか?
最近は、日本にとってもM&Aがポピュラーなビジネススキームになってきていますので、多くのM&Aエージェントが存在します。
どこをポイントに絞って選べばいいのか?
それは、実績と経験が豊富なアドバイザーが在籍している会社です。
そして、もっと重要なのは、自社の事業と同じ業界でのM&A実績が豊富であることです。
同じ業界でのM&A経験があるということは、業界のことについても一から説明する必要がなく、理解度が高いですから事業価値、売却条件など正確に判断してくれます。
買収監査(デューデリジェンス(DD))とは?
M&Aで最大の山場と言われるデューデリジェンス(DD)についてお勉強
この買収監査というのは、本当に山場です。多数の資料を用意する必要がありますので、この買収監査に差し掛かった時に、「もう!やめる!!」とキレて、途中でM&Aを辞めてしまう経営者も少なくないのです。
買収監査というのは、基本同意が終わってからのタイミングで行います。
「あなたの会社買います」と同意してからなので、形式だけの監査でしょ?と思ってしまいがちですが大きな間違いです!
要するに、今まで口頭で説明してきた事業内容(財務状況、各種契約など)に関して、本当かどうか書面やデータで確認しますよ!ということなのです。
買い手企業から調査の人間が来て、じっくり調査されます。このデューデリジェンス(DD)が終わってから。
「言っていたことと違うじゃないか?!」といって買収がなくなることもあるのです。
ズバリ聞きたい!事業承継M&Aのために何をすればいいのでしょうか?
買収監査クリアのコツは「事前準備」につきる
買収監査直前になってあわてないためにも、以下のような作業をしておくと、スムーズに監査が完了します。
- 基準日現在の試算表を顧問税理士に作成してもらう
- 試算表だけでなく内訳明細書も作成してもらう
- 銀行には基準日現在の残高証明書を発行してもらう
(金融機関によっては、残高試算表を作成するに数日要するので前もって依頼しておく) - 生命保険は基準日現在の解約返戻金を保険会社に問い合わせておく
- 株や土地の権利書は現物を用意しておく
- 総勘定元帳、補助元帳はコピーをとる、データなどはすぐにわかるようにしておく
- 手形、小切手は現物と手形帳などは照合しておく
- 株主総会議事録、役員会議事録はすぐに取り出せるように手元で保管しておく
大体、これだけの事前準備は行っておいてください。
わ、大変そう!?と思ったかもしれませんが、じっくり読んでいただくと、ほとんどが税理士、銀行、保険会社などにお願いすることであり、自発的にやるのは、権利書の確認、元帳類のコピー、議事録の管理と言ったものです。日ごろから手元においてすぐにわかるようにして内容を把握しておけばいいのです。
これは買収監査がなくても経営者として必要なことですよね。
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まとめ
中小企業経営者にM&Aでの事業承継をお勧めする理由についてご説明してきました。
事業承継をスムーズに行うためには、M&Aアドバイザーを選定することが不可欠だということがご理解いただけたのではないでしょうか。
また、買収監査の事前準備においても、実績豊富なM&Aアドバイザーに依頼することで協力にサポートしてくれます。調査、手続きに関して深い理解と知識があるアドバイザーに相談してみることをお勧めします。