この記事の位置付け
表明保証の違反に備える手当ては、当事者の間で補償を設計する場面と、保険という第三者による填補を用いる場面とに分かれますので、次のとおり切り分けます。本ページは後者を扱います。
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デューデリジェンスが終わり、契約の交渉が最後の段階に入ったところで、話が止まりました。売主が「代金を受け取った後になって補償を求められるのでは、いくらで売ったのか分からない。補償には応じられない」と述べ、買主が「では上限を代金の3割、期間を3年としたい」と述べたまま、双方が動かないという状態です。
この行き詰まりは、当事者の性格の問題ではありません。売主は決済の日に責任を終わらせたいと考え、買主は決済の後に判明する問題に備えたいと考えます。この二つは、当事者間の補償という一つの仕組みの中では、どちらかが譲るほかありません。そこで検討の対象となるのが、第三者である保険会社が填補を引き受けるという仕組み、すなわち表明保証保険です。
結論から申し上げます。表明保証保険は、売主の責任を決済の日に終わらせたい場合と、売主に資力の不安がある場合に、当事者間の補償に代わる手当てとなり得ます。ただし、引受けの前提として一定の水準のデューデリジェンスが行われていることを要し、既に判明している問題は填補の対象になりません。したがって、保険を使えるかどうかは、契約の交渉の最終盤ではなく、デューデリジェンスの設計の段階で決まります。以下、順にご説明します。
この記事の結論と、判断の順序
表明保証保険を検討する場合の順序は、次のとおりです。
- 第1段階 保険が必要となる事情、すなわち売主の資力の不安か、責任の遮断の要請かを特定します。
- 第2段階 引受けの前提となる条件、すなわち取引の規模、対象会社の業種と所在、デューデリジェンスの範囲と深度を確認します。
- 第3段階 保険仲立人を通じて、引受けの可否と条件の見込みを打診します。
- 第4段階 填補されない範囲を洗い出し、その部分をどう手当てするかを決めます。
- 第5段階 保険を前提とした表明保証及び補償の条項を、契約書に書き込みます。
この順序のうち、第2段階を飛ばすことができません。保険会社は、デューデリジェンスの報告書を読んで引受けの可否を判断しますので、報告書が存在しない案件、又は範囲が著しく限られた案件では、引受けを受けられません。「補償の交渉が行き詰まったから、これから保険を探す」という進め方では、間に合わないことが多いのです。
表明保証保険とは何か
確認事項 保険契約者と被保険者の区別
表明保証保険は、株式譲渡契約その他の最終契約における表明保証の違反により被保険者が被る損害を、保険者が填補することを約する損害保険契約です。保険法第2条第6号は、損害保険契約を、保険者が一定の偶然の事故によって生ずることのある損害をてん補することを約するものと定めています。また、同法第3条は、損害保険契約は、金銭に見積もることができる利益に限りその目的とすることができる旨を定めます。
実務上、次の二つの型に分かれます。
第一は、買主を被保険者とする型です。買主が保険契約者となり、自らを被保険者として保険を付します。表明保証の違反により買主に生じた損害を、保険者が填補します。実務ではこの型が中心です。
第二は、売主を被保険者とする型です。売主が保険契約者となり、自らを被保険者として保険を付します。買主から補償の請求を受けた場合に、売主が負担する額を保険者が填補します。この型では、売主が補償の義務を負うこと自体は変わりませんので、売主にとっての「責任の遮断」という効果は限定的です。
売主の責任を決済の日に終わらせたいという要請に応えるのは、第一の型です。売主の補償の義務を名目的な額にとどめ、それを超える部分を買主が付した保険で填補するという設計により、売主は代金を受け取った後に大きな負担を負わない状態に近づきます。
確認事項 保険による填補と、契約上の補償請求権とは別個のものです
ここは実務上、最も誤解されやすい点です。保険を付したからといって、売主が契約上負う補償の義務が消滅するわけではありません。保険は、被保険者と保険者との間の契約であり、売主と買主との間の契約とは別個のものです。
