弁護士法人M&A総合法律事務所のM&A関連書面はメガバンクや大手M&A会社においても、頻繁に使用されています。
ここに弁護士法人M&A総合法律事務所の総数引受契約書のフォーマットを掲載しています。
M&A案件は個別具体的であり、このまま使用すると事故が起きる可能性もあり、実際のM&A案件の際には、弁護士法人M&A総合法律事務所にご相談頂くことを強くお勧めします。
なお、詳細な解説につきましては、以下の弊所書籍「事業承継M&Aの実務」をご覧ください。
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総数引受契約株式会社●(以下「甲」という)と株式会社●(以下「乙」という)は、甲が●●●●年●月●日開催の【臨時】株主総会の決議に基づき発行する募集株式に関し、以下のとおり、総数引受契約を締結する。 1 甲は、次の各号所定の募集株式(以下「本件株式」という)を発行し、乙は、本件株式の全てを引き受けるものとする。 記
2 乙は、払込期日において、払込金額の総額を、電信送金又はその他の方法により、払込取扱場所に払い込むものとする。 3 甲及び乙は、本契約に規定のない事項又は本契約の内容に疑義が生じた場合は、誠実に協議し、その解決を図るものとする。 4 甲及び乙は、本契約に関して万一紛争が生じた場合は、東京地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とするに合意する。 本契約締結の証として、本書2通を作成し、甲乙記名捺印の上、各1通を保有する。 ●●●年 月 日
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総数引受契約を用いる場合の手続上の留意点
総数引受契約とは
募集株式の発行は、原則として、募集事項の決定、募集事項の通知、引受けの申込み、割当ての決定、割当ての通知という手順を経て行われます。もっとも、募集株式を引き受けようとする者がその総数の引受けを行う契約を締結する場合には、これらの申込み及び割当てに関する規定は適用されません(会社法第205条第1項)。これが総数引受契約でございます。
引受人が一名又は少数である第三者割当増資においては、手続が簡略化されるため、実務上は総数引受契約が広く用いられております。
譲渡制限株式である場合には別途の承認決議が必要でございます
総数引受契約により引き受けられる募集株式が譲渡制限株式であるときは、株式会社は、株主総会(取締役会設置会社にあっては取締役会)の決議によって、当該契約の承認を受けなければなりません(会社法第205条第2項)。ただし、定款に別段の定めがある場合はこの限りではございません。
この承認決議は、募集事項の決定の決議とは別のものでございます。中小企業の第三者割当増資においては、募集事項を決定する株主総会の特別決議のみを行い、総数引受契約の承認決議を失念する例が少なくございません。承認を欠いたまま総数引受契約を締結した場合には、当該契約の効力が問題となり得ますので、必ず両方の決議を行ってください。
募集事項の決定
公開会社でない株式会社においては、募集事項は株主総会の特別決議によって定めます(会社法第199条第2項、第309条第2項第5号)。もっとも、株主総会の特別決議により募集事項の決定を取締役(取締役会設置会社にあっては取締役会)に委任することもできます(同法第200条第1項)。
有利発行
払込金額が引受人に特に有利な金額である場合には、取締役は、株主総会において当該払込金額でその者の募集をすることを必要とする理由を説明しなければなりません(会社法第199条第3項)。既存株主の持株比率が希釈化される場面でございますので、株価の算定根拠を残しておくことが、後の紛争の予防上、極めて重要でございます。
払込み及び登記
引受人は、払込期日又は払込期間内に、払込取扱場所において払込金額の全額を払い込まなければなりません(会社法第208条第1項)。払込みを仮装した場合には、引受人は払込金額の全額の支払義務を負い、これに関与した取締役等も責任を負います(同法第213条の2、第213条の3)。
発行済株式の総数及び資本金の額の変更の登記は、効力発生日から2週間以内に行わなければなりません(会社法第915条第1項)。
本フォーマットを用いる際に確認すべき事項
第一に、募集事項を決定した機関及び決議の日付が、契約書の記載と一致しているかどうかでございます。
第二に、譲渡制限株式である場合に、総数引受契約の承認決議が行われているかどうかでございます。
第三に、増加する資本金の額及び資本準備金の額の記載が、払込金額と整合しているかどうかでございます。資本金として計上しない額は資本準備金としなければなりません(会社法第445条第2項及び第3項)。
第四に、種類株式を発行する場合には、定款に当該種類株式の内容が定められているかどうかでございます。
第五に、株主間契約又は投資契約を併せて締結する場合に、両者の内容に矛盾がないかどうかでございます。
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