ライセンス契約書(特許実施許諾契約書)のポイントと利点及び欠点 ライセンス契約書(特許実施許諾契約書)のフォーマットも掲載

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ライセンス契約書に関するメインのページです。本ページは、M&Aの契約に付随して特許の実施を許諾する書面の要点と、その書式をご説明します。投資契約書の書式は別のページをご参照ください。

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本記事は、自社の特許を他社に実施させる、又は他社の特許の実施許諾を受けるにあたり、特許実施許諾契約書のひな形を探している経営者の方及びご担当者の方に向けたものです。

本記事に掲載したフォーマットは、実施権の範囲と対価、再実施許諾や譲渡の禁止、不争義務、改良技術の帰属、不保証等の条項で構成されています。個別の事情に合わせずにそのまま用いると事故が生じるおそれがあるため、実際の締結の前に弁護士にご相談ください。

自社が保有する特許を他社に利用させたい、又は他社の特許を利用したいと考えている経営者の方が、ライセンス契約書(特許実施許諾契約書)にどのような事項を記載すればよいのかが分からず悩んでいる場面を想定しています。

ライセンス契約書には、実施権の範囲やロイヤリティの算定方法など、通常の契約にはない専門的な事項が含まれ、内容を十分に理解しないまま締結すると、想定していない範囲まで実施を許諾してしまうおそれがあります。

そこで本記事では、ライセンス契約書(特許実施許諾契約書)のポイント、メリット・デメリット、そしてフォーマットについて説明します。

ライセンス契約書(特許実施許諾契約書)のフォーマット

弁護士法人M&A総合法律事務所のM&A関連書面はメガバンクや大手M&A会社においても、頻繁に使用されています。
ここに弁護士法人M&A総合法律事務所のライセンス契約書(特許実施許諾契約書)のフォーマットを掲載しています。
ただし、M&A案件は個別具体的であり、このまま使用すると事故が起きる可能性もあり、実際のM&A案件の際には、弁護士法人M&A総合法律事務所にご相談頂くことを強くお勧めします。

なお、詳細な解説につきましては、以下の弊所書籍「事業承継M&Aの実務」をご覧ください。

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特許実施許諾契約書

●●●●(以下「甲」という)と●●●●株式会社(本店所在地:東京都●●区●●一丁目1番1号)(以下「乙」という)とは、以下のとおり、特許実施許諾契約(以下「本契約」という)を締結する。

第1条(実施権の許諾)

1 「本件特許」とは、甲の有する次の特許をいう。

特許第1234567号 発明の名称(●●●●)

特許第4567890号 発明の名称(●●●●)

2 「契約製品」とは、本件特許に基づいて製造された製品をいう。

第2条(実施許諾・実施権の範囲・実施の対価)

 甲は乙に対して、本件特許につき、日本国内において、本契約の有効期間中、契約製品を製造販売する通常実施権を無償で許諾する。但し、甲に、本件特許を維持するための費用が発生した場合には、甲は、乙に対して、当該費用相当額の支払いを請求できるものとする。

 

第3条(譲渡等の禁止)

 乙は、甲の書面による同意なしに、第三者に再実施許諾し、本契約に基づく実施権の全部または一部を第三者に譲渡し(実施の事業とともにする場合も含む。)、または担保に供してはならない。

 

第4条(登録等)

 乙は、甲の事前の承諾なくして、本契約に基づく本件特許の通常実施権その他の登録を特許庁に申請することはできないものとする。

 

第5条(不争義務)

 甲は、乙が本件特許の有効性を直接または間接に争ったときは、本契約を直ちに解約することができる。

 

第6条(改良技術)

1 乙が、本契約の有効期間中に、本件特許の改良技術を開発したときは、直ちにその内容を相手方に通知するものとし、乙が開発した本件特許の改良技術及びその特許出願権は、甲に帰属する。

2 甲は、前項の改良技術について、乙に対して、無償で実施許諾するものとする。

第7条(秘密保持)