したがって、売主の責任を実質的に限定するためには、保険を付するだけでは足りず、契約書において補償の上限額を明示的に引き下げる必要があります。この点を契約書に書かないまま保険だけを付すと、買主は保険からも填補を受け、売主からも補償を受けられるという状態になります。
また、保険法第25条第1項は、保険者が保険給付を行ったときは、一定の範囲で被保険者が第三者に対して有する権利を取得する旨を定めます。したがって、保険者が買主に保険金を支払った場合、保険者が売主に対する補償請求権を取得し、売主に請求してくるという事態が生じ得ます。売主の責任を遮断するためには、保険契約において、保険者が売主に対する権利の行使を行わない旨の定め、いわゆる代位の放棄が置かれていることを確認する必要があります。この確認を欠くと、保険を付した意味が失われます。
引受けの前提となる条件
確認事項 デューデリジェンスの実施が前提となります
保険者は、引き受ける危険の内容を把握できなければ、引受けを判断できません。そこで、次の資料の提出を求められるのが通常です。
- 法務、財務及び税務のデューデリジェンスの報告書
- 最終契約の案文(表明保証及び補償の条項を含む全文)
- 対象会社の決算書類
- デューデリジェンスにおいて開示された資料の一覧
- 開示された問題事項と、その取扱いについての当事者の合意の内容
報告書の範囲が限られている場合、その限られていない部分については填補の対象から除かれることがあります。例えば、労務のデューデリジェンスを行っていない案件では、未払の割増賃金に関する事項が対象から外れるといった扱いです。したがって、保険を用いることを予定する場合には、デューデリジェンスの範囲を定める段階で、保険の対象としたい事項が調査の範囲に含まれるように設計しておく必要があります。
確認事項 取引の規模、業種及び所在
保険者は、引受けの対象とする取引について、規模の下限を設けているのが通常です。保険の引受けには、保険者の側でも調査の費用を要しますので、一定以上の規模でなければ採算が合わないという事情によります。したがって、小規模の案件では、そもそも引受けの候補とならない場合があります。
また、業種によっては引受けが困難なものがあります。規制の変更の影響が大きい業種、環境に関する負担が大きい業種、訴訟の生じる危険が類型的に高い業種などです。対象会社が海外に子会社や事業所を有する場合には、当該の国の法制についての調査を要しますので、条件が厳しくなります。
これらの具体的な水準は、保険者及び時期により異なります。本記事では、公表された資料により確認できる範囲を超える数値を記載しません。実際の案件においては、保険仲立人を通じて、当該の案件についての引受けの可否と条件の見込みを個別に確認してください。
手続 報告書に求められる記載の水準
保険者が読むことを前提とする以上、デューデリジェンスの報告書には、次の記載が求められます。第一に、調査の範囲と、範囲から除外した事項及びその理由。第二に、開示を受けた資料の一覧と、開示を求めたにもかかわらず得られなかった資料の一覧。第三に、指摘した事項について、その根拠となる資料の特定と、金額の見積り又は見積りができない旨の説明。第四に、指摘した事項が最終契約においてどのように取り扱われたか、すなわち価格の減額、特別補償、前提条件、表明保証の除外のいずれによったかです。
これらの記載を欠く報告書は、保険者にとって危険の輪郭を描けないものとなり、引受けの条件が厳しくなるか、引受けそのものが困難になります。したがって、保険の利用を予定する場合には、デューデリジェンスを依頼する段階で、報告書の様式についても打合せをしておいてください。あわせて、保険者が報告書の作成者に対して照会を行うことがありますので、報告書の利用の範囲について、作成者との間で了解を得ておく必要があります。
例外 小規模の案件における代替の設計
引受けの規模の下限を下回る案件では、保険を用いることができません。この場合には、後に述べる代替の手段、すなわち代金の一部留保、第三者への預託、分割払、親会社又は代表者による保証を組み合わせることになります。「保険が使えないから補償の交渉に戻る」のではなく、「保険が果たすはずであった機能を、どの手段で代替するか」という観点から設計してください。
費用の水準と、誰が負担するか
確認事項 費用の構成
表明保証保険に要する費用は、おおむね次の三つから成ります。
- 保険料 填補の限度額に対する一定の割合として算定されるのが通常です。割合は、対象会社の業種、所在、デューデリジェンスの深度、免責の額、填補の期間により変わります。
