M&A会社売却の「交渉」の重要性

  • 2015年7月14日
  • 2023年3月5日
  • M&A

M&A会社売却の「交渉」の重要性

M&Aにおいて交渉は重要です。

M&Aで譲渡価格が満足のゆくものになるかどうかは交渉次第ですし、各種条件が満足のゆくものになるかも交渉次第です。

売主のオーナー経営者様にとっては、人生最大の売り物ですし、一生をかけて手塩にかけて育てた会社ですし、M&Aの譲渡価格は人生の通信簿のようなものですので、適切に交渉し、M&Aの譲渡価格や各種条件が満足のゆくものにならない場合、一生の禍根となります。

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事業承継M&AではまともなM&A交渉が行われていない

近時、事業承継に伴うM&Aが増加してきていることもあり、このM&A交渉をオーナー経営者様ご自身が対応しようとするケースが増加しています。

特に、オーナー経営者様とはいっても、M&Aについては初めてのご経験ですし、M&A特有の問題というのも多く存在しますし、M&A契約書は通常の国内の契約書とは異なり非常に複雑になっていますし、買主候補企業についているM&A仲介会社やM&Aアドバイザーは百戦錬磨ですし、買主候補企業は弁護士・公認会計士・税理士等の専門家を多数指名しその助言を得ていますので、多勢に無勢であるのみならず、買主候補企業からするとそのような売主のオーナー経営者様は赤子の手をひねるようなものです。

当事務所がこれまでに関与してきている案件においても、M&A交渉についてオーナー経営者様ご自身で対応しようとしたために、譲渡価格が企業価値評価の結果よりも非常に低い価格であり、買い叩かれていることが判明したケースや、株式譲渡契約書の条件が非常に不利になっており、オーナー経営者様がM&Aに詳しくないことを良いことに最大限不利な契約内容となっているものなど、が100%です。

例えば、表明保証責任については、オーナー経営者様にとって不利益な事項が除外されていますか?重大な問題点のみに限定されていますか?補償責任は永久に続くものになっていませんか?株式譲渡価格よりも保証価格の方が大きな額となってしまう可能性がある書き方になっていませんか?株式譲渡後、何か問題があったら全てオーナー経営者様の責任問題となるような契約になっていませんか?

もしそのような契約内容になっていたならば、既に、M&A交渉で完全に負けています。M&A実行後何が起きるか分かったものではありません。

M&A仲介会社はまともなM&A交渉を行っていない

また、M&A仲介会社が双方代理をしている場合(売主のオーナー経営者のみならず買主候補企業の双方を代理する場合)についても、同じ問題が存在します。M&A仲介というのは、売主と買主の双方の間に立って仲介するという意味ですので、双方代理が原則です。

これは驚くべきことですが、そのM&A仲介会社やM&Aアドバイザーは、売主のオーナー経営者様の利益を考えて行動するわけではないのです。

M&A仲介会社は、買主候補企業の利益のためにも行動しなければいけませんし、そもそもM&Aが成立しなければ手数料が入って来ませんので、買主候補企業の言うことを聞かざるを得ません。

また、買主候補企業がM&Aに詳しくコストに厳しい企業であれば、なんとか売主のオーナー経営者様を説得し、譲渡価格を格安なものにさせようさせようとします。

M&A仲介会社に聞きますと、正直なところ、売主のオーナー経営者様は、M&Aの素人ですので、M&Aとはこういうものなのですよと説明すれば説得できますので、買主候補企業よりも説得し易いということのようです。

このような経緯で、事業承継M&Aで、売主のオーナー経営者様は、M&Aアドバイザーを指名しなかった場合、かなり不利な条件を押し付けられていると考えてよいでしょう。

M&Aアドバイザーなのに交渉理論を勉強していない?!!

欧米の大学や大学院・ビジネススクールでは「交渉」という科目があります。経済学の一分野として「交渉理論」が確立しています。

それに対して、日本では、交渉の専門家と思しき「弁護士」でさえも交渉理論など勉強したこともなく、交渉理論の存在すら知りません。声が大きい方が交渉で勝つとか、態度が大きい方が交渉で勝つとか、前近代的です。これまでの経験則に基づき、盲目的に、手探りで交渉をしているのです。

そうですので、M&A仲介会社の多くは交渉の素人以外の何物でもありません。これでは売主のオーナー経営者様の利益を守ることなど不可能です。

すなわち、M&Aの過程において、どのように交渉を進めるべきかに関するアドバイスや、実際の交渉の代行やサポートなど、これらの諸般の事情を考慮して、検討することが重要です。

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