 甲および乙は、本契約の締結および履行に関して知り得た相手方の秘密情報を、相手方の書面による事前の同意を得ないかぎり、第三者に開示または漏洩してはならない。

第8条(不保証)

 甲は、本件特許につき無効事由が存在しないことを保証せず、また、乙による本件特許の実施が第三者の権利により制限を受けないことを保証しない。

第9条(侵害の排除)

1 乙は、本件特許が第三者により侵害されている事実を発見したときは、速やかにその旨を甲に報告し、かつ、その入手した証拠資料を甲に提供する。

2 前項の場合、甲および乙は、本件特許の侵害に関する対策について協議し、また、甲が本件特許の侵害者に対して差止請求訴訟等を提起する場合、乙はこれに協力するものとする。

第10条(契約の解除)

1 甲および乙は、相手方が、本契約に定める義務を履行しない場合、相手方にその履行を催告し、当該不履行が催告後30日以内に是正されない場合、本契約を解除することができる。

2 乙が次のいずれかにでも該当したときは、甲はなんらの通知および催告を要せず直ちに本契約を解除できるものとする。

(1) 手形または小切手が不渡りとなったとき

(2) 重要な資産につき差押え、仮差押えまたは競売の申立てがあったとき

(3) 租税滞納処分を受けたとき

(4) 破産手続開始、会社整理開始、民事再生手続開始、会社更生手続開始又は特別清算開始の申立てがあったとき

(5) 法令に違反し、または公序良俗に反する行為を行ったとき

第11条(有効期間)

1 本契約の有効期間は、本契約締結の日から1年間とする。但し、本契約は、本契約満了日の3か月前までに、甲又は乙から相手方に対し、本契約を更新しない旨を予め書面で通知した場合を除き、さらに1年間自動的に更新される。

2 本契約は、前項の定めにもかかわらず、本件特許が無効となったとき、及び前項の定めにも係わらず前条(契約の解除)が適用されたときは、本契約の期間中であっても終了する。

第12条(契約終了の際の措置)

1 契約期間の満了、解除その他理由のいかんを問わず本契約が終了した場合には、乙は直ちに、契約製品の製造を中止し、本契約に基づき甲から乙に供給された一切の技術情報および乙によって作成されたそのすべての複製物を甲に返還するものとする。

2 本契約終了後も、第8条(秘密保持)、本条(契約終了の際の措置)、第15条(裁判管轄および準拠法)および第16条(協議事項)は、甲乙間でそのまま有効とする。

第13条(本契約の変更)

 本契約は、甲及び乙の書面による合意によってのみ、変更することができるものとする。

第14条(裁判管轄および準拠法)

1 本契約に関する訴えは、東京地方裁判所を第一審の専属的管轄裁判所とする。

2 本契約の成立及び効力並びに本契約に関して発生する問題の解釈及び履行等については、日本国の法律に準拠するものとする。

第15条(協議)

 本契約に定めのない事項および本契約の解釈につき疑義の生じた事項については、甲乙誠意を持って協議し、友好的解決を図るものとする。

本契約締結の証として、本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ各1通を保有する。

●●●●年 ●月 ●日

                             甲:東京都●●区●●二丁目2番2号

                             ●  ●   ●  ●  ㊞

                             乙:東京都●●区●●一丁目1番1号

                             ●●●●株式会社

                             代表取締役社長 ●● ●●  ㊞

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執筆者

弁護士法人M&A総合法律事務所 代表弁護士 土屋勝裕(東京弁護士会所属 登録番号26775)

長島・大野・常松法律事務所に在籍の後、慶應義塾大学ビジネス・スクール及びペンシルベニア大学ウォートン校に留学し、ファイナンス理論並びにM&A及び不動産を専攻いたしました。不動産投資信託の上場案件に関与し、平成23年には最高裁判所において株式買取請求権に関する裁判において逆転判決を得ております。主として取り扱う分野は、M&A、株式買取請求権、非上場株式の価格の決定、企業価値評価、事業承継及び企業法務であります。詳しくは執筆者紹介を御覧ください。

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