- 引受けの審査に要する費用 保険者が外部の専門家に依頼して行う審査の費用であり、引受けに至らなかった場合にも負担することがあります。
- 保険仲立人の手数料 保険料に含まれる場合と、別に定められる場合とがあります。
手続 見積りを取得する時期
見積りは、デューデリジェンスの中間の報告が出た段階で取得してください。最終の報告を待つと、契約の交渉に間に合いません。実務では、次の順序で進みます。まず、案件の概要を伝えて引受けの意向を打診します。次に、複数の保険者から条件の概要の提示を受け、一社を選びます。その後、選んだ保険者に対して資料を提供し、審査を受けます。そして、条件が確定した段階で、契約書の条項と保険の条件との整合を確認します。この一連の手続には相応の期間を要しますので、日程に織り込んでください。
確認事項 費用の負担者
買主を被保険者とする型であっても、費用を誰が負担するかは当事者の合意によります。売主が責任の遮断という利益を得る取引では、費用の全部又は一部を売主が負担する、あるいは代金の調整により実質的に分担するという扱いが行われます。契約書において、費用の負担を明記してください。なお、保険料の税務上の取扱いについては、税理士の確認を要する事項ですので、本記事では触れません。
填補されない範囲
例外 填補の対象から除かれる典型的な類型
表明保証保険は、表明保証の違反により生じた損害の全部を填補するものではありません。次の類型は、除かれるのが通常です。
- 既に判明している事項 デューデリジェンスにおいて発見され、又は開示された事項は、偶然の事故に当たりませんので、填補の対象になりません。これが最も重要な除外です。
- 価格の調整に関する事項 運転資本の調整や純有利子負債の調整など、価格の算定の仕組みに関する事項は、表明保証の違反とは性質が異なりますので、対象から除かれます。
- 将来に関する予測 対象会社の将来の業績や事業計画の達成に関する事項は、表明保証の対象とされないのが通常であり、保険の対象にもなりません。
- 特定の類型の負担 環境に関する負担、年金に関する不足、移転価格その他の税務の特定の論点、贈収賄その他の法令違反に関する事項などは、案件ごとに個別に除外されることがあります。
- 免責の額を下回る損害 一定の額までは被保険者の自己負担とされます。
証拠 既に判明している事項の開示の記録を残します
「既に判明している事項は填補されない」という原則は、裏を返せば、何が判明していたのかが後日の争点になるということです。したがって、デューデリジェンスにおいて開示された資料の一覧、質問と回答の記録、報告書において指摘された事項の一覧を、日付とともに保存してください。
また、保険者に対する告知の正確さが問われます。保険法第4条は、保険契約者又は被保険者になる者は、損害保険契約の締結に際し、保険者になる者が告知を求めた重要な事項について事実の告知をしなければならない旨を定めます。同法第28条第1項は、この告知義務に違反した場合における保険者の解除権を定め、同法第31条第2項は、解除がされた場合において保険者が填補の責任を負わない範囲を定めます。すなわち、告知に不備があると、いざというときに填補を受けられません。
実務では、保険者に対し、デューデリジェンスの報告書を全文提出し、既知の事項について網羅的に説明することが求められます。都合の悪い指摘を伏せて引受けを受けることは、保険の意味を失わせる行為です。
保険を用いる場合に契約書へ加える手当て
手続 補償の条項を保険の存在に合わせて書き換えます
保険を用いる場合、契約書の補償の条項は、保険を用いない場合とは異なる形になります。次の各点を定めてください。
- 売主の補償の上限額 保険により填補される部分を除いた名目的な額とするのか、免責の額の範囲にとどめるのかを明記します。この定めを置かなければ、売主の責任は限定されません。
- 請求の順序 買主が、まず保険者に対して請求し、填補を受けられなかった部分についてのみ売主に請求できるのか、それとも順序を問わないのかを定めます。
- 代位の放棄 保険者が売主に対する権利を行使しない旨が保険契約において定められていることを、契約書上の前提として確認します。
- 表明保証の範囲 保険の引受けの条件として、表明保証の項目や文言の修正を求められることがあります。契約書の署名の前に、保険の条件と契約書の文言とを突き合わせてください。
- 協力の義務 買主が保険金の請求を行う場合に、売主が資料の提供その他の協力を行う義務を定めます。決済の後は売主が対象会社の資料に接することができなくなりますので、逆に、買主が売主に資料を提供する義務も定めておくと有用です。
- 通知の期限 保険契約が定める通知の期限と、契約書が定める補償の請求の期間とが食い違うと、いずれかの権利を失います。二つの期限を並べて確認してください。
確認事項 サンドバッギングの取扱いとの関係
買主が既に知っていた事実について補償を請求できるかという論点、いわゆるサンドバッギングの取扱いは、保険を用いる場合に一段と重要になります。保険は既知の事項を填補しませんので、契約書において買主の知っていた事実についての請求を認める定めを置いても、その部分は保険によって回収できず、売主の負担として残るからです。契約書の当該の条項と、保険の除外の条項とを、必ず対照してください。
保険を用いない場合の代替の手当て
手続 4つの代替の手段
保険を用いることができない案件では、次の手段を組み合わせます。いずれも、売主の資力に依存せずに買主の請求を確保するための工夫です。
第一は、代金の一部留保です。代金の一部を支払わずに留保し、一定の期間の経過後に支払います。買主が自ら保持しますので費用がかからない反面、売主から見れば買主の資力と誠実さに依存することになります。
第二は、第三者への預託です。代金の一部を、金融機関その他の第三者に預託し、解放の条件と期限を定めます。当事者のいずれの手からも離れますので、双方にとって公平です。手数料と手続の負担が生じます。
第三は、分割払です。代金を複数回に分けて支払い、補償の請求が生じた場合には未払の代金と相殺します。設計は容易ですが、売主にとっては代金の回収そのものが遅れます。
第四は、保証です。売主が法人である場合にその親会社が、売主が個人である場合に資力のある関係者が、補償の義務について保証を行います。
確認事項 代替の手段の実効性を測る三つの視点
いずれの手段を採る場合でも、次の三つを確認してください。第一に、金額が、想定される損害の規模に見合っているか。デューデリジェンスにおいて指摘された事項の金額を積み上げて算定します。第二に、期間が、問題が表面化するまでの期間に見合っているか。税務に関する事項は、税務当局の調査を経て初めて表面化しますので、他の事項より長い期間を要します。第三に、解放又は充当の手続が明確か。「協議のうえ定める」という定めは、争いが生じたときに機能しません。誰が、どの書面により、いつまでに判断するのかを書いてください。
確認事項 四つの手段の比較
四つの手段は、費用、確実性、売主の負担の三つの点で異なります。代金の一部留保は、費用がかからず手続も簡便ですが、留保金が買主の手元にありますので、売主から見れば解放を求める交渉の負担が残ります。第三者への預託は、双方にとって最も公平であり、解放の条件を客観的に定めることができますが、手数料と手続の負担が生じます。分割払は、既存の契約の枠組みの中で設計できる反面、売主の資金計画に直接の影響を与えますので、代金の使途が決まっている案件では採りにくい方法です。保証は、追加の資金の拘束を伴わない点で売主に有利ですが、保証人の資力が失われれば実効性を欠きますので、保証人の財務の状況を確認する必要があります。
実務では、これらを併用します。例えば、税務に関する事項については期間の長い第三者への預託を用い、その他の事項については期間の短い代金の一部留保を用いるという設計です。手当ての対象となる事項ごとに、表面化するまでの期間と金額の見込みが異なりますので、一律の期間と金額を定めるより、事項ごとに分けるほうが当事者双方の納得を得やすくなります。
よくある誤解と、避けるべき対応
第一の誤解は、「保険を付せば、売主は責任を負わなくなる」というものです。保険は保険者との契約であり、契約書における補償の上限を引き下げなければ、売主の義務は残ります。
第二の誤解は、「デューデリジェンスで見つかった問題こそ、保険で手当てすべきである」というものです。実際は逆であり、既に判明している事項は填補の対象から除かれます。判明した問題は、価格の減額、特別補償、前提条件による解消といった当事者間の手当てによります。
第三の誤解は、「保険があるからデューデリジェンスを簡略にできる」というものです。引受けの前提が調査の実施ですから、調査を簡略にすると保険を付せなくなります。
避けるべき対応も三つ挙げます。第一に、契約の交渉の最終盤になってから保険を探し始めること。第二に、保険者への告知において、デューデリジェンスの指摘の一部を伏せること。第三に、保険の条件が確定する前に契約書に署名すること。保険の引受けの条件として表明保証の文言の修正を求められることがありますので、署名の前に条件を確定させてください。
いま確認していただきたいこと
- 保険を検討する理由が、売主の資力の不安か、責任の遮断の要請かを特定しましたか。
- デューデリジェンスの範囲に、保険の対象としたい事項が含まれていますか。
- 填補されない範囲を洗い出し、その部分の手当てを決めましたか。
- 契約書における売主の補償の上限額を、保険の存在に合わせて定めましたか。
- 保険者による代位の放棄の定めを確認しましたか。
- 保険契約の通知の期限と、契約書の補償の請求期間とを突き合わせましたか。
よくあるご質問
中小規模のM&Aでも、表明保証保険を使えますか
取引の規模、対象会社の業種と所在、デューデリジェンスの範囲によります。保険者は引受けの規模の下限を設けているのが通常ですので、規模の小さい案件では引受けの候補とならないことがあります。使えるかどうかは案件ごとに異なりますので、デューデリジェンスの中間の報告が出た段階で、保険仲立人を通じて打診してください。
保険料はどの程度かかりますか
填補の限度額に対する一定の割合として算定されるのが通常ですが、その水準は保険者、時期、案件の内容により異なります。公表された資料により確認できない数値を本記事に記載することは差し控えます。個別の案件について、複数の保険者から条件の提示を受けて比較してください。
保険を付せば、デューデリジェンスの費用を節約できますか
できません。むしろ逆であり、保険者が引受けを判断するためには相応の範囲と深度の調査が必要です。調査を簡略にすると、その範囲について填補の対象から除かれるか、引受けそのものを受けられません。
売主として、買主が付した保険の内容を確認できますか
確認を求めることができます。売主が補償の上限の引下げに応じる前提として、保険の填補の限度額、期間、除外の範囲、代位の放棄の有無を確認してください。これらを確認しないまま補償の上限を下げると、買主が填補を受けられなかった場合に、結局は売主に請求が向かうことになります。
保険金が支払われなかった場合、売主に請求できますか
契約書の定めによります。買主が保険から填補を受けられなかった部分について売主に請求できる旨を定めていれば、請求できます。他方、売主の補償の上限を名目的な額に限る旨を定めていれば、その額を超える部分は請求できません。この配分こそが、保険を用いる場合の交渉の中心となります。
まとめ
表明保証保険は、当事者間の補償の交渉が行き詰まった場合に、第三者による填補という別の道を開く仕組みです。もっとも、万能ではありません。引受けの前提として相応のデューデリジェンスを要し、既に判明している事項は填補されず、規模の小さい案件では引受けを受けられないことがあります。したがって、検討の時期は、契約の交渉の最終盤ではなく、デューデリジェンスの範囲を定める段階です。そして、保険を用いる場合には、契約書における補償の上限、請求の順序、代位の放棄、通知の期限を、保険の条件と突き合わせて書き込む必要があります。保険を用いない場合には、代金の一部留保、第三者への預託、分割払、保証を組み合わせ、金額、期間、手続の三つの視点から実効性を確かめてください。必ず解決できますから、一緒に頑張りましょう。
表明保証及び補償の設計に関するご相談
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受付時間 8:00-21:00(土日祝含む)
出典
- 保険法第2条第6号
- 保険法第3条
- 保険法第4条
- 保険法第28条第1項
- 保険法第31条第2項
- 保険法第25条第1項
- 民法第415条第1項
- 民法第562条第1項
- 民法第564条
- 会社法第467条第1項
- 中小企業庁「中小M&Aガイドライン」
結果は事案ごとに異なります。本記事の記載は一般的な説明であり、特定の結果を保証するものではありません。
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